見出し画像

毎朝つくるお弁当で娘が笑顔になってくれたらいいな。

わが家の寝室の小窓にはカーテンがない。そもそもカーテンレールもついていなかったし、ロールスクリーンをつけるのもなんだか面倒くさいなと思って、引っ越し以来ずっとそのまま。

だから、夜が明けるとゆっくりと差し込む朝日で寝室が明るくなる。幸い小窓は南向きにあるため、突き刺すような朝日で目覚めることはない。陽の光を浴び、セロトニンが分泌する中、自然と目が覚める。

いつからか目覚ましをかけるのをやめてしまった。たいてい目覚ましが鳴る前に目が覚めるし、目が覚めてからわざわざ目覚ましを止めるのも、目覚ましが鳴るまでわざわざ寝ているのも煩わしくなったから。幸い、朝日とともに目覚める朝は寝坊のリスクもほとんどない。5時か6時には確実に目が覚めるし、前夜が遅くて起きられないときでも娘が起こしてくれるか、妻の目覚ましがある。

そんなわけで、ノンレム睡眠中に爆音で叩き起こされて不愉快な朝を迎える、ということもなくなり目覚めたらすぐにお弁当をつくりはじめる。

前の晩にメニューをある程度決めておくこともあれば、まったくのノープランでつくりはじめることもある。

ぼくはお弁当のご飯は味付きご飯が好きだ。ふりかけだったり、鮭フレークだったり三色丼だったり。梅干しが乗っていた赤い色したご飯が好きだったりもする。

だから自然と娘のお弁当のご飯も味付きのご飯が多くなる。真っ白なままじゃ少し物足りなくて、なにか乗せたくなってしまうのだ。

いつも作るのは、だいたいオカズが三品。メインの肉や魚に卵焼き、そして副菜。娘が卵焼きが大好きだから、ほとんど毎日卵焼きを作っている。わが家の卵焼きはだし醤油で味付けしたしょっぱい系。
卵焼きといえば、甘い派かしょっぱい派かで意見がわかれるが、ぼくはどっちも好きだ。卵焼きという食べ物を固定した味でイメージしておらず、甘いバージョンとしょっぱいバージョンがあるだけだと思っている。
パスタは、トマトソースもバジルソースもどっちも好き、みたいな感覚だ。そもそも同じ土俵で争ってない。争うなんてナンセンス。

毎日つくっているのに、上手く巻けるときもあれば、ちょっと巻に失敗して中にすが入るときもある。すが入ることなく、むっちりふんわりと巻き上がった卵焼きはなんだかとても幸せな気分にしてくれる。

最近は、この卵焼きを娘がつくりたがる。
まだ上手に巻くのはむつかしいけれど、いつか娘が巻いた卵焼きを食べられる日がくるとしたら。とても楽しみだ。彼女は甘い卵焼き、しょっぱい卵焼き、どちらを作ってくれるんだろう。


お弁当はなんといっても盛り付けが苦手。
ちょっとした隙間にあと一品欲しくなることもあるし、かと言って詰め込みすぎると娘には多くなってしまう。彩りだって欲しいが、何でも食べられるってわけでもないし、やっぱりお弁当の時間は娘にとって楽しい時間であってほしいのだ。
いまは、わずかな野菜から得るわずかなビタミンよりも、食べることを楽しく思ってくれるほうが何倍も大切なことだと思っている。

「今日のお弁当なに?」

できあがったお弁当をテーブルに置いていると、娘が“ととと”と寄ってきて覗き込む。

「うわー。これ嫌いな奴やー!」という時もあれば「めっちゃ好きな奴や! やっぱりパパはお料理マンやからな!」と大興奮しているときもある。

さて。

明日はミートボールと卵焼き、あとは何にしようかな。
きっと「これめっちゃ好きな奴や!」と言って喜ぶんじゃないかな。娘がお弁当の時間を心待ちにして、パカッと開けた瞬間に嬉しくてニヤニヤと笑ってくれていたらいいな。


では、また明日。










最後まで読んで下さり、ありがとうございました! スキ・フォロー・シェアなどしてもらえたらとっても嬉しいです。 ぜひまた見に来てください!!