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人が集まり共感の輪が広がる「5つの法則」とは? ~【イベントレポート】スナックかすがい 第32夜@名古屋

こんばんは。まさ@アップデートする情シスです。

今回は、春日井製菓さん主催の大人気トークイベント「スナックかすがい vol.32  FANとFUN~顧客を仲間にする横から目線~」の参加レポートをお送りします。

自分が開くワークショップや勉強会は
なぜ盛り上がりに欠けるのか?

この人(企業)にはなぜ人が集まり、
共感の輪ができるのか?

こんな疑問を持ったこと、ありますか?

このイベントを通じて、自分の中で何か感情が揺さぶられて、モヤッとしていた何かが少し晴れたような気がしました。

社内社外を問わず、コミュニティや社内の勉強会、プロジェクトなどを主宰、運営していて、同じ課題感をお持ちの方に是非読んで頂きたいです!



▶︎熱っ!会場には200人が!

2024年4月25日木曜日、夜6時45分。イベント開始時間から15分ほど遅れて会場である「三洋堂書店 新開橋店」の会場に到着した。会場は東海地方に住んでいる人ならだれでも知っているあの赤い看板「本 三洋堂書店」が目印の書店です。

主催者の春日井製菓さんは、愛知県名古屋市に本社がある老舗のお菓子メーカーで、「グリーン豆」や「つぶグミ」などが有名ですね。

「スナックかすがい」は毎回ゲストを迎えて、自分自身の仕事術や働き方、商品やサービスのブランディング、顧客とのコミュニケーションなど、「真面目なテーマをちょっとだけ面白おかしく」トーク形式で進めていく2時間半のイベントで、「スナック」と銘打っているだけあり毎回ビールとおつまみを片手に「かんぱ―い!」から始まります。

今回のゲストは、株式会社Mizkan 執行役員の林太郎さんと、株式会社ヤッホーブルーイングの佐藤潤さんのお二人。

Mizkanさんは、創業220年の超老舗企業。あのお酢や調味料やたれやふりかけやおすしの素や納豆とか…様々な食に関する商品を製造販売されている会社です。林さんはそこでCRM本部長として、顧客コミュニケーション(広告、自社メディア、SNS、イベントなど)の事業を推進されています。老舗企業ならではの悩みや課題など、同じ愛知県のJTC企業にとっては学べることが沢山ありそうです。

ヤッホーブルーイングさんは、「よなよなエール」などをはじめとする「クラフトビール」の市場をけん引するビールメーカーです。衝撃的だったのが、ビール全体の販売量に占めるクラフトビールの割合が何と1%!!という事実。その中で佐藤さんは、市場を拡大する上で、大手の量産型ビールメーカーとは違った独自の顧客接点を「どう作り上げていき、どう広げていくのか」を企画し実行されている方です。



▶口コミとSNSだけで人が集まる理由

会場に到着した瞬間に、その独特のおもてなしに感激します。初めて参加した私に主催者の方が声をかけてくれます。「あ、まささん、いらっしゃーい!こっちこっち! おつまみ何がいいですか?

セミナーやイベントに誘われたけど、ずーっと誰も声をかけられることなくずーっと一人ぼってなんて経験ありませんか?

この主催者の方々は、来場者の顔を全員覚えているのか、ウエルカム感満載で迎えてくれるのです。

口コミとSNSだけ。広告などは一切打たない。会場も運営も手弁当でやる。自己顕示欲満載の過剰で豪華な設備はいらない。その代わり来場者に対するおもてなしをして、楽しんでもらおうという想いがたっぷりと伝わってきます。

1️⃣受付。ストラップには名刺ではなく「グリーン豆」をぶら下げて入場する
2️⃣会場。着いた時には満席でした

▶人が集まり共感の輪をつくるための5箇条


平日夜に230人集まるってなぜ?

席に着くなり、ビール飲みながらおつまみポリポリして、
聴いてる人皆んな笑顔ってどう言うこと?


初めて参加して、最初はこんな疑問だらけでしたが、イベントが終わる頃には、人が集まるイベントや人が引き寄せられる集まりには、「綿密に設計されたイベント自体のコンセプト」と、「人を惹きつけそれを広げるための楽しさ」があるということに気付いたのです。

ちょっと大げさではありますが、これを自分なりに「人が集まり共感の輪をつくるための5箇条」と言う感じでまとめてみました!

