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のらねこ、写真に余計なものが写ってる?

撮影時に自分の目で見てシャッターを切ったはずなのに、後で見直したら余計なものが写っていた。
そんな経験ないでしょうか。

曰く、自然公園を原風景っぽく撮ったつもりだったのに、気づいたら電線が写っていた。
曰く、運動会で息子が一生懸命走る姿をネットにアップしたら、後ろに写りこんだ子の親から苦情が来た。
曰く、撮ったときは周囲は無人だったはずなのに、見返したら通行人が大量に写っていた。

「見ながら撮ったのに!」「撮ったときはたしかにいなかったのに!」
そう思いたい気持ちは大変よく分かるのですが、まぁ、普通に確認漏れですね。

このような現象が起こる理由については、ネット記事ではよく “人間は見たいものしか見ない生き物だから” と説明されます。
が、ちゃんと見ようと覚悟を決めて撮っても、やっぱ写るときは写るんです。

いったいなぜなのか。
今日はこの現象の防ぎ方について研究してみたいと思います――。

皆さん、こんにちは。
もしくは初めて見てくださった方、すげー嬉しいです。
どちらの皆々様もありがとうございます。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。

常に努力が報われないように感じる、がんばってもがんばっても一向に良い成果が出せない。そんな不器用な生き方しかできない人達に足りないもの。それは “目標管理” です。
目標管理を覚えれば、色んな成果が出るようになるし、周囲からの評価も上がるし、何より人生がハッピーになるんです。

この のらねこに何ができる? では、じゃあそんなことどうやればいいの? という疑問にお答えすべく、僕が自分で計画して自分で実践してきた様々なことを、連載形式でなるだけ面白く書いてお伝えしています。

現在は “のら写真家に物語は撮れる?” を連載しています。
アマチュア写真歴20年のキャリアを生かし、物語性のある写真の撮り方を研究する内容となっています。

全体の執筆計画はこちら:
1. いい写真にはテーマが必要
2. テーマと物語性の関係
3. 撮影の基礎知識
4. 構図設計のやり方
5. 物語の表現の仕方
6. 写真に写る情報を整理する(今回)
7. レタッチの重要性

過去のバックナンバーはこちら


1. “余計なものが写ってる”とはどういうことか

周囲の人に「写真って気づくと余計なもの写ってるよね」と話題を振ると、反応としては2通りがあるんじゃないでしょうか。

素直に「そうそう、あるある」と返してくれる人。
それから、「余計なものなんか最初から写さないよ! 自分でシャッター切ってるんだから!」としか思わない人です。

人間は、とりわけ素人さんほど、気づかないうちに余計なものを写してしまっているし、余計なものを写しているという認識自体もないことも多いです。
たとえばこういうの。
かわいいくまちゃんの写真。

おわかりいただけただろうか。

これ写ってるのって、くまちゃんだけですかね?
ホントに?
くまちゃん以外本当に、一切なにも写ってませんか?
それは絶対?

左上に変なサンカクが写りこんでるんじゃないの?

それから、くまちゃんをもう1枚。

ほらこっちも。
等身大の表情を見せようと横から撮ったら、テーブルの端っこがちょうど首のところにかかってる! って話。
こういうのを “ギロチン” ていいます。

気にしない人はプロでも気にしないみたいなんだけど、現場ではガチの金銭トラブルになることもあります。
とりわけ事故歴のある人や、心に傷のある人にやっちゃうの、本当に失礼だからね?
マジ気をつけて。

でも不思議なことに、、、
撮ってるときは気にならないんですよね。
撮ったあと見返してから気づくことが大多数なんです。

サンカクやギロチン以外にも、背景に余計なものが写ってるのはよくある話です。
一度気づいてしまうと、何度も見ているうちに物凄い勢いで気になってくるんですよね。

2. なぜ撮るときに気づけないのか

このような現象が起こる理由を、ネット記事ではよく“人間は見たいものしか見ていない生き物だから” と表現されることが多いように思います。
たとえば、映えスイーツの写真を撮ったら、実は後ろに興信所の広告のポケットティッシュが置いてあることに気づいてなかった、なんてね。

