頭慢

2017年2月埼玉から石垣島に引越しました。 毎月、島のお店でアコギ弾き語りワンマンラ…

頭慢

2017年2月埼玉から石垣島に引越しました。 毎月、島のお店でアコギ弾き語りワンマンライブしてます。 MIOTRON RECORDS からのデビューを目指すシンガーソングライターです。

マガジン

  • シンガーソングライター頭慢の作詞講座

    石垣島在住ミュージシャン頭慢(とーまん)が、今まで400曲以上の作詞作曲をしてきた経験をもとに、今回は作詞についてのあれこれをまとめます。

最近の記事

プリズムプリズン

プリズムプリズン 作詞・作曲:頭慢 テーブルの上の水を入れたコップに 窓から光がさしこんで 君と僕の間に小さな虹ができて 少し二人を和ませる 僕が投げかけた光は屈折して 君のところまで届かない 多面体のような世界に囲まれて まるでとらわれ人のよう プリズムプリズン 僕の想いが 真っ直ぐ君に 届くといいのに プリズムプリズン 僕の声が 真っ直ぐ君に 聴こえてほしいのに ファインダーの中見えていた風景も 波長を間違えた思い出だね どこから懐かしい歌が聞こえて来たら 少し笑

    • 作詞講座 第四回 「五感」

      小学校で作文指導をするとき「五感を意識して書きなさい」。これはよくやる指導方法。 たとえば運動会の作文。 そのとき、どんな音が聞こえた?だれかの声がきこえた? 地面を踏んだかんじはどんなだった? 温度はどうだった?体は熱かった?風は吹いてた? 匂いはしなかった? 終った後の水の味は? 五感の表現は、簡単にリアリティを出すいい方法だ。視覚は、まあ普通に表現されるけど、聴覚、嗅覚、触覚、そのあたりを歌詞に表現することで、よりいっそうリアリティが出る。 聴覚 嗅覚 味覚

      • この海をあなたに

        この海をあなたに 作詞・作曲:頭慢 最近仕事帰りには少し遠回りして 海に行くんだ 海辺を歩くたび新しい何か発見があって 毎日が新鮮な暮らしだよ 新しい友だちもたくさん出来てわたし きっと顔つきだって変わったと思うんだ ふるさとに残してきたひとたち そしてあなたのこと・・思い出すけど 今透き通ったコバルトブルーの海を見ても 大きな雲がゆっくり空に動くのを見ても 珊瑚の海に色とりどりの魚が泳ぐのを見ても 幾重にも重なり響く波の音を聴いても 風の中に微かな潮の香りを感じても

        • 狩猟者(ハンター)

          狩猟者(ハンター) 作詞・作曲:頭慢 あの森に隠れているのは 獲物かそれとも恐ろしい敵か そんな時代の想いは 今でも俺たちの記憶の中に刻まれてる だから俺たちは想像の中 未来予測の中に生きてしまう 今が恙なく続くはずと 自分勝手に安全と安心を塗り替えて 知らない場所に地図もGPSもなしに 足を踏み入れてみよう そこにある自然に目を奪われよう それが自分を含めた現実だったと気が付こう 俺たちはハンター 本当はハンター 一歩先に何があるか 俺たちはハンター 本当はハンター

        プリズムプリズン

        マガジン

        • シンガーソングライター頭慢の作詞講座
          4本

        記事

          作詞講座 第三回 「人称」

          人称を考える。 一人称、二人称、三人称などという人称のことだ。 まずは吉田拓郎の歌の例から。 「わたしは・・」という明快な一人称。 続いて、井上陽水の歌の例。 先の吉田拓郎同様、自分からの視点の歌だが、一人称というよりもモノローグ。一人語りで、人称代名詞は出てこない。よりいっそう、話者(歌い手)の心情が強調されて感じられる。 二人称、語りかける歌詞も、世の中には多い。 「君がすき」「I Love You」恋の歌はおおむねそんな二人称だ。 小田和正のラブソングは君と僕

          作詞講座 第三回 「人称」

          葉音 - Sound of Leaf -

          葉音 - Sound of Leaf - 作詞・作曲:頭慢 君の欲しいものは本当に望むものなの その欲望は誰かの手でつくられたものじゃない? だけどひとはひとの模倣の中でしか生きられない はるかはるかの昔から繰り返してきた営み 南からの風が海を集めて 北の街で降る雨が去った後で 街の木立の梢に残った一枚の枯葉が 風に震えるその音を聴け心を研ぎ澄まして だけど君の欲しいものはきっと誰にもわからない まだ見えないものは可能性の中でしか語れない 君の愛するひとが明日笑顔でい

          葉音 - Sound of Leaf -

          作詞講座 第二回 「遠近法」

          遠近法ということについて。 近くのものはハッキリ見えて、遠くのモノはぼんやり見える。 歌詞で、その近景と遠景の組み合わせを考える。 近景と遠景、すなわち具体と抽象。 第一回に引き続きユーミンの歌詞を見てみよう。 コンセプトということでは、文語調の歌詞で和を表現しようとするコンセプトが明快だが、今回は具体と抽象について視点をあてよう。 沈丁花と固有名詞が出てきて、具体度が上がっている。 「沈丁花」のところ、例えば「白い花」などとするのが抽象。 固有名詞を入れて、具体度を高

          作詞講座 第二回 「遠近法」

          さしみ屋

          さしみ屋 作詞・作曲:頭慢 かみやーき小の並びにある 星野商店の隣にある 看板の無いさしみ屋が おまえの好きだった店 そんなことを今になって おまえの友達から教えられた 知らなかったよおまえの事は 全て知ってるつもりだったのに かみやーき小の並びにある 星野商店の隣にある 看板の無いさしみ屋が おまえの好きだった店 一緒に居た頃にあたしが 見ていたおまえは所詮 痩せたアタマの中で作った おまえでしかなかったのかい かみやーき小の並びにある 星野商店の隣にある 看板の

