見出し画像

光を操り睡眠を操る

体内時計をコントロールするには,目に入る光をコントロールするのがポイントです。

今の時代,夜も明るく世界は光に溢れています。一方で昼間も外には出かけず,部屋の中で1日を過ごすという人も少なくありません。

周囲の光をただ受け止めるだけでなく,うまく光を操ることで,良い睡眠を手に入れましょう。

夜の光は体内時計を遅らせる

夜も明るい光のもとで仕事をしていたり,スマホを触ってばかりいると,体内時計は遅寝遅起きモードに移行していきます。体は夜更かしに慣れ,朝起きるのが辛くなっていきます。

光自体の影響もありますし,スマホでみなさんが開いているSNSは,人とのコミュニケーションや承認欲求という刺激によって,眠りを妨げます。

スマホやパソコンの画面は,自分ではコントロールし難い誘惑に溢れています。それゆえ,スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツをはじめとする電子機器を提供する側にいる人々が,自身の子どもたちには利用を制限していたという皮肉な現実があるわけです。

睡眠という観点でも夜の光,とくにスマホやパソコンの画面をコントロールするのは重要な課題です。

朝の光は体内時計をリセットする

夜更かしをしてしまった日にも朝の光を浴びることで,体内時計をリセットすることが可能です。逆に日の光を浴びずに午前中を過ごしていると,体内時計が徐々に遅れていってしまいます。

ここで言う日の光とは10000ルクス以上の明るさを意味しています。曇りの日でも外に出ることで,この程度の光を浴びることができますが,室内では明るいなと感じるところでも1000ルクス程度だったりするのです。室内でこのレベルの光を浴びるのは難しく,少しでよいので外を歩くなどした方がよいのです。

リモートワークで室内から出る機会の少ない人も,午前中に外出する時間を作るとよいでしょう。

光を操る

体内時計を操作する光は,とくに青色付近の波長成分が影響していると言われています。最近ではブルーライトをカットするメガネや,スマホやパソコンの画面も色調を調整する仕組みが活用できます。

ブルーライトをカットしても,スマホは使用するアプリ次第で人を興奮させます。何から刺激を受けるかは人それぞれですが,自分が刺激を受けやすいアプリは利用する時間を制限しておくというのもよい方法です。

夜眠る時間に向けて,睡眠環境を整えましょう。ブルーライトを発する電子機器を避け,室内の光も昼光色の蛍光灯よりは電球色のものを利用できるとよいでしょう。最近では色調をコントロールできる電球もありますね。

朝起きる時間を遅く設定している人や,夜勤のために昼間に眠らなければならない人は,外の光をしっかり遮ることができるように,遮光カーテンを利用するというのも大事なポイントです。

* * *

朝の光と夜の光は睡眠に対する影響が真逆です。

夜も明るい光を浴び続ける一方で,午前中に浴びる光は不足している現代人は増えています。夜は寝付きが悪く,朝も目覚めが悪い人は,自分の周りの光を見直してみてはいかがでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?