でも1枚しか撮ってない! どうしよう!
いいや、気にせずインスタにあげちゃえ!
なんてやったら、せっかくのスイーツの映え度が落ちるのなんて目に見えてます。

じゃあ、なんで撮るときに気づけなかったのか。
これがもし “見たいものしか見ていなかったから” という理由であるなら、

  • 撮影者は映え度が落ちることが分かっていたために

  • ティッシュを見たくなくて

  • 意図的に無視して撮影した

ことになってしまいます。
だって撮影者はスイーツしか見たくなかったわけだから、当然そうなりますよね。

言うまでもなく、この解釈は正しくありません。

“人間は見たいものしか見ない” という言い方は、心理学の素人さんにも直感的に分かりやすいように工夫された言い方なだけで、正しい説明ではありません。
この現象を正確に言うと、“人間は主観的に無関係なものは、優先度を下げて認識するから” となります。
分かりやすく言い換えるとすると、“人間は気にしているものしか気にならない生き物だから” という言う方が誤解を生みにくいんじゃないでしょうか。

映えスイーツを撮影しているとき、興信所のポケットティッシュはあきらかに無関係です。
撮影者の頭の中が映えスイーツに集中しているとき、関係のないものは認識の優先度が下がります。

だからもし、ポケットティッシュが割と目立つ位置にあれば、“撮影に支障をきたすもの” と正しく認識されるでしょう。
でもたまたま隅っこの方にあったとか、あまり気にならない場所にあると、たとえ見えてはいても無意識的に優先度を下げられてしまうのです。

3. なぜ後になって気になりだすのか

だとすると、後になって気になるのはなぜか。
撮るときに気にならい程度の存在なら、後で見たときも気にならないはず。

でもこれは簡単な話。
撮影時は映えスイーツを撮ることだけが主目的だったのに対し、出来上がった写真を見るときには映えスイーツのある風景を見ることに目的に変わってしまうからです。

撮影時は、スイーツの器だけで頭がいっぱいで、観点から背景が抜けています。
だから、撮ったあと永久にスイーツにしか意識が向いていない人は、いつまでたっても背景のゴミは気になりません。

ですが普通多くの人は、あるときふと、自分が撮ったスイーツ写真が「ただスイーツの写真というだけではなく、スイーツのある風景写真として見ることもできるんじゃないか?」と気づくときが来ます。
気に入って何度も見返していれば、普通はいつか絶対気づくものです。

そして風景として見て初めて、邪魔なものが写っていることに気づくわけです。

4. 撮影時から気づくための訓練方法

ですので撮影段階で気づくためのコツも、必然的に最初から風景写真だと思って撮ることが大事ってことになります。

写真というのはフレームが四角いのですから、スイーツという複雑な形をした物体を、形通りに切り抜いて撮影することはできません。
スイーツが丸かろうと猫の形だろうと、写真それ自体は絶対に真四角です。
ですから、どんなに工夫して撮っても前後左右のどこかには必ず背景は写りこむものであって、これは避けることができません。

つまり、あなたがスイーツを撮るとき、それはスイーツの写真ではないのです。
常にいつでも必ず “スイーツのある風景” なんです。
このことを意識するだけでも、ゴミが写りこむ可能性はかなり減らせます。

それから、サンカクとかギロチンなんてものは知識として知ってないと避けられないので、好き嫌いせず色んな本やネット記事から情報収集することも大事です。

5. でも訓練じゃどうしようもないものもあるんじゃ?

おっしゃる通り。
どうあっても写りこまざるをえないケースはあります。
たとえばこんなの↓ですが、

家としてはかなりファンタジックでステキだと思うんだけど、看板やらなにやら、絵的に余計なものが色々写ってますよね。
しかも位置関係的に、どうあがいても絶対に写りこまざるをえません。
この家を、青い看板を避けて撮影するのは絶対に不可能でしょう。

こういうの、どう対処すればいいんでしょうか。
もうあきらめるしかない?

いいえ。まだ間に合います。
あなたが考え方を広げれば、世界は広がるのです!

。。。はい!
てなわけで、来週はそのあたりの話を考えていけたらと思っています。
ではまた。

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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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