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暮らしっ句

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「日々の暮らし」の味わい、ぬくもり、それさえ忘れなければ、成功なんかとは縁遠くても、まっとうに生きていける。逆に言えば、こわいのは「こんな世の中、ぶっ壊してやり直した方がいい」と…
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[暮らしっ句] 虫売り2[俳句鑑賞]

 集まった客が、虫売りのパフォーマンスに夢中になっている最中にも、 俳人はさめた視線を走…

トマリエ
9か月前
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[暮らしっ句]蝉時雨2[俳句鑑賞]

 木魚打つ ポックリ寺の蝉時雨  松本五軒町  一見するとユーモラスな句。木魚の音の「ポ…

トマリエ
10か月前
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[暮らしっ句]草取り,草むしり[俳句鑑賞]

 草取りの母亡く 鎌の赤錆びぬ  花島陽子  オーバーラップしたのは「夏草や兵どもが夢の…

トマリエ
1年前
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[暮らしっ句]さくらんぼ[俳句鑑賞]

 一粒で幸せになる さくらんぼ  水谷芳子  弁当の隙間を埋める さくらんぼ  谷添睦子 …

トマリエ
1年前
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[暮らしっ句]薔薇2[鑑賞]

「ダーク」編  棘無きと 木香薔薇の愛さるる  久保田雪枝 「木香薔薇」と表現されている…

トマリエ
1年前
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[暮らしっ句]木の芽時[鑑賞]

「木の芽時(このめどき)」というのは、木の新芽がいっせいに芽吹く時期のことですが、その時…

トマリエ
1年前
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[暮らしっ句]四月馬鹿[鑑賞]

「おひとりさま」編  騙す、騙されるというイメージの強いエイプリルフールですが、ひとりでも愉しんでおられるという、そんな句を集めてみました。 ※「おひとりさま」限定にしましょうかね。家族と暮らしておられる方には、ちょっとわからない世界かも。 .  欠伸して でる涙あり 四月馬鹿  横倉由紀  ひとりでいると、人ならぬ存在や現象に親しみが感じられることがあります。「いやあね」とつぶやきたくなる。誰に向かって? それが「闇」相手なら陰気になるし病気にもなりそうですが、明る