          さしみ屋

          海の波になりなさい

          海の波になりなさい 詞・曲:頭慢 あなたを説明する色はなんですか にぎやかな街の中鼓動は聞こえますか たとえばあなたの仕事は何ですか 答えた後にわだかまりはないですか あなたが今着ているシャツを脱ぐように 着飾った説明をなくせばいい 優しい人になろうとか 強い人になろうとか そんなこと思ったらいけないよ 海の波になりなさい 海に還るのじゃなくて どこまでも広がって時空を超えて 伝わる波になりなさい 夜明の海の水をコップにくんだら 冷蔵庫にいつでも夜明が来ますか あなた

          海の波になりなさい

          山へ行きましょう

          山へ行きましょう 詞・曲:頭慢 山へ行きましょう 山の上で お湯をわかして コーヒータイム 山へ行きましょう 足の下に カラスが飛んで 遠くには海 山へ行きましょう森の中で フィトンチッドをたくさんあびてきれいになりましょう 山へ行きましょう 山へ行けば 自分ではない 何かになれる 懺悔懺悔六根清浄 懺悔懺悔六根清浄 山道を行くときは 懺悔懺悔六根清浄 懺悔懺悔六根清浄 唱えて歩きましょう 山へ行きましょう 雨が降ったら それはうれしい アリムタの水 山へ行きまし

          山へ行きましょう

          週末、君とドライヴ

          週末、君とドライヴ 作詞・作曲:頭慢 少し早起きした朝は コーヒーをいれて ポットにつめたら すぐ出かけよう もうすっかり用意できたよって 君は言うけど いつものように僕は玄関でまちぼうけ さあ 首都高折れて トンネルを抜けたら スピードを上げて 君の助手席に乗って どこまでもドライヴしよう 晴れた日にはルーフを開けて 君の運転を全然 信用していないけど 君のことを信頼している 助手席にいても 気持ちは一緒にドライヴィング 危ないときには 思わずブレーキ踏んでる 君が

          週末、君とドライヴ

          作詞講座 第一回「作詞はテーマから」

          作詞・作曲、歌を作るときに一番大切なこと、それは、コンセプト。 これから歌をつくる時に一番最初にどんな歌をつくろうか、それを考える。 作詞でいえば、歌詞のテーマを考えることが大事。 作詞のテーマ。 例えばということで、ユーミンの歌で、テーマが分かりやすい歌を挙げる。 昔の歌だが「5cmの向こう岸」という歌がある。 背の高い女の子が、付き合ってた男の子の身長が自分より5cmも低いことを気にしはじめて、結局、別れてしまうというストーリーを歌った歌。 ユーミンの優しさは、時々、歌

          作詞講座 第一回「作詞はテーマから」

          風を見たかい

          風を見たかい 昔ひとが目に見えないものに 名前をつけたときの気持ちを もう一度思い出してと いつかあなたが言った言葉を 若すぎた僕はわからなかった 幸せは触れる場所と 今朝はひとり森の中に来て コーヒーを淹れてカップに揺れるのは 都会の高層ビル 風を見たかい 見えないものにつけられた名前 風を見たかい 不確かなものが大切な時代になる あなたが女でわたしが男で あなたとわたしの歳がいくつで ステレオタイプな優しさ あなたは去って二度と会えないひと 自分自身が見えない

          風を見たかい

          風の時代

          風の時代 作詞・作曲 :頭慢 君が見てるモノは本当にそこにあるのかしら 君が持っているモノは本当に君のものなの 誰かが作ったモノを誰でも無い何かが作る そんな世界の中で僕たちはこれからどうしよう だから持ち物はほんの少しだけでいい 幸せを溜め込むよりだれかにわけてあげよう 風の時代はもう始まっている 200年の境目を僕らは迎えてる 風の時代はもう始まっている 取り残されないよう軽やかにしなやかに 夜の空を見上げれば土星と木星が近づいて 約束が苦手だったあの子は風の星座

          風の時代

          みんな家畜

          みんな家畜 作詞:頭慢 もしも人間がいなかったら 犬は生まれて来なかったのかな 夜のベッドで君が言う もしも人間がいなかったら 僕も君も生まれて来なかった 不思議なことだね イヌ ネコ ウマ ウシ ヒツジ ヤギ ブタ みんな家畜 もしも人間が絶滅したら 猫はどうやって生きて行くだろう 額を撫でながら君が言う もしも君がいなくなったら 僕はどうやって生きて行くだろう、 そこで思考停止 イヌ ネコ ウマ ウシ ヒツジ ヤギ ブタ みんな家畜 いつか家畜たちがニンゲン

          みんな家畜

          宇宙の三月(コスモスのマーチ)

          宇宙の三月(コスモスのマーチ) 作詞・作曲:頭慢 南の島では 三月にコスモスが咲く 色とりどりの花で出来た 線を君は辿ってゆく 僕たちは生まれてから 様々な理屈を拵えて 世界に線を引いて たくさんの名前をつけてきた 君がこれから歩いてゆく先にも 名前がついているかな それは最初にアダムがつけて ソクラテスやニュートンがつけた 名前を幾つも幾つも覚えて今まで コスモスの花で作った 道を今は辿ってゆくけど コスモスに引かれた線を きっといつか超えてゆける 宇宙が生まれて

          宇宙の三月(コスモスのマーチ)