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インクルージョンという言葉

オードリー・タン氏の『デジタルとAIの未来を語る』(プレジデント社)を読みました。最近よくメディアで見かける人物だし、今読んでおかないとなぁと思っていたので、思わずアマゾンでポチり。コロナ自粛で家から一歩も出なくても、翌日には本が手元に届くなんて、便利な世の中です。

年始は時間を持て余してたので一気に読んでしまったのですが、非常に理解しやすく、興味深い内容でした。そして、まさに今読んでおくべき一冊のような気がします。

オードリー・タン氏の人物像、類い稀な経歴や実績については、既にさまざまなメディアで情報が溢れていますので、この場では説明を省きますが、デジタル、AI、コロナ対策、トランスジェンダーといった、現代のホットキーワードを辿っていくと、どうしても「オードリー・タン」という人物に行き着いてしまう。そういう意味で、避けては通れない存在なのかなと思います。

全員で一つを少しずつ共有する

本の中で特に印象に残ったのは『インクルージョン』という言葉。コロナ対策やデジタル戦略における課題をどう解決していくか──その方法の一つにあげられていたのがインクルージョン=包含ということなのですが、簡単にいうと、誰も見捨てることなく一体性をもって政策を推し進めていくこと。それをいかにシンプルな考え方で実践していくかについて、丁寧に書かれていました。

今、私の職場で問題になっているのが【作業の属人化】です。知見がある=スペシャリスト、といえば響きはいいのですが、その人が欠けると組織が回らなくなる、業務が止まってしまう──それを回避するにはどうしたらいいか。
そこに『インクルージョン』という言葉がカギとなる気がしました。全員で一つを共有すること。組織の中の一人が一つのことに長けているより、全員が少しずつでも知見を共有しておくほうが、組織として強いのではないか──。
ちょっとこじつけ感はあるのですが、全員で一つのことを少しずつ共有するという考え方は、今の時代に合ってるんじゃないかと思います。

今年は私の職場は『組織の強化、生産性の向上』を掲げていて、取り組みの一環として、こうしたキーワードをどんどん取り入れていきたいと思います。

他にも、身の回りのいろんなことに置き換えて考えると「なるほど、ちょっと分かる気がする」と思えるようなヒント、キーワードが散りばめられている印象でした。いろんな情報が飛び交う世の中で、ちょっと立ち止まって、シンプルに考えてみるということが、今は大切なのかもしれません。

気になる方は、ぜひ読んでみてください。今読んでおいて損はない一冊です。

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