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付き合いが長く続くのは「正反対」よりも「類友」
恋愛などでは「正反対だから惹かれ合う」という説があります。
この説の発端は、心理学者のRobert Winch氏が1950年代に、人のいくつかの特性は「相補的」であり、自分に足りない部分を補う特性を持った相手を選ぶ場合があると示唆したことに由来する可能性があります。
しかし、正反対の人が惹かれ合うという説を裏付ける科学的なデータはほとんどないようなのです。
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コロラド大学ボルダー校の
Horwitz氏らは、育児をしているカップルや夫婦など計480組の男女のカップルを対象に、22種の特性についての相関を調査し、さらにUKバイオバンク参加者から抽出した79074組のカップルを対象に、133種類の特性についても相関を調査しました。
その結果、正反対の人が惹かれ合うという主張を裏付ける結果は得られずに、「正の相関」が認められたのです。
特に、政治、宗教、教育レベル、特定のIQ指標の相関が強く、同時に喫煙量、飲酒量によってもカップルになる傾向が強いことが示されました。
また、身長、体重、精神的な特性、性格についても、相関係数は低いながら「正の相関」が認められた一方で、外向性については、ほとんど相関が認められませんでした。
少し面白いデータとしては、夜型の人は同じ夜型の人よりも、朝型の人とカップルになる場合が多いという点です。
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この結果についてHorwitz氏は、「現時点では理由は不明で、偶然の可能性もある」としています。
調査結果に対して、調査対象が一緒に暮らしていたり、育児を行っている「付き合いの長いカップル」に当てはまるだけかもしれませんが、データから考察すると「付き合いが長くなる」には、「真逆だから惹かれ合う」というよりは、「類は友を呼ぶ」という方がしっくりとくるのかもしれません。
ウェルズリー大学心理学分野
のAngela Bahns氏の2016年に発表した研究では、恋愛関係と友人関係の双方で、似た考えを持つ人同士が引き寄せられること、また、そのような2人は、一緒にいる過程で徐々に似てくるのではなく、最初から類似点があることを明らかにしています。
Bahns氏は、それぞれの教育環境などの要因はあるものの、相手が自分と共通の考えを持っていると、自分が認められていると感じることも、その相手に魅力を感じる理由の一つなのではないかと指摘しています。
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