2023年、都内の民泊戸建を売却した話。
書いてあること。
1人の民泊プレーヤー(東京・旅館業・戸建)の始まりと終わり
リアルな売上とコスト金額
売却時にやったこと、考えていたこと
あらすじ。
私は都内のIT企業で働いているおじさんです。今は昔2018年ごろ、当時はお金に困っていたため副業として民泊関連のビジネスを行っていました。
当初はオーナーという立場では関わっていなかったのですが、次第に私も民泊物件が欲しいと思うようになりました。特に旅館業の営業許可が取得できる物件を不動産ごと購入して回したいと考えていました。お金がとにかく欲しかったんですよねぇ。いわゆる欲豚です。
そして2019年、都内のスカイツリーがよく見えるエリアに数千万の築古戸建物件を購入することとなりました。それなりのリフォームを行うことでなんとか旅館業許可も取得することができ、家具家電を揃えて、Airbnbのリスティングもバッチリ作成して念願の民泊を開始しました。
民泊物件の属性としては「旅館業」「東京都内」「大箱戸建」「自己所有」といったところです。
作り上げた嬉しさはあったものの、オープンと同じくらいのタイミングでコロナ禍となり苦戦を強いられることとなります。あれほど長い低迷になるとは当時は知る由もありませんでした。
宿泊施設としての営業を続け、苦しいながらもめげずにコストカットや軌道修正をすることで着実に売上を上げていき、2022年には黒字に持っていくことができました。ローン残債が減っていることは大きな救いでした。そして2022年冬には外国人観光客が増え、明確に風向きが変わります。
2023年、十分な運用益もありましたが、やはり色々と思うところがあり売却を決意。問い合わせは多いものの、なかなか買付が入らない時期もあり売却の難しさも感じましたが、改善の手を止めずに進み続けた甲斐あってか、購入者を見つけることができました。
最終的には数百万円を手元に残しつつ、十分に納得のいく幕引きを迎えることができました。
売却まで最後の1年半近くはスーパーホストをキープできており、ゲストからの評価も高く、売上もそこそこ確保できていたかと思います。売上やコストの具体的な数字も後述しています。
コロナ禍のダメージを通算すると「がっつり儲けた」とは決して言えませんが、手を動かしてみないとわからない多くの学びがあったので実体験として一連のエピソードをつらつらと書いていきたいと思います。今年のうちに供養しておきたいお話となります。
2019-2021年。オープン、コロナ禍、軌道修正。
オープン後の様々なトラブル。
2019年に物件を購入してリフォーム開始、2020年の頭には許可取得に向けて動き始め、春頃に営業許可取得。そのまま営業を開始しました。
初期のトラブルは大きいもの、小さいもの含めると様々だったと思いますがざっと書き出すと以下のようなものです。
近隣住民から民泊を反対される。電話で怒鳴られる。
旅館業の営業許可申請を依頼した会社の対応が悪く計画の見直しを余儀なくされる。
運営代行会社のゲスト応対のメッセージに遅延や間違いが多く、結局自分で対応する羽目になる。
清掃のクオリティがスタッフによって大きくバラつきがあり、清潔な状態のキープに苦労する。
観光客がいない状況でイレギュラーなゲストが多く来るため、毎回対応に困る。
日本人ゲストが「良かった」と言いつつ鬼畜の★3でレビューを下げる。
これら1個1個は切り分けて解決できる問題なので、今の自分なら「頑張ってなんとかしようか」で済みますが、当時は同時多発的に問題が発生していたので結構しんどかった記憶です。しかも売上は低調ですから尚更きついです。
まず前提として施設の基本情報や運用体制を整理します。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?