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NPBドラフト会議 【茨城アストロプラネッツ】

不思議と例年の10倍長く感じた、2024年10月24日のプロ野球ドラフト会議。

茨城アストロプラネッツからは、

東北楽天ゴールデンイーグルス6位 陽柏翔
福岡ソフトバンクホークス育成3位 大友宗

の2名が指名を受けました。

ドラフト会議終了後、我々はドラフト指名がなかった選手と面談をし、指名を受けた選手はメディア取材、その後に面談という流れでした。

15:30からチーム全体ミーティングをしてましたので、選手たちにとっては本当に長丁場だったと思います。

最後、ドラフト指名を受けた両選手との面談は夜22時を回っていました…

パブリックビューイングへ足を運んで下さったファンの皆様、行政関係者の皆様、スポンサーの皆様、そして球団スタッフの皆さん、遅くまで共に見守って頂き、本当にありがとう御座いました。

先着20名様とはなりますが、11月17日(日)17時より両選手の「ドラフト指名記念パーティ」を開催致します。

是非お誘い合わせの上、ご参加ください!

「福岡ソフトバンクホークス」 大友宗

大友宗と我々の面談が始まった時、すでに22時を過ぎていました。

その面談の開口一番、
「茨城に来て、良かったです!」と、清々しい表情で大友選手は言ってくれました。

私個人的な欲を言えば、彼はもっと早く呼ばれると信じていました。彼自身にも、あらゆる感情があったことと思います。

それでも感謝の言葉を先に出せる彼は、私なんかよりも素晴らしいグッドルーザーに育っていました。

大友宗は、この先の人生で「もっと大きな勝利を手にする男なんだ…」と私は確信しました。

現実を受け入れ、すでに次に向けて歩み始めている彼の真っ直ぐな姿勢に、やられました😊

茨城アストロプラネッツでは、「GOOD LOSER(グッドルーザー)」の授業があります。

知っている人は知っていると思いますが、全くネガティブな意味では御座いません。

アスリートだけでなく、この世の資本主義社会に生きる我々にとって、大切な姿勢・在り方です。

茨城アストロプラネッツではシーズン中、チーム状況に応じて、スポーツを通した知的教育の講座を開催しています。
*興味ある方は、お問い合わせ下さい!

その講座に限らず、全体ミーティングの一番前の正面席にいつも座っているのが、大友宗という男です。

誰よりも前のめりに受講し、実践し続けてくれました。

彼はいま「真の勝者」への階段を、大きな未来に向かって一歩ずつ駆け上がっています。

プロ野球ドラフト会議という、NPBのスタートラインが彼のゴールではない事が、私には良く分かりました。

ハングリーに、ガムシャラに挑戦し続けた2024シーズン、彼の大きな未来を支える基礎ができたと私は信じています。

野球はフィジカルだけでなければ、技術だけでもありません。そこに戦う国士としてメンタルが備わり、そこで始めて高いパフォーマスにおける再現性が高まります。

心技体という言葉が、どんな経緯で、いつから生まれたのかは存じ上げませんが、本当に昔の人は的確な言葉を残してくれました。

皆様、引き続き「大友宗」を宜しくお願い申し上げます!

「東北楽天ゴールデンイーグルス」 陽柏翔

皆んなから愛される、お調子者の19歳。

指名された瞬間のぼうしゃん

茨城アストロプラネッツを知る多くの皆様にとって、柏翔(ぼうしゃん)が支配下に滑り込んだことは突然のサプライズになったことと思います。

私にとっても、とても嬉しいニュースでありましたが、彼のシーズン後半、そして終了後からの「爆速成長」を見てきましたので、私は”妥当”と感じていました。

高卒選手は、必ずシーズン中に大きな壁に打ち当たります。

それも1回ではなく、複数回です。
誰もが心折れる瞬間がやってきます(笑)それでも逃げずに向き合い続け、戦い抜くと、選手は大きく成長していきます。

昨年の日渡選手(茨城AP→中日ドラゴンズ)も同様、そのストレスやプレッシャーを跳ね除けたシーズン後半及び終了後の快進撃は、物凄い成長でした。

この高卒選手を支え続ける監督・コーチには、本当に頭が上がりません。

選手が凄いことは間違いありませんが、来る日も来る日も彼らを信じて使い続け、共に向き合うコーチ陣の忍耐力あってこその成長であることを、多くの方に知って頂ければ幸いです。

嬉しさを噛み締めるドラフト直後のインタビュー

さて「柏翔(以下、ぼうしゃん)」について、ご紹介します。

ぼうしゃんは、台湾の台東市という台湾の原住民が多く住む地域出身の原住民(アミ族)です。

家庭の事情で、少年時代は祖父母に育てられたそうです。ぼうしゃんの人懐っこさや素朴な感じは、ここからきているのかもしれません。

そして高校から縁あって茨城県にある明秀日立高校へ進学し、卒業後に「茨城アストロプラネッツ」へ入団しました。

「原住民(アミ族)No.1の男に、おれはなる!」

漫画のようなフレーズを使うのも、ぼうしゃんの魅力です。

バット2本で独立リーグへ挑戦してきたぼうしゃんですが、開幕早々に1本折ると、これ以上は折りたくなかったのか、パワフルなスイングが魅力のぼうしゃんが控えめになり、結果も出ず、苦しんでいる時期もありました。

それでも上記にも書いたように、沢山の人に支えられて成長していきました。

ある日の試合前、台湾人の先輩にもらったバットを嬉しそうに握りしめているぼうしゃん。

私は側から見ていて打者としてのタイプやバットの長さ、重さが全く違うと思っていたので「まさか試合で使わないだろう」と思っていました。

いざ試合が始まると、ぼうしゃんは先輩にもらったバットを持って打席に入っているのです(笑)

流石に2打席目は自分のバットに戻してたので、試合後にコーチに聞いてみると「途中で自分で気付いたのか、自分でバット戻してました(笑)」と言っていました。

あれもこれも、経験して学んで成長するのが、ぼうしゃんです。

最後に、ぼうしゃんの意志は硬さを象徴するエピソードをご紹介します。

今年、茨城アストロプラネッツに所属した「アンディ・マーティン」という、千葉ロッテマリーンズに移籍した選手がいました。

NPBへの移籍が正式に決まり、アンディの茨城APでの練習最終日、チームでお祝いをし、送り出す前に皆んなで一緒に記念撮影をしていました。

私は、ぼうしゃんとアンディが仲良しだったことを知っていたので、自分から写真を取りにこないぼうしゃんに、

「ぼうしゃん、写真は?」と聞くと、

「おれはNPBヘいく」と言い張り、頑なにアンディと写真を撮らなかったのです(笑)

私は「この子は絶対に成長してNPB行くだろうなっ」と、その時に確信し、私個人のインスタにも文章で残しておきました(笑)

こうして本当にNPBへと駆け上がったぼうしゃん選手。
まだまだ沢山の成長という余白を残して、旅立っていくことになりました。

ぼうしゃんや大友、アンディに限りませんが、今シーズンも熱くて濃ゆいシーズンを多くの選手が駆け抜けました。

今しかない時間に全身全霊をかけ、成功する保証のない未来へ、直向きに突き進んでいるのが、「茨城アストロプラネッツ」です。

誰が次のステージの切符を手にしてもおかしくありません。

そのくらい紙一重なのです。

フィールドで戦い続ける選手には、常に次のステージへのチャンスがあります。

改めて、今シーズンもありがとう御座いました!

Assume Nothing!!

TOMA


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