10 作家の推し活をする|モネの家@ジヴェルニー
46歳・女性・おひとりさまが、最高の50歳になるためにしたい100のことをやっていく体験レポートを書いています。
今回は10個目「作家の推し活をする|モネの家@フランス」
モネは好きだった。
綺麗だしね。
2年前にパリに行った時に、フランスに毎年行っていた年上の先輩からオススメスポットを聞いたら、そこにマルモッタン美術館という場所が入っていた。
モネが多めに飾ってある、邸宅美術館だった。
大型美術館より、小さめ美術館の方が好きな私は、迷わず、マルモッタンに行った。
そこで、モネの絵を見て、こんなに綺麗なのかと感動した。
見た事のない色、どこから色が変化しているか捉え難い、なんともいえないグラデーション。
正直、絵ではじめて感激したかもしれない。
ただただ美しかった。
その中で、特別な場所に飾ってあったのがこちらの作品。
印象 日の出。
この作品は、モネが34歳の時に描いた作品で、この作品から「印象派」という言葉が生まれた作品らしい。
当時、印象派は理解されていなかった。
モネの「印象 日の出」も、新聞で酷評された。
写実的な絵ではなかったので、「いいかげんな絵」だと怒られてる。
新しいものって怒られるものなのかしらね。
モネは苦労人で、サロンにも落ち続けて、貧乏で、苦労して、自殺を図ったこともあるのだそう。絵描きとして売れるのは、40代になってから。
43歳の時に、モネはジヴェルニーという場所に移り住んだ。
モネの有名な「睡蓮」を描いた家だ。モネは亡くなるまで、この家に住んでいた。今は、博物館的になっていて、観光客が多く訪れている。
パリに滞在している時に、私はふと思い出した。
あ、モネの家ってどこだっけ?
調べてみたら、パリから1時間半だった。
あれ、いけるじゃん!
速攻で電車のチケットをとって、モネの家へ向かった。
気候もよくて、庭は天国だった。
この庭こそが、モネの傑作じゃん。
日本画の中の橋を真似て作った、有名なたいこ橋もあった。
日本の庭って、ピーンと糸が張ったような緊張感があるけれど、モネの庭は、もっと素朴な、リラックスムード満載のお庭だった。
訪れている人たちは、みんな幸せそうな顔になっている。
こんなところにいたら、そんな顔になるよね。
それにしても見事なお庭。
どうせ、庭師雇って指示してただけじゃないの?と意地悪心で思ったけれど、本人が手入れしていたそう。
疑って、ごめんなさい。
ただ、庭よりも、実は私が衝撃だったのは家の中だった。
モネの家の中に入ると、壁という壁に日本画が飾ってあったのだ。
寝室と、仕事部屋以外は、すべての部屋に日本画が飾られていた。
部屋という部屋、壁一面に、ALL日本画。
部屋だけじゃない、廊下も、階段も、バスルームにも、すきまがないくらい、ビッチリと日本画が飾られていた。
え?こんなに日本画ばかり飾る?
びっくりした。
モネが日本画を好きってことは有名で知っていたけれど、家中に飾って、毎日眺めるほど好きだったのか。
とんでもなく好きだったんだろう。
考えてみたら、そりゃそうだ。
日本画の風景で見た景色を、庭に再現しちゃうんだから。
好きなものに囲まれて過ごしてたんだなー。
いいなぁ。モネ、いいなぁ。
羨ましかった。
悔しささえ感じるほど、羨ましかった。
40代になり、私は、自分に対する飽きと、人生に対する諦めを、受け入れはじめていた。
年齢を重ねるにつれて、無意識で、こんな言葉を自分に何度も言い聞かせることが増えていたと思う。
無意識、こわ。
現実を受け入れることと、妥協することを、混同していたかもしれない。
モネの家をみて、なんかね、もっと私も楽しくできる気がした。
現実を受け入れつつも、妥協せず、こだわることはできるはず。
こんなもんって諦めず、もっとこだわってみよう。
そうしたら、もっと楽しくなれそう。
こだわり続けて30年過ごすのと、こだわらずに30年過ごすのと、全く違う仕上がりだろう。
考えてみると、こだわったことなんて、まだ人生でないかもしれない。
ちゃんと、こだわってみよう。
こんな気持ちになれたことは、モネの家を訪れた最大の収穫だった。
モネ、ありがとう。
読んでくださり、ありがとうございます(^^)/
自己紹介&サイトマップもぜひ読んでください。
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