20200620
かっこよくて力強くて頼もしい、私の大好きな人達の話がしたい。
これは全て憶測なのだけど、週が明けて何かを発する彼を見たら私は彼を嫌いになってしまう気がしてならない。私は加藤担だけどNEWSのみんなが大好きだったからそう思ってしまうことがなんだか悔しい、いや、この感情を悔しいと形容していいのかわからない。殆ど何も情報がない今、書きたいことを書きます。これも全て私の大切な記憶です。
あれから、アーカイブを何度も見た。彼らに関する媒体を何もかも拒否しているのに、まるで使命であるかのようにあのライブだけは何度も見た。そのたびに泣いた。
当日はリアタイこそできなかったけれど、バイト終わりに電車を待つホームで一人泣いた。三者三様、ステージで見たことのないような表情をしていた。あの時にはもう、このエンディングが待ち受けていることをわかってたんだね。全部知ったうえであのパフォーマンスをしたんだね。ありがとう。NEWSとしてステージに立ってくれて本当にありがとう。
クローバーが流れた時、私はきっと怪訝な表情をしていたと思う。そうきたか、と。
「さあ、ここにおいで」「逃げる場所にしたっていい」「辛くなるなら、聞かなくていい」と歌いかけてくれる増田さんの声はいつも通り優しかった。「僕からのYell of hope」を叫ぶようにして歌ったことに私たちは”何か”を感じていいのかな。充血して潤んでいるような目とは裏腹に笑顔を向けてくれた。相変わらず私の目に映る増田貴久は、やっぱりどこまでもアイドルだった。
加藤さんの書いた歌詞は本当に加藤さんらしい。今となっては全て見抜いたような歌詞だね。カメラに抜かれた整ったお顔にいつものオタク心が騒いだ気もするけど、その話はいったん置いておくね。このことを背負って進んでいこうという強い決意を示した表情は凛々しくて美しかった。twitterでも少し呟いたけど、加藤さんは感情を隠すのが苦手だなと私は思ってる。近々の分かり易く落ち込んでいたSORASHIGE BOOKもそうだけど、今まで何かあると分かり易く痩せたり、分かり易くふくよかになる姿を見てきたから。振り返らなかった背中をあえて忘れないようにしている、と発言してしまうような人だもんね。でも今回の配信で1番強い表情をしていたのはあなただと私は思った。自担フィルターかな。
逆に一番切ない表情をしていたのは小山さんだったと思う。ステージ上では見たことのないような顔だった。あの潤んだ目には何が映っていたのだろう。「4つの愛」の歌詞が表示されたとき、その図形から私は愛言葉を思い出した。手を取ると「ずっと」になる、激重彼氏みたいな歌詞のあの曲ね。小山さんの書く詞は、いつもストレートでお手紙みたいだなってずっと思ってる。
そのあとにやってきたのは長い長い間奏だった。歌詞は表示されなかった。
一歩ずつ歩いていていくあなたたちの姿は力強くてかっこよかった。
「ずっと同じ景色見てきたね」と歌い出した声は3人の混ざり合った声で、いつもスマホで聞いていた耳なじみのある声ではなかった。
彼の書いた詞はよく考えてみたら未来のことはあまり語られていなくて、なんだか悲しくもなった。向かい合って歌う姿。笑顔を向けてくれる増田さん。神妙な面持ちの加藤さんと小山さん。それぞれの姿、しっかり目に焼きつけたよ。幾度となく目にしてきた振り付けと幾度となく聞いてきた「君に幸あれ」でその曲は終わった。彼らが初めてこの曲を歌うべきステージは、こんなにも苦しくて切ない舞台じゃなかったはずなのに。
「行くぞHappy Live!」と叫ぶ小山さんは、いつも私たちを煽ってくる小山さんじゃなかった。正直、というかやっぱり、この曲には華やかさが足りない気がしてしまった。たとえ華やかさは欠けていても、大丈夫かなと危惧していたのが馬鹿だったくらいに、3人の声が混ざり合っていて、本当に素敵な歌声だった。きれいだった。
