「構造会話」未来のパートナーと良い人間関係を継続するための手引き
前回お伝えした「構造会話」には、
・対話に使う言葉の吟味
・相手のボディランゲージの読み取り
・自分のボディランゲージの確認
・宣言の明確化
・応答の準備
・良い変化に対する感情的な反応の抑制
が含まれています。
「これでは、一度にやるべきことがたくさんありすぎる」
このように思うかもしれませんので、上記のスキルを分解して、より良く理解するためのヒントを次に示していきます。
1.アクティブリスニング
S.L.A.N.T.を実行してみましょう。
・Sit up(リラックスしてきちんと座る)
・Lean forward(前向きな姿勢)
・Ask and Answer questions(質疑応答)
・Nod your head(よくうなずく)
・Track the speaker(話をよく理解する)
S.L.A.N.T.は、学習環境に関与する方法を学生に教えるために、教育の場で使用するために設計されたもので、この前向きな行動戦略は人間関係の改善に適しています。
S.L.A.N.T.をまとめると、「リラックスをしてきちんと座り、前向きに質疑応答をし、相手の話によくうなずき、話をよく理解する」ということになります。
これは、アクティブリスニングの時のみならず、コミュニケーションの基本として覚えておいて間違いはないでしょう。
2.「私は○○のように感じる」
できるだけ頻繁に「感じる」という言葉を使用するようにしましょう。
・思考
・感情
・行動
上記の3点に焦点を当てると、問題の明確化と解決方法を理解することができます。
否定的な感情の責任を、「あなた」という単語から始まる文に投影したり、否定的な自責をすれば、人は防御的な態度になり、問題や解決策を思案する機会を失ってしまいます。
相手の心を100%読むことはできません。であるならば、何かしらの方法で自分や相手の心を理解する必要があるはずです。
3.修復の試み
たとえ議論の最中であっても関係を修復する方法を意識的に考えるのです。
「どうすれば元に戻すことができるか?」
「相手は何に反応するのか?」
「ユーモアが必要なのか?」
「優しく触れるべきなのか?」
「助けを求めれば良いのか?」
「修復の試み」は、緊張から緩和へ戻そうとする時に起こり、相手との足並みを揃え、コミュニケーションを円滑にする効果があります。
また、相手は自分と同様に「修復の試み」を使用しているでしょうか。それをあなたが見逃している、または無視している可能性はないでしょうか。
4.まずは、一度に1つのこと
タスクをより迅速に達成するには、一度に1つのことに集中して対処し、解決することです。
その日に起こったことを話しているのであれば、先週や昨年の話を持ち出す必要はありません。
過去の話を持ち出す行為は、現状に歪みを与え、防衛本能を呼び起こし、会話のエスカレーションに繋がるだけです。
まずは目の前の問題を解決することが先決です。他の問題がある場合は、別のタイミングで対処しましょう。
成功は成功を生みだします。
1つの問題を解決する勢いを使って、コミュニケーションのパターンを改善すれば、将来的に傷ついた感情を減少させることになります。
人は、現在の気分が良ければ良いほど、過去や未来の状況が良くなるものなのです。
5.ポジティブで終わる
これは、「人は最後に読んだエピソードや議論されたことを覚えている可能性が高い」という心理効果に基づいた手法です。
通常のコミュニケーションも同様に、良い話や良い状況で対話を終えて相互作用を起こし、良いイメージを積極的に思い出す可能性を高めましょう。
研究では、安定した健全なカップルが口論などを起こした際、肯定的な終わり方と否定的な終わり方の比率は5:1を維持していることが分かっています。
最高の2人は、たとえ議論に白熱をしていても、5つの肯定と1つの否定で関係を進めていくということです。
この統計は、人間関係におけるすべての相互作用に考慮されるべき強力なファクトです。
怒りと動揺の心得
長い旅路の上で、争いを避けることはそれなりに困難なものです。もしも争いが起きたら、事態を悪化させないように、できる限りのことをする必要があります。
怒りや動揺の感情には、早い段階でアプローチをしましょう。
人は動揺したり怒っている時、我を忘れてしまうかもしれません。しかし、そこから1時間後、1日後に何が起こるかを先んじてイメージしておくべきです。それを心にとめておいてください。
怒りと動揺の対処法
「深呼吸をする」
これは、肯定的な知識を思い出すのに役立つ一番簡単な方法です。ゆっくりと吐き、ゆっくりと吸う、ただそれを繰り返すだけです。
「欲求を満たす」
お腹が空いてる時、眠い時に議論をするべきではありません。すぐに食事をするか、睡眠をとってください。
「しっかりと休憩をとる」
将棋、囲碁、チェスなどをイメージしてください。後で後悔するような一手を打ってしまうよりは、「ちょっと待って」と言って、前向きな態度で休憩をとる方が良いはずです。
「制限時間を設定する」
人は人に対してストレスを感じる生き物です。あらかじめ議論の時間や相手との接触時間と、その場に戻ってくる時間を設定しておけば、ストレスや否定的な感情を遠ざける可能性が高まります。
平穏で幸せに満ちた日々は、
理想的な状況と言うことができますが、「すべての人間関係には対立がある」ことを覚えておいてください。そのために構造会話があります。
構造会話は、紛争を回避し、解決し、成長するために必要なスキルを構築するのに役立つのです。
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