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あの長谷部誠も、鎌田大地に「俺、頑張ってますアピール」を勧めていたらしい

自分の評価のために、"頑張っている風"に見せる。

部活だったり仕事だったりで、多くの人が経験しているのではないだろうか。

一般的にそういった行動は周囲からよく思われない。

「アイツ、また演技してるよ」
「俺、頑張ってますアピールだよな」

なんて陰口を叩かれる。


ただ、プロスポーツの世界では一定量必要なスキルのようだ。

Jリーグや海外サッカー、プロ野球やその他のスポーツが観られる配信サービス「DAZN」の番組「内田篤人のFOOTBALL TIME」で、日本代表・鎌田大地がゲストの回を観た。

ウッチーが、ドイツ・ブンデスリーガで戦う鎌田大地に質問しながらトークを繰り広げていくのだが、なかなか突っ込んだ話をしていた。

トークテーマの一つが「鎌田選手って、表情で損してない?」

サッカー好きなら、鎌田大地の印象と質問の意図がわかるだろう。

鎌田は、負けん気や闘争心をむき出しにしてプレーする選手ではない。表情に関していえば、むしろ"飄々とやっている"類に入る(もちろん、そう見える、というだけ)。

番組での2人のやりとりを要約※してみる。
※有料コンテンツなので最低限
※編集込み

内田:監督とかに、もっとやる気出せよって言われない?

鎌田:はい。実際、めちゃくちゃ損してると思います(笑)

内田:だよね(笑)。俺も言われる方だったし、やってたもん。やる気見せるために、演技して(本当は必要ないけど)スライディングするとか、(本当は必要ないけど)苦しそうな顔をしてみるとか…

鎌田:(チームメイトの)長谷部さんにも言われてました。「”やってる感”出すだけでいいから、もっと出せ」って。

内田篤人のFOOTBALL TIME

結局は本人の美学に反するらしく、"アピる"ことは最後までしなかったようだ。結果を出していくことで、いつからか誰も言わなくなったという。

面白かったのは、あの長谷部誠が「俺、頑張ってますアピール」を推奨していたこと。長谷部といえば、日本代表としてW杯3大会に出場し、その全てでキャプテンを務めた人間だ。今ではドイツの名門・フランクフルトでもキャプテンマークを巻く。「人格者」「誠実」といったイメージで語られるプレーヤーだ。名前「誠」だし。

厳しいプロスポーツの世界、しかも異国の地で、サッカー後進国・日本からやってきた助っ人として生き抜いていく上で、ある種のずる賢さや処世術は必要だし、それはプロとして「正解」なのだろう。

それに、「俺、頑張ってますアピール」が忌み嫌われるのは、やりすぎている時や実態とかけ離れている時だ。

長谷部は38歳になった今季も所属チーム内で絶大な信頼を得ているし、鎌田は結果で黙らせた。それぞれのやり方でサバイブしているだけなのだが、こういうリアルな話は面白い。

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