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待つということ

人間ってどうしても自分本位に考えてしまいますから、自分がこうだと思っていたことが相手に伝わっていなかったと分かったとき、呆れ・悲しみ・怒りが沸き起こってしまうものです。しかし、客観的なものならとにかく、組織内の理念というようなそこそこ抽象的なことを伝える場合、相手になかなか伝わらないことも多々あるでしょう。

私も教師をやっていると、生徒に自分の想いが伝わらないなんてことはよくあります。でも、そこですぐに「なんで分からないんだ」と叱るのは3流の教師です。自分本位であり、生徒からしたら理不尽な怒りを向けられたと思われてもおかしくありません。相手は他人なんですから。自分の考え全てに同意・共感してくれるとは限らないんです。

これは親子関係など全ての人間関係、ひいては社会全体に言えることなんです。人それぞれ、独自の「物語」を持っており、他人の「物語」を理解するのに時間がかかるなんてことは往々にしてよくあります。しかし、その場で理解されないとしても、絶対に理解されないなんてことはありませんよね。いくつかの共通した「物語」を持っていることもあるでしょうし、時間をかければ理解してもらえるなんてことも少なくありません。

とはいえ、まずは自分からはっきりと自分の想いを相手に伝えているか振り返ってみましょう。そして、現段階で十分に発信していると思うのならば、相手に伝わるまで待つことも考えてみましょう。

人間関係は一朝一夕には築かれないんです。時間をかけて熟成すればするほど、その社会に味が出るとともに、日々アップデートして、お互いに成長することを意識していきましょう。

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