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当たり前。

5月の終わりに、2024年前半は自分にとってどうだったかな、残り半年どうやって過ごそうかな、と振り返りをした。

よくも悪くも大きな出来事は無く、日々を過ごしている今日このごろだと思っていたけど、1月から手帳を見返してみたら、心を動かしてくれることは結構色々あった。
特に予定が書かれていない休日だって、自転車で行ったことのない場所まで行ってみて、ワクワクドキドキしたこともあったな。

これまたよくも悪くもで、嬉しいことも悲しいことも、時間が経てばそのときの熱量は薄くなる。色んなことを経験して今日の私がいるのに、それをすっかり忘れてつい、特に何も無いなぁ退屈だなぁとか思っちゃったんだな。
それってもったいないよなぁ。
ぼんやりとしか覚えていられないとしても、もっと日々の何気ないあれこれに対して「今自分が感じていること」「今いる環境」をしっかり味わいたい。私は毎日のささいなことを、「当たり前」だと思いすぎてるかも。誰かへの感謝も自分への労いも、さも当然のものとして日々の流れの中に見送ってしまっているような。

だから、「ありがとうノート」を再開した。
寝る前に、感謝したいこと、自分に対して褒めたいことを書き出すのがこのありがとうノート。前までは習慣にしてたのに、気づいたら最近すっかりやらなくなっていた。
当たり前にしがちなことを、意識的に感謝してみる。
例えば、燃えるごみの日には「ごみを捨ててスッキリ。ごみ収集業者さんありがとうございます」とか、「恋人がおはようのメッセージをくれて嬉しい。ありがとう」とか。
プラス、「今日も仕事した私えらい」「トイレ掃除した私えらい」みたいな、本当にちょっとしたことでも書き出して自分を褒める。
これをやると、毎日の生活がありがたいなと思えるし、良い気持ちで眠れる。やっぱり、このノートは私の中で大きな意味があるな。また途中でぱったり…なんてならないように、この数分の日課を大切にしよう。

この「当たり前を当たり前にしない」キャンペーンを自分の中でやっている今、たまたま『この世界の片隅に』のミュージカルを観た。

このタイトルは、きっと誰もが聞いたことあるはず。戦時中の広島、文字通り明日をも知れない日々の中で、それでも確かにあった人々のささやかな毎日の営みを描いた名作コミックだ。
ミュージカルなので原作よりもコンパクトなストーリーだけど、作品の根底に流れる日々の愛おしさや、誰かを想う強さがひしひしと伝わってくる素敵な舞台だった。観終わったのがちょうど夕方で、劇場を出て見上げた夕暮れが、自分の中で混ざり合った切ない気持ちとあったかい気持ちに何ともぴったりだった。
今ここにいられることの尊さを噛み締めつつ、さっきまで舞台の上に広がっていたあの悲しい情景が、今まさに現在進行形で、この現実世界のあちこちで起きているやるせなさも辛かった。遠い過去の話なんかじゃないんだよな。
正直私に何ができるのかといわれれば、祈ることくらいしか思いつかないけど…。他に何かあるとしたら、やっぱりまずは、自分の毎日をもっと大事にしようと思った。自分できちんと自分を大切にできていれば、周りの人にも愛を分けられる。その周りの人がまた別の人に愛を分けて…と、小さく小さく輪が広がっていくような気がする。バタフライエフェクト。
このタイミングでこのミュージカルを観ることができたのも、きっと何か意味があることだと思うから、私なりの受け取り方で還元していきたい。

だから今日も、寝る前にノートを開こう。

あなたが今日、ありがとうを言いたいことはなんですか?
良かったら思い浮かべてみてね。そしてよく眠れますように!


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