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体を温め眠りに導く

眠る前に体を温めるとよいと言われるけれど,温まりすぎても眠りにくくなってしまいます。

どうやって体を温めるのが正解なのでしょうか。

入浴により体を温める

眠る1〜2時間前くらいに40℃前後の湯温で入浴すると,寝付きがよくなり,深い睡眠も増えるとされています。

体が温まった後に体温が下がるときに眠気がやってきます。湯温が高い方が効果があるかと言うと,42℃程度であっても体温を上げすぎてしまい,却って目が冴えてしまうようです。就寝時刻までに時間があまりないときは,シャワーくらいにしておくという調整をしてもよいでしょう。

入浴により血流がよくなることも,眠るときに体温が逃げていくことに一役買っています。手足が冷えやすい人はとくに湯船で入浴して体を温めてから眠るようにすると効果があるのではないでしょうか。

体温をちょうどよく逃がしていくために,寝室は少し肌寒いいくらいでも大丈夫です。布団の中の温度が保たれていれば,室温は13〜29℃くらいにしておくのがよいとされています。

運動で体を温める

運動でも体が温まるのでよいのではないかという考えもあると思いますが,激しい運動は却って眠りを妨げてしまうこともあります。

運動の内容にもよりますし,せっかく続いている運動の習慣をやめる必要はありません。寝付きに問題を感じていない人は続けたらよいと思いますが,眠れなくて困っている人は,運動の内容や時間を変えてみてもよいでしょう。

入浴前後にヨガやストレッチをやるのはリラックス効果も合わさって効果的でしょう。手足が冷えやすい方は,軽い運動によって血流がよくなり,眠るときにうまく体温が逃げていくという効果もあるでしょう。

食べ物で体を温める

食べ物や飲み物で体を温めるのも効果がありそうですが,食事やお酒は眠る3時間前くらいには終えておくのが理想的です。寝る前は温かいノンカフェインの飲み物くらいにしておくのがよいでしょう。

唐辛子などに含まれるカプサイシンは体を温める効果があり眠りによいとされており,ほかにも睡眠によいのではないかということが検討されている食品はいくつかありますが,はっきりとした効果の示されているものはありません。

いずれにせよ,その成分を摂取さえすればよい眠りが得られるという単純なものではなく,それよりも食事をする時間の方が大きく影響しています。

とくに眠る1〜2時間前までお酒を飲んでいるような場合は,何を食べたとしてもよい睡眠は得られないでしょう。

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体を温める方法はいろいろありますが,どのような方法を考えるにしても,眠る時間から逆算して考えることが重要です。

起きる時間,眠る時間だけでなく,夕食や入浴の時間も計画的に考えてみると,より心地よい眠りにつながるかもしれません。

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