『大衆を脱出したけりゃ情報を吐き出せ』SNSで情報収集せずSNSにアウトプットせよ。それが書く事・話す事上達の最短ルート
読書が好きでも、本の内容について話すのは苦手だったりする。
面白い映画を見て友人に共有したくても、伝わりきらなくてもやもやしたりする。
仕事のプレゼンでも飲み会の小話でも、共通する「伝える」というアウトプットを克服したければ、「書く事は難しくない。」「SNSに書く事をいますぐに始めよう。」と諭してくれるのが本書である。
文章の書き方や伝わる話し方の類とはまた違う。
夏目漱石や田中角栄、柳家小三治など文化人のエピソードを出しながら具体的にするべきことを提示してくれるのでビジネス書が苦手な方にも手に取りやすい。
とにかく分かりやすく文章を書けと著者本人が言っているように、この本も最初から最後まで短文を基本に書かれている。
アドバイスを見出しとし、その説明のボリュームは多くはないので、SNSなどを後で見返そうとタグづけし沢山保存している方には端的でハマるのではないだろうか。
また、「伝える事」とは対人スキルである。
新しい環境で新しい人間関係が始まる新社会人や、子育てのためになる情報を収集中のパパママにもオススメの本と言えるだろう。
著者はマイクロソフト日本法人の社長を務め、その他複数会社の社外取締役を歴任し、HONZという2024年7月15日をもって幕を閉じた書評サイトの代表取締役社長、成毛眞さんだ。
取材をする回数もされる回数も、文章を読む量も多い方と想像できる。
多くの場を乗り越えてきた方だからか、アドバイスも実用的だ。
プレゼンシーンで言葉を噛んでしまったら、
「間違ったら訂正し修正して相手の頭の中を操作する。」
「(噛んだことを)放置しておくと「あの人は噛んだ」という印象を強く残してしまう。すると、他のことが印象に残らなくなる。(中略)そこで新たな印象を作り出し、植え付けることだ。「摘出といえば先日〜」(中略)と小ネタを披露し、(中略)インパクトで覆い隠してしまうのだ。」
このように「話す事」が上手い場合に得をする例をあげている。
他にも、NHKを見るべき、TEDを見るべきなどオススメの具体的な方法が散りばめられている。
そして何よりその回数を増やす事でブラッシュアップされると教えてくれる。
実際に私は、何かアウトプットしたいと何年も思いながら何も始められていなかった普通の社会人だが、これを機にここで様々な作品などの紹介を始めてみようと思って書き始めた。
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