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リラックス状態を意識的につくる「アンカー&トリガー」

人類最大の敵は「緊張状態」

高いパフォーマンスを発揮できる人は、いつもリラックスをしているので「緊張状態」に対して強いのです。

「ピンチはチャンス」という言葉はわかっていても、本当にピンチな時にリラックスをして頭を働かせて行動ができる人は少ないはずです。

ある武術家の女性から聞いた体験談ですが、「どんなに強い武術の達人から護身術を教えてもらっていても、実際に暗闇の中で後ろから男性につけられた時、緊張して頭も働かなくなり、護身術の「ご」の字も出せなくなった」と仰っていました。

その武術家の師匠が仰るには、「それは当たり前の事です。本当に命の危険を感じた時は、走って逃げながら身の回りにある物をそこら中の家の窓ガラスなどに投げまくって、窓ガラスを割ってでも他者に気付いてもらうこと」だそうです。

そういったエピソードからもわかるように、あらゆる意味で「緊張状態」は、人間の能力を著しく低下させます。

緊張状態とは、交感神経が優位になっている状態で、リラックス状態は副交換神経が優位になっている状態です。

スポーツの世界などでは、当たり前のようにコーチングやメンタルトレーニングが取り入れられているのも、緊張状態では本来の実力を発揮できないからです。

100%を出すためのリラックス法

超有名バスケットボールプレイヤーであったマイケル・ジョーダンには、「ここぞという時に舌を出す」という仕草があったり、イチロー選手がバッターボックスに入った時の独特のポーズがあるように、それをすることによって、どんな場面でもリラックス状態をつくり出せるという手法を、専門的には「プリ・パフォーマンス・ルーティン」と呼びます。

「プリ・パフォーマンス・ルーティン」は、一定の動きをパターン化させることで、心理的平静をつくり、呼吸や脈拍も一定にすることができるのです。  

これをさらに認知科学的な手法で説明をすると、「アンカー&トリガー」です。

アンカーは「リラックス状態」、トリガーは「ポーズ」となりますので、試合中に自分で決めたポーズをすることで、内部表現の書き換えが行われ、練習時の成功体験とリラックス状態を得ることができるのだと思います。  

つまり、リラックス状態は意図的につくり出せるということです。それはスポーツ選手だけの特別なものではなく、あらゆる場面でも応用ができます。  

自分自身で「アンカー&トリガー」をつくる際は、最大限リラックスできる状態で「文章を読む」と良いでしょう。

文章を読んでいる時に、「リラックス状態」が作れたと感じたら、「親指を立てる」ポーズをします。

これを繰り返していくと、そのうちに「親指を立てる」ポーズが「トリガー」と脳で認識され、どんな時でも親指を立てれば「アンカー」である「リラックス状態」を呼び起こすことができるようになるでしょう。

ポーズはひとつの例として「親指を立てる」というものにしましたが、自分で考えたもので構いません。ただし、どんな時でもできるような簡単なポーズにしておくと良いと思います。

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