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ウェルビーイングとは何かを考える

「ウェルビーイング」

これからの人生を考えるうえで重大なテーマになるかもしれない。

前野隆司氏・前野マドカ氏の「ウェルビーイング」という書籍を読んだ。
ざっくりと気になったポイントをまとめてみる。

〇「ウェルビーイング」の概念


「ウェルビーイング」という言葉は、英語の意味でいうと「幸福」だが、昨今話題になっている「ウェルビーイング」という領域は、「健康・幸せ・福祉」を包含した概念であり、SDGsの上位概念といえる。

〇「ウェルビーイング」への注目


現代社会では、職場の「ウェルビーイング」に注目が集まっており、中でも「健康経営」と「働き方改革」というキーワードがポイントとなっている。

〇幸福度を測る研究


行動経済学やポジティブ心理学などの研究があるが、前野氏の提唱する「地位財・非地位財と四つの因子」が幸福学の基礎となる。

地位財:カネ・モノ・地位(人と比較できるもので短期的)
非地位財:精神的・身体的・社会的に良好な状態
四つの因子:「やってみよう」「ありがとう」
      「なんとかなる」「ありのままに」

〇経営のウェルビーイング


「ウェルビーイング・ビジネス」に可能性がある。社員の幸せを追求した「ウェルビーイング」経営をすると、企業の生産性・創造性・社員の幸福度が高まる。幸せな者は、創造性が3倍ともいわれる。

ウェルビーイング経営の成功事例の共通点
「やってみよう」⇒やりがいを持つ
「ありがとう」⇒感謝を忘れず利他的な行動の循環を作る
「なんとかなる」⇒チャレンジ精神に満ちて新たな工夫が生まれる
「ありのままに」⇒個性が生かされる。

〇全体が調和し共生する社会モデル

地位財型社会モデル=勝ち残り式社会モデル
非地位財型社会モデル = 全体が調和し共生する社会モデル

これからの「ウェルビーイング」の向上を目指す社会では、全体が調和し共生する社会モデルを目指すことが理想である。
日本社会は元々共生を是とする和の国で調和的に助け合う国だったが、近年は個人主義にシフトし過ぎたために、ギスギスした社会になってきたと感じる人が増えてきたように思える。

〇世界のウェルビーング指標

主観に基づいたアンケートによって幸福度を測ると、個人主義の国は、周りのことを気にしないので、幸福度が高いと出てくる。逆に日本やほかのアジアは集団主義のために、周りを気にして幸福であると回答できずに幸福度が低く出てしまうことがある。一方で、一人当たりのGDPと幸福度は比例する関係性もあり、その場合、日本の幸福度は前者より高くなる。そのため、幸福度を測るうえでは、経年変化を見た方が良い。


以上のようにポイントをまとめてみたが、「ウェルビーング」という学問はもっと突き詰めて勉強し、考えを深めていきたいと思った。

これからラオスを舞台にビジネスをするうえで、ラオス人・日本人双方に対するウェルビーングを追求するということを忘れてはいけない。
「どうあることが幸せなのか」この視点を抑え、ウェルビーングな世界の構築に貢献していきたい。


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