風の時代とは? 占星術の「これ」後編
占星術の「これ」 中編 より続く
後編は長くなったので、二つに分割することにしました。
この「風の時代とは?」は「風の時代」についての一般的な解釈に、わたしのブラックな見解を付け加えたものです。歴史的な考察は次の「蒼き狼」(校正中)でお話しさせていただきます。
◇ 「風の時代」とは ◇
2020年に「土の時代」から「風の時代」に移行するということで、雑誌やビジネス書でも盛んに取り上げられていました。関心のある方はすでにご承知だと思います。言葉は知ってたけど、記事を読んでいなかったという方のために、ごくざっくりとご紹介。詳しく知りたくなった方は、占星術の専門サイトをどうぞ。たくさんあります。
「○の時代」という見方は、天体の周期と歴史は繰り返すという概念に基づいたものです。前回の「風の時代」の歴史を参照して、今から起こることを予測するわけです。
この見方は中世に考案されました。古代ではありませんし、近代でもありません。すなわち、天王星が発見される前の占い方法であり、本来、天王星とは関係がないんです(※わたしの理解)。今は両者を結びつけている解説が多いですが、そこには注意が必要。そっちは新しい流儀です。
「○の時代」は約200年続くとされています。「風」「水」「火」「土」の四つの時代があり、それが循環すると見る。なぜ、その四つかと云うと古代ギリシアからの発想。世界のすべてはその四つの要素から成り立っているという世界観です。ヨーロッパでは近代までその概念が続いていたといいますから、中世の占星術師がそれを元にしたのは自然なこと。
四つの時代、合計約800年で1周期。前回の「風の時代」は西暦1200年頃から1400年頃。世界史ではモンゴル帝国(元)や十字軍、日本史では鎌倉時代に相当します。
ちなみに、その約200年の周期は天体の動きから導き出されたものです。二つの惑星が○○という星座で出会うのが○○年に一回とかそういう見方。ですから、きっちり200年にはならないんです。
ということで、歴史の出来事を分析した時代区分ではないのですが、満更、無関係ではなさそうなのが、おもしろいところ。
科学者からは「そう思ってみるから、そんな気がするんだよ」と批判されるわけですが、屁理屈をいうと、催眠術は実在していますし、意識(自己解釈と思い込み)は、ある種の自己催眠。
ですから、認知療法も効く人には効く。何をやっても治らなかった病気が意識が変わるだけで治るんですからね。その人にとってそれはまさに現実。錯覚でも幻想でもない! つまり、占いを信じることで人生が好転することはある(逆もありますが)。
今の話は個人レベルのことですが、権力者が占いを重視したり、多くの人が占いを意識すれば、未来がそっちに寄っていくということは十分あり得るかと。人間社会なんですから、意識に左右されるのが当然なんです。
前置きはそのくらいにして「風の時代」とはどういう時代か?
◎「風」のメタファー
見えない、体感するもの、移動、運ぶ、旅人、情報通、コミュ力が高い、気まぐれ、節操がない 軽い、公平、時に破壊的(種や芽にとってはチャンス)、世の中を変える、気分を変えてくれる、とらわれない、いなくなる、あてにしづらい(風まかせ)
相性がいいのは「火」的な存在なんだとか(火が風を起こすという発想?)。エネルギッシュ、情熱的な人も活躍できそう……
◎「土の時代」から「風の時代」への移行イメージ
先祖代々、コツコツ耕してきた農地や、築き上げてきた工場を、ドラ息子が売っぱらって、自由業になるような感じ~
旧世代から見れば、怪しい人生。でも、商売だって仕事ですし、情報を扱う商売もある。あるいは、農耕や定住は、農耕がはじまってからの習慣で、その前はずっと狩猟採取の時代。そっちのほうがはるかに長い。農耕が人間の原点や基本ではない。また、近代においても、移動民は少数いました。ということで、今もなお、その性質が強いタイプの人もいる。
「土の時代」においてはそのような人たちはハンパ者でしたが、「土の時代」においては、大いに活躍する……
☆「土の時代」と「風の時代」の対比 たぶん、正当な見方☆
★★★トンデモ見解★★★
トンデモ野郎の見方を付け加えておきますと
Ю 「人の移動が活発になる、自由になる」について
パパデミックが定期的に起これば行動制限が繰り返されるわけで、これから盛んになる「移動」「自由」は、仮想現実の中のことかも。
Ю 情報がさらにステルス化する
