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タンザニアのお手伝いさん文化に助けられて気づいた「がんばりすぎの日本のママ」

マンボ!

タンザニア在住ライターのほりともです(@tmk_255)です。

タンザニアでは、お手伝いさんを雇うことが一般的。それなら、その恩恵にあやかろうと、タンザニアでは、お手伝いさんに来てもらっています。家の掃除や洗濯、時には夕食作りすらしなくてよいという生活をしてみて、気づいたことがたくさん。

そのうちの一番大きいのは、「日本のお母さんたちは、すごくがんばっている」ということ。育メンという言葉ができたり、前よりは女性をサポートする体制ができていると思うけれど、そもそもの私たち女性が「あれもこれも母親である私がするべきこと」と考えてしまいがちに感じます。

お手伝いさんを雇ってみた私が考える、がんばりすぎかもしれない日本の女性たちについて、書いてみます。


タンザニアでは当たり前の「お手伝いさん」の存在

タンザニアに来る前から聞いていた「お手伝いさん」の存在。外国人の家族だけではなく、タンザニアの一般的な家庭でも、お手伝いさんを雇うことが一般的なのです。

最初は「いやいや、家のことは私ができるし、お金払って人に頼まなくてもいいでしょ」と考えていました。

それでも、周りの日本人家族を含む外国人家族のお友達が、みんなお手伝いさんを雇っているところを見て「私も、そんな初めての体験してみたい」とそんなぜいたくを私がしても良いのかしら?と少し罪悪感を感じながらもお手伝いさんを雇ってみることにしました。

お手伝いさんというと、家計に余裕がある富裕層だけが楽しめる特別なサービスのイメージがあったのですが、ここタンザニアでは特に働くお母さんなどが、タンザニア人の家政婦さんを雇っています。毎日来てもらっても月5000円から依頼できるほどお値段もお手頃なんだそう。

日本の友達には大きな声で言えなかったお手伝いさん

お手伝いさんの恩恵にあやかりながらも、「自分でやればいいのに、私、楽して…」という罪悪感があるからでしょうか。日本の友達や親族には、このお手伝いさんの存在についてはなんとなく話しにくいのです。

ある時、オンラインミーティングをしていると、気が利くうちのお手伝いさんがチャイを持ってきてくれました。スクリーンに一瞬だけうつった彼女の姿を見た同僚が「今のはお手伝いさん?すごいぜいたく~!」と一言。その時、とても居心地の悪い気がしました。


私の生活を大きく支えてくれている優秀なうちのお手伝いさん

「家事をお金を払って、お手伝いさんやってもらう」このことへの、うしろめたさが、まだまだぬぐえません。そして、この気持ちは海外に住み、同じようにその国のお手伝いさん文化の恩恵を享受しているママ友たちも感じていることがわかりました。

「お手伝いさんを雇うなんて特別だと思っていたけど、実は世界には、お手伝いさん文化が浸透している国の方が多いらしい」
「お手伝いさんはありがたいけど、この国にいる間だけのぜいたくだから、この生活に慣れてしまわないように気をつけている」
「日本にも、もっとお手伝いさんを雇いやすい環境が整うと良いのに。金銭面だけではなく、マインド的な面でも女性がもっと助けてもらいやすくなるように」

その国に住む間だけの特別な「お手伝いさんを雇う」体験をしているこういった友達と話していると、話がつきません。お手伝いさん文化がもっと日本でも浸透したら、がんばりすぎの日本の女性が育児とキャリアの両立などもっとしやすくなるのかなと感じます。

「母親のあなたがやるべき」からの解放

こうやって、罪悪感を感じながら始めたお手伝いさんとの生活。「やりたくないことはやらなくていい」「苦手なことはやらなくていい」という、理想論だけど現実に実行するのは難しいと思っていたことが、彼女のおかげで実現できています。

物価の安いタンザニアだからこそ、私の家でもお願いできているという側面もありますが、それと同時に、「お手伝いさんが家にいるのが当たり前」のタンザニアにいるからこそ、この私でも、トライできました。やっぱり、環境が大事です。

お手伝いさんが家のことをしてくれるおかげで、今までずっとやってみたかったけれど「時間がないし…」とあきらめていた新しいチェレンジ、「一緒に遊んで~」という子供に「あとでね」と言わずにすぐに一緒に遊んであげられるようになり、ずっと夢だった書籍も出版することさえできました。

「家事は母親の私がやるべき」という今までの私のままだったら体験できなかったことを、ここタンザニアで多く実現できています。

まとめ

多くの海外在住の友達が感じているように、私もタンザニアを離れて、お手伝いさんのサポートがなくなったら、最初はキツイだろうなと正直思います。そんな不安もありますが、ここでありがたくも体験できた「本当に大切なことをやる」「やりたくないことはできるだけやらない」を今後も意識して、そういった環境づくりをしていきたいなと思っています。

日本には、家事、育児、仕事と全てをこなしている多くの女性がたくさんいます。でも、世界の多くの国で当たり前の「お手伝いさん」が、もっともっと日本にも根づいてほしい、タンザニアの生活を通して、そんなことを日々強く感じます。

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