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【1. 楽しい体験】
グリーン豆をおつまみにビール飲みながらトークを聞く

参加者に楽しい体験を提供し、その場を心理的安全性の高い場にすることが大切ですね。そこで参加者の本音を初めて聴く事ができる。

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【2. ワクワクする体験】
テーマはあるがとにかく自由で予定不調和なトーク

あまりにも予定調和が過ぎると、参加者は逆に行かなくても情報が手に入ると思います。そこでしか入手できない情報や話を用意することも大切

ビール🍺飲みながら。これぞオトナのワクワク体験

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【3. 人と出会い交流する体験】
「かすがいタイム」は参加者同士が初めましての交流タイム

「一方的に教える」だけの会は退屈。ワークショップ形式にして参加者自ら自己開示やアウトプットをする時間を設けることで意識が高まります

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【4. 共感する体験】
仕事の課題に直結するトークテーマの設定。共感するポイントが沢山

主催者側の一方的な押し付けテーマでは参加者の共感は得られない。テーマ設定や講演者のアサインはとても重要ですね。


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【5. 次に繋がる期待感を得る体験】
ゲストや参加者同士で「次の行動」を起こさせる期待感

イベントや勉強会後に「参加者が具体的な行動を起こす仕掛けや呼びかけ」も重要です。名刺交換やこの場で知り合った人と次の約束をする、メールやビジネスチャットで挨拶をする、こんな小さな行動でもOK



▶FUNからFANへ。ムーヴメントを起こせ!

さて話題を、自分に自分が感じている課題と悩みに戻します。


自分が開くワークショップや勉強会はなぜ盛り上がりに欠けるのか?
人が自然に集まり、共感の輪ができるメカニズムは何?

今回のトークイベントでは、FAN(Fanatic)=熱狂的な支持者やファンを持つゲストのお二人から、それぞれの企業で何故そのような取り組みが必要だったのか、経営やマーケティングの観点からそこ効果についてお話を聞く事が出来ました。

春日井製菓 原さん(左端)の引き出し方、広げ方、まとめ方は神レベル!

一方で、FUN = たのしみ、おもしろいこと を仕事で実践されているお二人の社内での立ち回りや悩みなども聞く事が出来ました。特にMizkanの林さんは創業220年の老舗企業ならではの社内調整や悩みなど「ここだけの話」的なところまでお話していただけました。

私は、まず自分が楽しむこと(FUN)を大切にしていきたいと思いました。

仕事を楽しむとは?

楽しくかつ業務の役に立つイベントやワークショップの共通点として「楽しそうにしている場所や人に人は集まり、共感の輪ができる」があります。
恐らく、まだ自分が主催しているワークショップや勉強会には遊び的な要素が少なく、自分自身も楽しんでいないのではないかと感じました。

そして次は、FAN(Fanatic)への発展。熱狂的な支持者やファンはすぐに集まるものではありません。地道な活動が必要です。但し、これもちゃんとした成功に導く法則に沿って進めないと、上手くいかないことも分かりました。

FAN(熱狂的支持者)はどうやって生まれるか?


社内外に対してムーヴメントを起こすための法則の一つが「コミュニティ・マーケティング」の考え方です。


▶情シス部門がコミュニティ・マーケティングを取り入れる意味

最後に、この「コミュニティ・マーケティング」をご紹介します。この考え方は、コミュニティ・マーケティング推進協会や、CMC_meetupといったイベントなどで紹介されていますので、初めてと言う方は、下記リンクの記事を読んでみてください!

という事で、最後に情シス部門が中心となって社内を巻き込んでいくために、なぜコミュニティ・マーケティングの考え方が必要だと思ったかをご紹介します。

私は、従業員が1000人程の製造業で情シスをしていますが、ITツールを導入してもなかなか浸透しないという課題にいつも直面します。1000人足らずの社員に対して、ビジネスチャット一つをとっても、その目的や便利さなどの価値感を共有して、影響の輪を広げることが難しいのです

さらにこれからは、AIを業務に取り入れて効率化を図るなど、ITがどんどん現場の業務に入り込んでいこうとしている中で、従業員のITに対する拒絶感や苦手意識を解消しITリテラシーを引き上げることが、経営目的を達成するために必要不可欠なことになることは間違いないでしょう。

こういう背景があり、コミュニティ・マーケティングの考え方に沿って、社内の考え方を少しずつ変えていき、最終的にはムーヴメントを起こそうと思っています。

まずは、勉強会や社内セミナーを定期的に開催します。例えば、「Microsoft365を活用して課題を解決しよう!」といった勉強会です。

とにかくたくさん開催します。そこで仲間を見つけます。

次に仲間とリアルな場で一緒に業務改善をします。そこでお互いの考えや課題を深く知ることができます。

そういった仲間つくりを通じて最終的には、自分も含めた少数のファンがファーストピン(コミュニティの先導者)となって、口込みでフォロワーを集めます。

そこに集まった人同士で、課題解決のための背景や前後関係が共有され、共感が生まれる(コンテキスト)。

さらにそれが社内のSNSなどでコンテンツとして発信(アウトプット)されて広まる。

こんなストーリーを描いて、今実践に移しているところです。

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しかし、このお話をすると、「コミュニティ・マーケティングは、B2Cの顧客を対象とした顧客獲得やブランディングの手法でしょ?」という突っ込みが入りがちですが、そうとは限りません。

コミュニティ・マーケティングを事業戦略と結び付け、社内に対して実践している成功事例もたくさんあり、CMC_meetupなどの場で発表されています。

同じような課題を抱えている情シスやIT方は部門の方、是非こういった取り組みの事例やノウハウを共有して、一緒にコトを起こしてみませんか?
ご連絡お待ちしています!

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