子育てしてると、たくさんの優しさに触れる。
ショッピングモールで、娘がぼくに向かって、てててと走ってくる。
その姿をニコニコと見守りながら、ぼくは到着を待った。
──ふぇっくしゅ!!
走りながら盛大なくしゃみ。
娘の鼻からつららのように盛大な鼻水が、両方から垂れ下がった。
慌ててカバンからティッシュを取ろうと思ったが、カバンがない。
車の中に置きっぱなしにしてしまっていたのだ。
そうこうしている間にも、娘の鼻水は垂れ下がってくる。
ポッケを探しても、パッとあたりを見回してもティッシュはない。
仕方がないので、目の前のトレーに敷いてあった広告のチラシで鼻水拭きを試みる。だけど、当然全然うまく取れない。
困ったな、と思っていたら。
「これ、どうぞ!」
と、ティッシュを差し出された。
それも、右と左。両方からふたりの人に。
左は少しご年配の女性。右は中学生くらいの女の子。
顔を見合わせ、照れたように笑い合う。ぼくはありがたく両方を頂き、無事に娘の鼻を拭いてあげることができた。
***
SNSを眺めていると、社会は子育てに対して冷たく、不寛容に見える。
だけど、幸運にしてぼくは冷たい目にあった記憶がない。むしろ、席をゆずってもらったり、今日のようにティッシュをもらったり、優しさに触れることが多い。
冷たさがあるのも事実だろう。だけど、同じくらい子育てに対しての優しさだって溢れてもいる。
ぼくは、多くの人は子育てに対して優しく、寛容であると信じていたい。
そう信じて、子育てをするほうが幸せじゃないですか?
ではまた!
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