見出し画像

パパは「俺は家事育児ができない」をもっと真剣にとらえ直すべき。

「俺はほら、料理とか全然できなから」
「洗濯もさ、色柄とかわけるの? 干すのだってなんだか怒られるし」
「片付けも苦手。べつに埃があったって死にはしないじゃん」

OK。家事が苦手であることも、嫌いであることも、しかたがない。
男だろうと、女だろうとなんであろうと、嫌いなものは嫌いだし、苦手なものは苦手だろう。べつに得意になる必要も、上手になる必要もない。

だけど、自分が苦手だからというだけの理由で、その負担をパートナーに押し付けているんだとしたら、それはちょっと話が違う。

「苦手であること」と「押し付けること」は、まったく別の話なのである。

「いや、べつに押し付けてなんかないし。妻は家事が得意なんだよ。得意な方がやったほうがよくない?」

たしかにそうかもしれない。もし妻が「わたしは家事が大好きだし、たくさんこだわりもあるから、中途半端に手出しなんかして欲しくないの」というタイプだったら、ありがたくお任せするに限る。その方がお互いに幸せだし、家事以外に夫ができることだって色々とある。

でも、もしもそうではないのに、パパが「家事が苦手だから」というだけのいわゆるスキルの問題で家事から逃げ続けているのだとしたら、それは大きな罪だ。

罪ってそんな、大げさな。

もし、人を軟禁することが罪ではない、というのならそれは罪じゃないのかもしれない。でも、パパが家事育児ができないということは、ある意味ではママを軟禁しているのと同じことではないだろうか。

「家事育児ができない」はパートナーを軟禁するのと同じ

パパに突然の出張が入ったとして。
「明日から急な出張になっちゃったんだよ」
「え、困る。。。ご飯どうすればいいの? 子どもの面倒とかひとりで見れないし、なんかあったら困るし。お迎えだって私がひとりでいくの???」

って言われたら「はぁ?」ってなるに違いない。でも、こうだったらどうだろう?

ある日ママがパパに向かって。
「週末にどうしても参加したい研修があるの。泊りがけになっちゃうんだけど行ってきてもいいかな?」
「え? 泊りがけ? その間子どもは俺一人で預かるの? 困ったな。その研修行かなきゃダメなの? 仕事ってわけじゃないんでしょ? 子連れで行けない?」

ちょっと極端かもしれないけど、そんなに珍しい話でもなさそうだ。
実際、出先で「パパと子どもが家でふたりきりだから、早く帰らなきゃ」なんてセリフはよく聞く。もちろん、ワンオペの辛さをよく知っているママならではの優しさではあるけど「パパが面倒見てくれてるから、今日はのんびりしてても大丈夫!」と安心して胸をはっているママさんの方が、時間も気持ちもゆとりで溢れているだろう。

パパが家事育児ができない、やらないせいで、ママは自由を奪われ、新しいチャンスを奪われているかもしれない。

仕事だけじゃない。好きなアーティストのライブに行けない、映画も見に行けない、買い物だって好きに行けない。

「夫婦で、土曜日はパパの自由日、日曜日はママの自由日って決めて遊びに行ったら?」と聞くと鼻で笑って「それは無理。一日子どもを預けるなんて、絶対『うん』って言わない」と言われた。

ああ、つまりパパが家事育児ができないことで、ママは軟禁されているんだな、そう思った。

男性の中には、このご時世にも関わらず家事育児ができないことを、ちょっと「男らしさ」のように思っている人がいる。
「俺、家事苦手でさ(テヘペロ)」は母性本能をくすぐると思ってしまうのかもしれないが、
「俺、妻を無意識に軟禁しちゃうんだよね(テヘペロ)」はもはや犯罪の領域だ。モラハラかもしれない。

安心して。家事も育児も、簡単だよ。

家事育児は本当に奥が深い。だから、一見とっても難しいもののように見えるかもしれない。とくに育児は教育の問題、コミュニケーションの問題、多岐にわたる子育て論を考えはじめたらとても簡単だなんて言えないかもしれない。

でも、ここではそんな複雑な話を持ち出すつもりもない。

ここでは、ただ「子どもとともに数日間、無事に暮らしをまわす」程度の家事育児の話をしたい。これに関して言えば、家事育児は簡単だ。
(ちょっとくどいようだけど、産後の心身が不安定な時期や、子どもの特性など、”簡単”なんて言えないケースもたくさんある。ここではあくまでも幅広い意味においての家事育児についてとご理解いただきたい)

最初は苦労するかもしれないけれど、何度か挑戦しているうちに普通にできるようになる。例えてみれば自転車に乗るのと同じような話だ。

得意になる必要も、好きになる必要もない。
ママだって得意だから、好きだからやっている人ばかりでもないだろう。苦手でも嫌いでも、誰かがやらなくてはならないから、そして自分以外にやる人がいないから、やっている。

ちょっと厳しい言い方だけど、パパが家事育児できない理由なんて、もはやどうでもいいのだ。できない理由なんて、いくらでもあるだろう。
そうではなくて、最低限できるようになるための努力をしなくてはならない。

料理教室になんか通わなくてもいいし、花嫁修業みたいなことをするまでもない。
レトルト使って作ればいいし、失敗したら笑いあえばいい。もしもパパが家事育児が下手くそなんだったら、その成長をママはいっしょに笑い合うべきだ。

そうやって、ふたりはパートナーになっていく。

そうやって、ふたりはちゃんと自由になっていく。

だから。
もしも「俺、家事育児できないんだよ」と思ってやらずにいるのなら、そのことがもたらす結果をしっかりと真剣に考えてみて欲しい。

それが、何よりもパパ自身のメリットにつながっていくから。

では、また明日。




最後まで読んで下さり、ありがとうございました! スキ・フォロー・シェアなどしてもらえたらとっても嬉しいです。 ぜひまた見に来てください!!