地元への愛着とスポーツ

 ご無沙汰しております。
気がついたら1ヶ月弱放置していました。
やはり4月という時期がバタバタしますね。

ところで「転勤しなさい」と言われると多くの日本の方は
家族みんなで行くか?単身赴任か?を考えますよね。
もちろん私もそうですし、そうでした。

「アメリカに転勤」と言われて悩むだけ悩んで家族で行きました。
その位、「会社に言われたから」という理由で引っ越しをします。

アメリカでこの状況になると話が変わります。
そもそも「ジョブ型」雇用と言われる雇用形式なので、職務が大きく変わることはありません。
転勤という状況になるのは何らかのきっかけ、例えば買収された、税金が高くなって優遇している州に行くなどなどで「オフィス移転」が発生した時が多いかと思います。

この状況でアメリカの人の多くが、「転勤」ではなく「転職」を選択します。
(少なくとの私の身の回りではそうでした。)

理由を聞くと、このような答えが帰ってきました。

理由①「配偶者も仕事をしていて、そもそも転勤という選択肢は無い。」
理由②「新しく移動する地域は自分のキャリア上、あまりメリットがない(その地域に魅力的な転職先がない)」
理由③「この地域で生まれ育ったし、家族と離れることは出来ない」
理由④「恋人がいるから・・・」
理由⑤「その地域のメジャースポーツのチームのファンで行き先がライバルの地域だから」(メジャースポーツ=NFL, NBA, NHL, MLBなどなど)

①から③はよく聞いた理由で、納得性は高いなと感じるものでした。
驚いたのは⑤です。これは一人ではなく、数人から出てきました。

⑤の人の話をよく聞くと③と合わせ技になっているのですが、必ずと言っていいほど「シーズンパス有るし」と続きます。
どこまで本気で言っているのかは分かりませんが、目を見ると意外に本気かもと感じることがありました。

駐在1年目の年にその地域のNFLチームがスーパーボールに進出しました。
会社内でも大変盛り上がり、
「試合前の金曜日は、チームカラーの洋服を着てきて応援しよう」となり、
いざ出社して見ると8割強の同僚がそのチームのユニフォームを着て出社していました。チームカラーとかではなく、ユニフォームを。
(普通にYシャツを着ていた私は、何人かに「Sports Authorityに連れて行ってやろうか?」といじられました。)

その位、地元愛があるのだなと理解しました。
結局はどんな理由を並べても他の州には転勤出来ない。
そういう物なんだなと書きながら改めて思いました。

ちなみにメジャーな都市への転勤も嫌がります。
「家賃高いし・・・」が多かったと記憶しています。

つまり、米国の会社で「オフィスを移転します」は
言い換えると「社員交換します」という意味を含んでいるのかもしれません。

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