なぜ、片付けを家族の誰かに頼っちゃうのか?
「片付けって放っておいたら誰かがやってくれるチキンレース」みたいになることってあるなって思います。誰が先に音を上げるか、みたいな。
結局、綺麗でありたい人が音を上げて家中の片付けをすることになる。
もしくは「片付けてよ」と声を荒げて、家族に煙たがられるとか。
家族が片付けをしたがらない場合。理由はふたつあると考えています。
ひとつは、その人に片付ける習慣がないという問題。
ふたつめ、その人が片付けなくちゃいけない環境になっていないという問題
▷ 習慣より先に、環境を変える方が楽ちん
片付けをしてくれない家族が、パートナーであっても子どもであっても。
どうしても「片付けて!」と口で伝えてがんばらせようとしがち。口で言うのってある意味楽ちんなんです。
でも、何回言われたってそう簡単に人の習慣は変わりません。
「片付けなさい」で片付けられるんなら、片付けで悩む人なんてこんなに多くなりません。
だけど環境を変えるのってなかなか大変です。
「家族が自立的に片付けするようになるための部屋づくり」をする上で、ぼくがとても重要だと考えていることがあります。
それは、「物」と「場所」の関係。
家族が自立するための仕組みづくりをするのに、これを知っておくときっと約に立ちます。
▷ 物には「所有者」と「管理者」がある
すべての物には所有者がいます。つまり持ち主です。
家の中にある物はすべてこの3つに分類することができます。
・自分の物
・他人の物
・家族共有の物
家族共有の物とは、食器類やトイレットペーパー、洗剤、食品、カーテンや家具など。家族みんなで使っている物です。
たぶん「これは私のダイニングテーブル」って感じで所有者が別れていることはないですよね? 家族で暮らすということは、この共有の物が増えていくということでもあります。
片付け。とくに物を手放していく作業に関しては「自分の物」からはじめるのがお勧めです。たとえ子どもの物であっても、自分の物の整理がちっともできていないのに、他人の物の整理をするのはあんまり得策ではありません。
そしてもうひとつ。物には「管理者」があります。
つまり物を管理している人。一見「持ち主と管理主は同じなのでは?」と思いがちですが、じつは違うことがあります。
たとえば、子どもの洋服。持ち主は子ども自身ですが、片付けや管理をしているのは親だったりします。
夫の衣類を妻が管理、片付けをしているご家庭も多いかもしれません。
じつは所有者よりも管理者の方が、物に対しての責任が大きくなります。
引き出しを空けてみたら、子どもの靴下が片方見当たらない。
この場合、なくした責任は持ち主である子どもよりも、管理者である親に問われます。
パパの引き出しに入っていたパパが大切にしている万年筆を、子どもがお絵かきで使ってしまった。
この場合、100%叱られるのは子どもです。
でも、その万年筆が家族みんなが使うリビングのペン立てに入っていたとしたら? そこにしまった人が悪い、となるのではないでしょうか。
▷ 管理者を「場所別」に振り当てる
「自分の物は、自分で管理しよう」は意外とうまくいきません。
なぜなら、どこに置いてあろうと「自分はそこに置いてあるのがわかっていた」ってなるから。
リビングテーブルの上に「置いていた」。が、あたかもそこに片付けていたかのような雰囲気を醸し出します。
だから、家の収納はしっかりと「管理者別」に分けていくのがお勧めです。
管理者も、所有者と同じように分けることができます。
・自分の管理
・他人の管理
・家族共有の管理
収納を、これらの管理者別に、つまりは人別にわけていきます。
※ 家事でモメない部屋づくり より
よく「物の住所をつくろう」「定位置をつくろう」と言いますが、その第一ステップが収納を人別にわけることだと考えています。
■ 自分が管理する場所:自分で使いやすく工夫する
■ 他人が管理する場所:勝手に触らない
■ 家族共有で管理する場所:ラベリングなど
収納は、管理する人が自分で使いやすいように考えて作らないと責任感が芽生えません。
妻が作った夫のクロゼット収納は、妻が管理する場所、という認識になりやすいんです。
「しまい方がよくわからないから」「ぼくがしまうと、上手にしまえないから」は嘘でも言い訳でもなくて、他人が作った収納ルールを崩さずにつかうことの難しさの現れだと思うのです。
▷ 人別収納は、徹底的にやったほうがうまくいく
どのご家庭も、ある程度は人別収納にしていると思います。
でも、できるだけ細かい収納まで徹底して人別に分けたほうがうまく行きます。
本棚の棚一段、引き出し、リビング収納の棚の中、ポールハンガーのポール一つひとつに至るまで。
ママの場所、パパの場所、子どもの場所、家族みんなの物を置く場所と。
なぜなら、誰の管理する場所かあいまいなところから順に散らかっていくから。なんとなく仮置、が家中に広がっていきやすくなってしまいます。
▷ 場所を人別(管理者別)にすることがお勧めな理由
何よりも、家をともに使う上でのマナーが家庭内に生まれやすくなります。
そして、物の管理がしやすくなる。一人ひとりの管理の手間も少なくて済みます。
お片付けを一手に担っている人は、それだけで随分手放すことができるようになります。
子どもも、自分で自分の片付けについて考える癖がつきます。
なぜ、家族の誰かに片付けをついつい頼ってしまうのか。
それは、片付けに対する責任が家の中ですくないから。
自分の場所が増えるほど、人にやってもらえるって甘えにくくなります。それがつまり、自立に繋がるための環境づくりです。
環境があるから、習慣を育みやすい。
習慣を育んでから、環境を整えるのではないとぼくは考えています。
いま、環境の力で片付ける習慣を育むための片付けサポートを行っています。
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