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''iki HERB GARDEN CAFE''

オーナーのウジトモコさんは、

デザインとマーケティングの人である。

わたしがお世話になっている、メイリキッチンのリブランディングのデザイナーさん。


「壱岐ビズ」というプロジェクトをきっかけに来島された。著書も多数で、東京と壱岐を行き来してお仕事をされているパワフルな方だ。


ウジさんは、わたしのつくるものを綺麗だね、とかARTよね、と言ってくれる人であり、美術を学び、その世界で生きてきた人にそんなこと言われるのはありがたい。


はじめてお仕事をご一緒したのは、地方のタコスやさんのリブランディングで、フードコーディネートだった。(フードコーディネートの経験はないのですが、指名してくれました)

本場メキシコにも店舗のあるタコス屋さんで、メキシコの食材や、団扇サボテンや、いろいろな種類のメキシコのチリ達を預かって、壱岐のシイラと一緒に撮影したのは本当に楽しかった。


ウジさんは、震災の折に、私の地元のいわき市や、その他の福島県の地域の創生のプロジェクトに参加されていたこともあり、ウジさんの福島県での出張に同行させていただいたりと、さまざまな新しい体験をさせていただいた。

ウジさんは壱岐で、いつかは、シルクスクリーンで絵を描いて、絵本づくりをしたりしたいということで、アトリエにするため空家を購入し、少しずつ改装し、ガーデンを作り始めていた。

ウジさんが購入する前の空き家、ボロ家状態のガーデンにたまたま見にきた時があるけれど、

その時は、植物が侵食し、人が住めるような想像がつかないほど、全体的に朽ちた印象の廃屋だった。

でもウジさんには、この場所に人が訪れるようになるような直感があったらしい。
なにも価値がないと、人が見てしまうところに、最大限の価値や可能性を見出すのは、プロフェッショナルだしすごい、と思う。


その時はわからなかったが、ガーデンというのは、ヒトの普遍的で哲学性のある美しいテーマであり、ヘルマンヘッセや、ホックニー、成熟した文化人や芸術家が人生に必要なものとして、行き着くところなんだろうな、と思う。
(シドニーで会社を持つ方にこの話をしたら、僕もそこで働きたい!ポロリとおっしゃっていた。)

ガーデンから、ハーブや花をつみ、それぞれの形や、その香りや色や、味わい、植物のくれる見た目の華やかさ、体に入れた時の効果。
そしてその五感を満たす奥ゆきのある豊かな時間。

芝生を含め、木やハーブ、とにかく緑の葉の形が、夏の光に輪郭がくっきりとする風景にめまいを覚えそうなくらい、キラキラとしていた。

この夏、少しずつ少しずつ手を加え、ボロ屋廃屋が、カフェになった。

(わたしはウジさん、いいですね〜!
とひたすらに言ってただけです汗)

「マーケティングデザイン」でみんなに開かれている場所であることや、行きたいな、という場所にすること。
美術に長けているヒトでなくても、惹かれるものや、万人に美しいと感じさせるものとは、
なんだろう。とよく考えている時期があった。
それはやっぱり圧倒的に自然に存在するものだと今も思っている。




まだ一般のお客さまが入れるようではなかった頃から、ウジさんが、ガーデンで何度もハーブティーを入れてくれました。
「トミーさん!みてください!
かわいいでしょー!」、
はしゃぐ、楽しそうに植物を摘む姿を見ながら、(ちいさい女の子のようになってw)この時間は、ひとが普遍的に喜びを感じる時間だとあらためて思いました。私も植物を摘ませてもらうという時間が大好きです。




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