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ぼくは、人に道を聞けない子どもだった。

「すみません。スタンプラリーしたいんですけど、どこでスタンプできますか?」

駅の改札でひとり、駅員さんに声をかける娘の後ろ姿を眺める。
夏休みに行われている都内15の駅をめぐる「駅のスタンプ」ラリー。友達がやっているのを見て、娘もやってみたいと言い出した。

出かけるついでに、いくつかの駅をまわってスタンプを集めることにした。

もう娘ももう小学1年生。親もついては行くけど、自分でスタンプを集めるようにと伝える。

「わかった!」

元気よく返事をすると、娘は改札の駅員さんに話しかける。
聞いてみて、わからなければ何度も聞き直す。

帽子をかぶって、リュックを背負って、駅のスタンプラリーをする。

ああ、夏休みだなぁという気持ちになりつつ、ぼくは子どものころこんな風に大人に自分から話しかけることができない子どもだったなと思った。

お使いにしても、何にしても。もじもじして、話しかけられなくて、見かねた親が代わりに話しかけてくれる。そんな子どもだった。

平気で大人に話しかける娘の姿を眺めながら、妻も「わたしも話しかけられなかった」と笑った。

子どもは。
たとえ親に似ている部分があろうとも、全然似ていない部分もたくさんある。

ぼくは、似ている部分以上に、どっちにも似ていない娘の個性が大好きだ。

子どもは、親のコピーなんかじゃなくて、その子自身のオリジナリティの塊なんだと教えてくれる。

ぼくは、娘のかわいいところを探すとき。
似ている部分よりも、似ていない部分に目が行く。
娘自身のアイデンティティを、見落としてしまわないように。

では、また明日。

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著書:家事でモメない部屋づくり

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