書き言葉 日本語は、二つの質を持つ。
こんにちは。noteを書いていると、もっと良い文が書けないものかといつも自問します。本日は、文章作成において光明が見えた本を紹介させて頂きます。
早速ですが、↑の二つの質について、小説家 川端康成氏が教えてくれます。
『新文章讀本』(川端康成 著 タチバナ文芸文庫 2007)に、以下の指摘があります。
現代の口語、現代の文章は、この意味に於て、視覚と音律に対して、余りに無策ではないか。
川端康成 著『新文章讀本』タチバナ文芸文庫 32P
視覚的効果、音感的効果とも述べられています。
氏は、漢字とかな文字を併用する日本語は視覚的効果を持つと述べます。
また「耳できいて解る文章」を目的とする氏の作成術において、音調も重視されます。
先の引用文は、漢文体の衰退により各々が軽視されている現状から来ており、この本が書かれたのは、昭和25年(1950年)ですから、
今の我々が日常的に読んでいる文書は少し違っているでしょうが、
日本語古来の性質として、視覚、音感があったのだと気付かさせれます。
特に、視覚について自身の作成方法を見直すキッカケとなりました。
スマホの推測変換でついつい漢字が多くなる事を抑えたり、
1行空き、あるいは2行空きなど、note表示画面で空間、ホワイトスペースを意識するなど、視覚効果を意識する。
何だか良い文章書いてるな〜という気になりますw ← 気のせい
フォローしている創り手の方達のnoteも違う見方が出来て面白くなりました。挿入写真とのバランスで、絵本のようで面白い等〜
最後に、川端氏の小説『山の音』の一節を紹介させて頂きます。
枕もとの雑誌を拾ったが、むし暑いので起き出して、雨戸を一枚あけた。そこにしゃがんだ。
月夜だった。
いかがでしょうか?
最後の文、ここで段落変えがあり、一文が独立しています。
その視覚的・音感的効果により、自身の夏の夜を想起させ、一気に情景が頭の中で拡がります。
凄い一文ですね。
それでは!
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