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【論】『時間』という異分子排斥システムがある

「みんなに聞きたい。あの頃のままなのは私だけなのか」
私は歳をとってしまってがっかりしている。時間が経って、私たちが若かりし頃に憧れていたものが幻想だったんだってわかってくるんだ。
あの当時、私は何に憧れていたのか。若かりし頃に憧れていたロックンローラーとか、スーパースターたちが今、どうなっているか、知っているか。今もまだ順風満帆に活動を続けている奴らなんて完全に人気商売になっちまっている。人気を継続し、定期的な利潤を得ることが目的になっている。なんてシステム的人間になってしまっていることか。活動〇〇周年だとかさ。より永く活動することが奴らの誇りになっている。私が憧れていた当時なんて、今にも革命を起こしてやるぜ。世界を変えてやるぜ。こんな腐った世界は破壊してやるって意気込みだった。それを見て私は何を何の為に壊し、何がこの世界には必要なんてことも知らないまま、ただただ反抗し、そんな彼らに憧れていたんだ。システムという巨大な統治機構の真実も、その仕組みも知らない無知な若者だったのは間違いない。

「システムへの反抗はどこへ行った?」
でも結局、世界は何も変わらなかった。別にその責任を押し付ける気はないが、私が憧れていた反逆者たちは今では世の中とヨロシクやって、道徳的な人物を気取っている。あの当時のことを若気の至りみたいに回顧したりする。恥ずべき過去って具合さ。完全に体制側の人間になっちまっている。私はそれをどう解釈すればいいのか。私の憧れだけがまだあの頃のままなんだ。

「反抗なんてものは時間がどっかに持って行っちまうさ」
社会システムのいち構成員になり、ずっと組織の中に浸かって、私はようやく社会システムの本当の姿が分かってきたが、その頃には身体にガタがきて老化を感じてしまっている。体力も牙ももがれてな。こうして歳月を経て分かったんだが、この世界は時間とともにシステム化されていく。今、みんなが憧れているアイツにもきっと裏切られるんだ。時間が経てば、新たなシステムが生産されることがわかるさ。クソは拭いても拭いても、まとわりつき絶対に拭き取るってことはない。いつもどこかが汚れている。その繰り返し。この空間全体で纏わりつくクソみたいな『時間という装置』が世界システムを牛耳っている。異分子を排斥していく時間システムは、重力みたいに絶対的なもので逃れることはできない。
そう、私はこんな歳になってしまったが、まだ反抗は終わってない。まだまだ心は反抗の途中なんだ。だってあの頃に私たちは約束したじゃないか、『世界を変える』って。

REBELを眺めながら・・・
こんな世の中だ。つくづく思うよ。人間はなんてシステム的な存在なんだ。そんな最悪の事実が目の前に提示されても目をそらし、別の話題で笑っている。
胸が熱くなる酒にあう詩をひとつ。あぁ、ちょっと黙っててくれないか。しばらくこれを見ていたいから。今はただ、怒りを噛み締めていたいから。

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