“引き算”を覚えてからが人生の本番
「エフォートレス」
その言葉を覚えたのはいつからだろうか。
大学の頃はつけまつ毛をつけて、リップも、チークも塗りたくって、とにかく足し算(盛る)することに必死だった。そうやってメイクやファッションで装備して、自分のアイデンティを保てているような気になっていた。
でも、大人になるにつれて、3点盛り(アイメイク、チーク、リップ)よりも2点盛り(どれか2点だけを盛ること)の方がバランスがいいなと思うようになったし、リボンやフリルやレースなどよりも、真っ白なTシャツやデニムなど、シンプルなファッションがどんどん好きになっていった。
こうして、大人になるにつれて引き算の大切さを実感してきたけれど、それはファッション、メイクの話だけではないことに気づく。
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Web業界に入って最初の1年半。最初のころは、コーディング、デザイン、プログラミング、ライティングなど色々な職種を経験させてもらった。
今まで「デザイナー」への憧れはあったけど、デザインをする目的は見た目をカッコよくすることよりも、情報を整理してユーザーにわかりやすくすることだと知った。(もちろん、カッコよくすることだって要素の一つではあるけれど)
だから、思いつく限りの装飾を施した後に、
・一目で見てこちらの意図が伝わるか
・情報の優先順位がわかりやすいか
そう思ってもらえるように、引き算をすることが大切だと学んだ。
もちろん、プレゼン資料でも一緒。ついつい、色みを足してしまいたくなったり、グラフやテキストなど、要素をもっと盛り込んでしまいたくなったりする。
けれど、それを盛り込むことで1番伝えたいことがブレないか…そんなことを考えるようになった。(ちなみにこれは自分ルールなのだけど、プレゼン資料は、1スライド1メッセージ、色みは多くても3色までと決めている。)
巡り巡って、「書く」ことを仕事にするようになって4年。
編集者の仕事でも、引き算は大切だと気づく。
・その構成でこちらの意図が伝わるか
・修飾語が多すぎて本当に強調したいことが埋もれていないか
・そのエピソードは本当に必要か
・タイトルのキーワードが多すぎて伝えたいことが埋もれないか
など、あらゆる読者の思いを想定して、キーワードのバランスを見ながら、記事のボリュームなどを引き算していくことが大切だと思えるようになった。
noteを書くときも一緒。
伝えたいことがちゃんと伝わるか、スマホで見たときのテキストのボリュームは適正か、最後まで完読しやすい文字量か…など。
足し算が必要な場合もあるけれど、削ぎ落としてメッセージを引き立てるために、引き算は大切だと思っている。
お盆休みの終わりの1日、ぼんやりと考えながら、明日へのウォーミングアップのためにnoteを書いています。
足し算も大切だけど、手の抜きどころも見極めて。
がんばりすぎず、ちょうどよく自分らしい働き方を実現したいなと思う最近です。
ここからは少しだけおまけの話。
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