長崎の4次元マジック『あんでるせん』に行ってみたらマジで異次元すぎた
長崎県の川棚という街に、小さな喫茶店がある。
その名は四次元パーラー「あんでるせん」
謎に満ちた名前と昭和で時が止まったような外観。
ここを訪れた人が「一度は見ておいた方がいいよ」と言われたのが、この喫茶店で行われる摩訶不思議なマジックショー。
13時〜17時、マスターが喫茶店のカウンターの中、ノンストップでマジックを繰り広げる。
15分前に到着したので1階の待合所でしばし休憩。待合所のある喫茶店をはじめて見た。
13時になるとお店の人に2階へ案内される。
お客さんは若い女性も多く、老若男女30人近くが所狭しとお店に入っていく。
そう、実はこのマジックを観るために全国から人が訪れる。2ヶ月前から予約のために多くの電話が入り、NTTの人からも「今の時代にこんなに電話回線がパンクすることは珍しい」とビックリされるらしい。
お店の中は、ここを訪れた著名人の写真がたくさん飾られている。政治家、タレント、ミュージシャンら超一流といわれるような人たちがたくさん訪れている。
肝心なのは「四次元って何?」ってところだ。
辞書によれば「空間」が三次元なら、そこに「時間」の一次元を加えて表される広がりのことを四次元という。つまり時空。四次元マジックは「時空を超えたマジック」ということなのか。
ますます謎は深まるばかり・・・。出されたお冷を飲みながら、待つこと20分。お店の人が、お客さんを次々とカウンターの後ろに立たせていく。そうカウンターの6席以外はみんな立ち見なのだ。
僕も漏れなく立ち見の1人。しかし、立ったおかげで、すごく見やすいポジションを確保できた。
だが写真はここまで。マスター登場以降、撮影は禁止となる。
この後、おもむろにカウンター内に登場してきた気さくなマスターが軽妙なトークを織り交ぜながら、次々にマジックを見せてくれる。
と、言葉にすると、何とも陳腐な表現になってしまう。ただ、単なるマジックではない。
この世のものとは思えない異次元のものを見た・・・という感じ。
たとえばお客さんの顔を見ただけで、その人の名前も当てるし、名前の漢字まで正確に当ててしまう。予約時には自分以外の名前は訊かれないのに、連れの人の名前も当ててしまう。僕も予約時には苗字しか訊かれなかったのに「今日、この中にヒデオちゃん来てるよね〜?」と言われた。なぜ「ちゃん」付けなのかは置いておいてビックリした。
ある若い女性客に対しては、その人が今気になってる異性の人の名前も当ててしまう。その人とどうすると結ばれるのかもアドバイスしていた。ある人にはその人が向いてる職業のことを話していた。人に合わせて最適な話を選んでいるような気がした。
最初は不思議と???マークでいっぱいだったが、結論、怖さとかはなく、とても面白かったし、楽しかった。4時間近くの立見はしんどいかなと思っていたが、それを忘れるくらいの驚きと笑いの連続。時折混ぜられる人生訓みたいなものも良かった。
すごいマジックを披露するたびに、「まだまだ入り口、入り口〜。出口ないかもね〜♪」と言って笑わせる。実際、お客さんの名前を当てるのは本当に入り口というか序の口で、中身はもっとすさまじい。
ふとブルーハーツの『情熱の薔薇』の歌詞を思い出した。
そう、まさに気分はこんな感じ。自分がこの喫茶店で見ているものがでたらめなのか、今まで当たり前だと思っていたことがでたらめなのか、グラグラと揺さぶられる。
メディアからもたくさん出演依頼はあるらしいが、すべて断っているという。たぶん映像で見てしまうと、ほとんどの人が、やらせかCGだと思うからだろう。
僕自身、マジックの中身を詳細に書けば書くほど、誰も信じてくれないだろうと思うし、これから行く人の楽しみのためにあえて書かないけど、ぜひ「一度は見る価値があると思うよ」と伝えたい。もちろん無理に見る必要もない。見なくても何ら人生に問題はない。
でも、せっかくだから、ここまで読んでくださったかたのために、おまけで一つ。このお店のことを教えてくれた人から聞いた話を紹介しますね!
トランプ手品ってありますよね。相手が引いたカードの中身を当てるみたいな。
それがこのマスターにかかると、どうなるか。まずお客さんにカードを1枚引いてもらい、そのカードの端っこのほうをちぎってもらう。そして、ちぎったカードの切れ端に、お客さん自らサインを書いてもらう。そして、手品みたいにそのカードの切れ端をその場から消して無くして見せる。ここまではよくありそうな話。
ではその消えたカードの切れ端はどこから出るのか?
なんと、マジックショーが終わり、そのお客さんが自宅に帰ってから、家の炊飯器を開けたら、そのカードの切れ端が出てきたらしい。ちゃんと自分のサイン入りだったと。
ね、信じられないですよね?笑
僕はその話を聞いたとき「まさか、そんな漫画みたいな話、絶対にあるわけない!」と思いました。しかしこの目で実際にマジックをたくさん見せてもらうと、何ら不思議ではないような気持ちになりました。この人ならやりかねないなとw
もちろん高価な壺とか買わされてないので、ご安心くださいw 料金は立ち見1,000円。カウンターだとおそらく1,500円。マスターはまったく商売っ気がなく、本当に目の前の人を楽しませたいという気持ちと、たくさんの人を勇気づけたい気持ちで活動されている印象で素敵な人でした。
もし興味ある方は是非!
(Google情報貼っておきますね)
⭐︎カウンターの予約は毎月1日の朝8時から電話で受付
(立ち見なら1日に電話しなくても取れる時もある)
⭐︎食事のオーダーは今はとっていないようなので、お腹は満たした状態で見るのがオススメです
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