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【災害ボランティア】西日本豪雨~東京→真備町・呉市~ 広島3日目編

朝早く目が覚めた。

今日も引き続き、呉市の本部で入力作業のお手伝いをする予定になっていたので、身支度をして早めに宿を出た。
が、横川駅まで着いたところ、市電に乗りたい欲が湧いてきた。
来る前は、せっかく初めて広島に行くんだし、観光にも時間を使いたいと思ってたけど、尾畠さんのニュース見たり、実際こちらに来ると、できる限り作業に当たりたいという気持ちの方が強くなった。
けど、いざ市電を見るとワクワクしてきて、朝の時間にちょっとだけど思い乗ってみた。

原爆ドームと平和祈念公園に行った。8時前なのに、海外の観光客のような方や、日本人など数名いた。
どうでもいいけど、自分の目でちゃんと見ないのに、スマホでパシャパシャ写真撮るだけ撮って、画面確認しながら通り過ぎていくのやめなよ。

慰霊碑の
「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」
の言葉は、破っちゃいけないものだと思うし、国内が今相当荒れてるのにこれからどうなるんだと気が重くなった。
小学生の頃に見た原爆関連の報道番組の影響で、建物自体見るのが怖かったけど、実際目にしたときも怖かった。けど一度は訪れたいと思ってたので実現して良かった。
公園のすぐ向かいに、どっかの国のマルシェのように、どっさりとオレンジが乗った荷台の数々が店内をにぎわせるジェラート屋さんがあって、搾りたてのオレンジジュースを飲んだ。味は普通だったけど気分転換になった。

せっかくだから、広島駅まで歩こうとしばらく歩いたけど、道に迷った。
重い荷物と長靴(普通の靴は半壊して履けない)の恰好で体力を奪われた。やっとの思いで広島駅に着き、いざ坂駅へ。
昨日見た景色をまた見たけど、今日は土曜だからか乗客が結構いる。パシャパシャと写メ撮る音が聞こえた(多分車窓から、被害のあった個所を撮ってるのかも)。

坂駅で同じようにバス停留所へ。結局この期間では、坂町のお手伝い叶いませんでした。駅員さんすみません。
そしてバスだけど、昨日と一変してたくさんの人が停留所に向かう。
中には軽装の人もいたけど、リュック背負ってボランティアらしき方も乗ってた。でも、今日のボランティアは中止だと発表が出てるし、なんでかなと不思議だった。

呉駅着。駅のスーパーで、三次市ピオーネを家族のお土産に買う。
地元民じゃないのに、レジの方にポイントカードを作るかとか特売情報のチラシをもらった。呉市民と認めてくださったのだろうか…

昨日と1本違う道を通ったら、小さくてかわいらしいパン屋さんを見つけた。若いお客さんでにぎわってる。あとで買いに来ようと向かいを見たら、アイスのショーケースを店前に出したタバコ屋さん発見。アイスを買おうと店に寄ったら、「ボランティアさん?」と女店主さんが話しかけてくれ、「まあ中にどうぞ」と勧められる。
有難いが話したいが、これから作業なんすよーやばい…と思いながら中へ。
店主さんがうちわで仰いでくれながらアイスを食べる中、これまで会ってきたボランティアの方々の話をしてくださった。
こちらのお店も水は迫ったものの、車道と歩道のヘリの高さでおさまったので、店内に浸水することはなかったらしい。良かった。

寄り道が過ぎたけど市役所に着いた。入力は結局人が足りたそうで、電話応対をすることに。マジか。

昨日ご一緒した女性と、吉祥寺からいらした女性と3人で応対。休日だけどやはり電話はかかってくる。それこそ、鹿児島から。静岡から。皆さん呉を気にしている。
電話がかかってこない間に、センター内の掲示物などから、質問に答えるための情報を集めたけど、センターの皆さん忙しいながらアットホーム感が強い。いちじくの差し入れとか、いろいろ気を遣ってくださった。

ボランティアの人手もだけど、やっぱり観光が打撃をくらってるそう。
今回いけなかったけど、山や海が綺麗な場所だし、のんびりできる場所だと思う。電車の全復活にはまだ時間がかかる区域もあるけど、どこか旅行行きたいと考えている方にはぜひ呉にきてほしい。

「作業落ち着いてるから、ゆっくり観光してきてね」と早めに上がらせていただいたので近くを廻る。

呉市内のゲストハウス「クトマレ」のオーナーさんが経営されているたこ焼き屋でお昼。急な眠気に襲われて近くのベンチで寝てたら時間がすごく過ぎてた。なので、呉駅まで戻って広島空港行のバスに。

気温が上がって熱中症にならずには済んだけど、雲が晴れない天気でボランティア中止になり、思うように動かなかった日々だった。
土砂かき出し以外にも大切な仕事はたくさんあるけど、どちらかといったら移動の方に体力を使ったようなこの数日、本当に良かったのかなぁと感じていた。

そして広島空港に着いてから気がついた。
ボランティアセンターのボランティアは休みでも、私設団体の方々は活動されていることを。
思えば、出発前に、横川駅から坂町に向かっているという、セイブザヒロシマさんと連絡を取っていたじゃないか。宿の最寄だから、こちらの皆さんとご一緒させていただこうかと考えていたのに、すっかり忘れていた。
呉市に2日間行ったのでそれはそれでよかったけど、なんだかな…
せっかく人手が少ない平日に2日間休みをいただいたのに、長靴が申し訳ないくらい綺麗なままだった。自分本当何しに来たんだろうという思いが湧きながら飛行機に乗った。

成田空港に着くまで約2時間弱。あっという間の距離だった。
このあっという間の距離を移動することに、何カ月も仕事がどうのとか悩んでたんだなと感じた。
実際、ドアツードアで行けるわけではないから、行くには多少の時間の余裕とお金を用意しないといけないけど、本当は落ち着いて1週間らい行きたいと思った。なのでまた行きます。
正直、仕事辞めようかな。今の仕事も重要だけど、私がブレイン役ってわけでもないし、優秀な若手の方もいるから、全然その人に任せられる。
日々会社の中で、自分の存在意義を悩みながら誰でもできる仕事してるよりも、冬が来る前に少しでも現地が綺麗になるように、お手伝いした方がよっぽど時間を有効に使える気がしてる。それは、帰ってきてから1週間たったでもそう思ってる。

時間と金さえあれば。
何やるにも、毎回この言葉に行きつく。

とりあえず、日程頂いたわりには消化不良だったので、次回行く日を楽しみにしてます。


旅行記ともとられかねないこのレポートが、何の役に立つかわからないけど、ボランティアやろうとしてるけど大変そうだしなって感じている方がいたとしたら、「別にそんな気を張らなくて大丈夫ですよ。こんな形で過ごしてた人間もいますから」とわかってほしくて、あえてボランティア以外の行動も文にしました。

次はもう少し活動が書けるような動きをしたいです。

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