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母の雛祭り アレクサで日常が繋がると離れて住む家族の横顔が見えてくる

以前こちらのnoteでも書いたのですが、私の日課はアレクサを使って離れて住む両親と一緒に朝ごはんを食べること。

朝7時半、一歳半の息子をベビーチェアにセッティングしたと同時にアレクサに「アレクサ、●●(母親の名前)に電話して」と実家を呼び出します。

すると実家のダイニングに置いてあるアレクサ越しに、朝ごはんを食べている両親とつながることができるのです。

今日は今朝の出来事を振り返りつつ、アレクサを介して日常がつながる喜びと安心感を綴ります。

※アレクサとはAmazonのスマートスピーカーで利用可能な音声サービスのことです。我が家ではecho show 8(画面付きのスマートスピーカー)を使っており、この記事でのアレクサはecho show 8のことを示します。

今朝もいつも通り息子をダイニングにセッティングした後、アレクサで実家を呼び出します。

短い呼び出し音の後画面が切り替わり、そこにはいつもと変わらぬ両親の姿が。

朝から孫を見られて嬉しい両親の笑顔と、「おはよう」という挨拶とともに、私たちの朝ごはんが始まります。

最初の15分は両親のNHKの朝ドラ鑑賞タイム。アレクサ越しにかすかに聞こえるテレビの音声と、両親のリアクションでストーリーを想像しつつご飯を食べます。

後半の15分は両親との会話タイム。朝食を食べ続ける食いしん坊の息子を中心に、たわいもない話をします。

最初は天気や朝食の内容などありきたりな会話から始まるのですが、次第に昨日の出来事や最近気になっていることなど話に花が咲き始めます。

今日は3月4日ということもあって、話題は自然と実家のの雛人形の話に及びました。

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私の実家には7段階段のとても豪華な雛人形があります。

飾ると私の背丈くらいになる、迫力のある雛人形。しかも一番上段の御内裏様は御殿の中に収まっているというこだわりよう。

小さい時は豪華すぎるくらいに豪華な雛人形が嬉しくて、毎年ひな祭りを企画して友達と盛り上がったっけ。

でもそれは実は私や姉のために用意されたものではなく、母親の雛人形。

「あの雛人形ってお母さんの雛人形だよね?」と母親に話題をふると、母親は少し時間を置いた後、ぽつりぽつりと思い出を話し始めました。

あの雛人形は母方の祖母が買ってくれたものだった
母の祖母は家具屋さんを営んでいて割と裕福だった
(母は)初めての女の子(母には兄が2人いる)だったから、一番いいものを買ってもらったんだと思う

私は母親の祖母(私にとっては曽祖母)の記憶はないのですが、雛人形のことは覚えているので、さぞかし母親は大事にされていたんだなと心が暖かくなります。

母親の話は続きます。

母親の小学校の同級生のLINEグループで今年のひな祭りの話になったようで、

去年はパートナーが亡くなり飾らなかったが今年は飾った
同居する孫のため、息子の嫁が飾った

と家庭によってひな祭りのエピソードは様々。

母親も自宅の雛人形の写真を送るとメンバーの一人が、

「自分の実家は雛人形の掛け軸しかなかったから、みっちゃん(母親のあだ名)ちの豪華な雛人形にたまげたと同時にものすごく羨ましかった」

と約半世紀越しに伝わる事実もあったとか。

母親の友人関係なんてあまり知らなかったので、普段の姿が垣間見れてまたまたほっこりしたのでした。

今年の実家の雛人形
最近は簡易版で飾られている

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雛人形の話から知った母親の横顔。

アレクサで日常が繋がると、こんな普段の姿が見れるので嬉しいです。

思い起こせばこれまで実家に電話をすることは、特別なことでした。

大学を機に家を出て、実家に電話をかける時はだいたい携帯を持たない祖父母と話をしたい時。

毎年祖父母の誕生日に電話をかけていたのですが、耳の遠い祖父の無骨なありがとうと、気の合う祖母とのなかなか切れない電話。

あの特別感ももちろん素敵だけれども、1年に1回のやりとりでは祖父母の日常はわからず、老いていくのも気づかなかったなぁ。

今はテクノロジーの進化の恩恵で、こんなにも気軽に離れた場所とつながることができる。しかも画面付きで。

この恩恵に感謝しつつ、これからもアレクサを介しての朝ごはんを続け、両親と日常を共有しあいたいです。

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そういえば先日、父親がスマホを洗濯して壊しちゃったって、アレクサの画面の中で泣きながら笑ってたっけ。

そんな父親のために、新しいスマホを手配して送ってあげよう。

両親だけでスマホの移行作業がうまくいくのかはわからないけど、うまくいかなければまたアレクサ越しに父は泣いて笑って助けを求めてくるだろう。

また朝ごはんを一緒に食べながら、解決策を一緒に考えよう。

「繋がること」を特別から日常に変えると、お互いの安心感にもつながるし助け合うこともできる。

アレクサ、我が家に寄り添ってくれてありがとう。これからもよろしくね。

それではまた明日。

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