「情報化時代」なんて四十年前に云われていたことですから。これから盛んになるものはそんな「情報」ではありません。云わば「見えない情報」。
たとえば、大規模言語モデルのAI。難しいとされてきた自然言語を難なくクリアしましたが、どうしてうまくいったのかははっきりしません。
あるいは、高性能のVR。体験した人の話によると、仮想現実であることを忘れるそうです。
物騒な例ですと、人の来ない山奥の秘密のアジトに突然、ミサイルやドローンが飛んできてドカンというケース。通信を傍受して衛星で位置を特定すれば、何百キロも離れた場所からピンポイントでアタック出来る。それも最小の爆薬で済みます。つまり、ニュースでは事故とされるかも。そんなハイテク技術のことも事件の真相情報もすべて一般人には見えません。
あるいは、宣伝広告。商品やサービスの名前、内容を連呼するのはいかにも野暮。これからは、いくつもの間接的な方法で、自然にそれを選択するように「誘導」されそう。
Ю 「所有」がフェイドアウトすることについて
ブラックなウワサによると個人に資産を持たせないようにするようです。資産は「自由意志」をもたらすから、だそう。したがって、優秀な人も収入は多くても貯蓄したり資産を保有できないようになるかも。
そんな強制が出来るの? デジタル通貨にはプログラムを付け加えることが出来まして(スマートマネー)、その技術を使えば、時間が経てば価値が減っていくお金も作れるんです。一定期間が経過すれば、失効するポイントのようなものですね。毎月一割減っていくお金を貯める人がどれだけいるでしょう? という話。
おそらくベーシック・インカムもそうなるのではないでしょうか。生〇保護が貯金に否定的なのと同じ。自立を支援するどころか、依存させ続けるみたいな。
Ю 結婚も生涯契約ではなく一時的なもの……という感覚が主流になりそう。
Ю 欲求が物を買うことより、体験に向かう。これはすでにそういう人はいますね。旅行や会食、ライブにお金を使う。
Ю 引っ越しが増える。住まいが賃貸で、仕事が流動的になれば、当然、引っ越しが多くなるでしょう。となると、ますます物は持たなくなる。
Ю 熟成させるとか時間と手間をかけるのは富裕層の「贅沢」。あるいは「物好き」となる。ま、すでにその傾向ははじまってますね。本物は高くて庶民の手には届かない! ゆったりした旅行も、とても贅沢。
Ю 人材バンクに登録し、オファーでプロジェクトに参加する仕事の形態が増える。プロのサッカー選手のような感じ。今も千人に一人くらいはそうなのかもしれませんが、それがもっと拡大するのでしょう。
Ю 一方底辺の場合は、派遣がますます増える。オファーは派遣会社に行く。つまり、自分が人材バンクに登録されているか、いないかで事実上、身分が分かれる。人材バンクに登録されていない人は派遣会社に登録することになります。四十歳以下の男性・・・介護職経験者、みたいな。
そのどちらでもなく会社や役所などの組織に属するという形態もなお一定数残るでしょうから、実際には、三分される。
Ю 「風の時代」は残酷な時代でもある
モンゴル帝国は降伏しない国は容赦なく殺戮しましたし(わが国でも対馬がやられました)、降伏した国の民は次の戦争の矢面に立たされました(元寇では朝鮮半島の民が最前線で戦った)。新興勢力は、一面において非情で残虐。ただ、ひじょうに有能な者は旧国籍や人種に関わらず抜擢されたので、そういう人には、千載一遇のチャンス到来。
そう考えると、「風の時代」の良いイメージは、ごく一握りの優秀な人たちについて云えることかもしれません。「土の時代」なら凡人でもコツコツ働く「場」があったけれど、いらない、ということになるとつらい。暴風が薙ぎ払うのは建物や秩序だけではなく、一般大衆も……
Ю 成功する者も、すぐに手にできるのは約束手形であって、それを換金できるのは後のことかもしれません。今の大企業だって、創業当初は低賃金のブラック(自発的にやってるのでイコールではありませんが)でしたから。
ということで、結論は
「風の時代」とは、挑戦できるチャンスがあり
どうなるかわからないワクワクが味わえる時代
(果実や平穏な幸せを求めてはいけない……)
◇ ◇ ◇
歴史を踏まえたビジョンについては、こちら
『風の時代』 蒼き狼 21st century
https://ncode.syosetu.com/n9492jf/
そもそものきっかけをいただいた記事
見出し画像は、pasteltimeさんの作品です。
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