私が何より心打たれたのはエンドレス・サマーだった。あんな歌詞ずるい。最初から最後まで、全部、あんな歌詞ずるいよ。大サビを歌ったのはやっぱり増田さんだった。人数が変わって、パートを引き継ぐことに誰よりも強い思いを持っていた増田さんが。彼と出会わなければ今の俺はないと言った増田さんが、あのパートを歌っていた。力強かった。曲の終わりに天を仰いだ加藤さん、フッと息をついた小山さん、笑顔を作った増田さん。やはり私たちはここから”何か”を感じてよいのだろうか。
ソロもみんなかっこよかった。選曲からも、表情からも、歌詞からも、いろんなことを思った。詳細は心に留めておくことにする。
最後に流れたのは最後にふさわしい、聴きなれた曲だった。ただのアルバム曲がここまでスポットを浴び続けている所以が、ずっと不思議だった。不思議なパワーにあふれた強い曲。この手の曲を歌ったらお涙頂戴になると危惧していた自分もいたのだけど、そんなことなかった。というか、そんなことどうでも良かった。
この曲を聞くとどうしても2017年の出来事を思い出す。あの日の東京ドームはすごかった。ファンの歌声がどこからか沸いてきたあの光景は、異常だった。そんな曲を魂を削って歌う彼らの姿。見ていて居たたまれない気持ちになった。
大サビの彼のパートは歌われなかった。
私はあの3人の表情を、いや、特に増田さんの、ステージ上とは思えないあの表情が忘れられない。増田さんの隣にはいつもいた彼の、あのパートを、何を思って口をつぐんでいたのだろう。何を思って一点を見つめていたのだろう。彼らは何を思って「歌わない」という選択をしたのだろう。
私はこの曲で歌われる「ココ」が、増田さんが拘泥している“NEWSというグループで立つ東京ドーム”だと思っている。増田さんはいつも「連れてきてくれてありがとう」と言ってた。いつもいつも、連れてきてくれたのは紛れもなくNEWSなのになと思ってたよ。だから今、「また連れて行ってね」と言うのはよくないかな。また一緒に行こうね、東京ドーム。三大ドーム。
最後は「NEWSでした」と挨拶をする小山さん、頭を下げ続ける増田さん、天に投げキスをする加藤さん、三者三様の覚悟を見た気分だ。
あの時、私たちファンにとってはまだNEWSは4人のグループだった。でも彼らはこれからどんな結果が待っているのかを知っていた。アイドルに、そんな切ないステージが存在していていいのか。苦しい。本当に苦しい。でも私はこの決意のライブともとれる舞台を何回も見ている。これからも何度も見るし毎回涙する。これはきっと使命だ。
アーカイブを何度も見るのと同じように、同時更新されたwebや最新のRINGを何度も何度も読み返している。もうあの時にはメンバーさえも本人への干渉はできなくて、ただ思いが届くことを祈ることしかできなかったのだろうか。
「皆さんの思いを、小さい背中ではありますが、背負えるだけ背負って、荒野を進んでいこうと思います。その先の光景が、きっと美しいと信じて、走り続けます。」
本当に、今見渡しても見えるのは荒野だけだ。でも、その先の光景がちょっとでも美しくなるように、私達ファンも一緒に荒野を走らせて欲しいなと思う。
「手越祐也の抜けたNEWS」ではない。
「加藤シゲアキ・増田貴久・小山慶一郎のNEWS」だ。
彼らがNEWSだ。
この文章を書き始めた時、1人にスポットを当てて書こうと思ったけど筆は進まなかった。だからかっこよくて力強くて頼もしい、私の大好きな3人の話にした。
その1人に向き合える日はくるかな。来ないかもしれないな。本心はね、彼が「何度夢に敗れ夢にはぐれここまで来ただろう」と大きなドームで歌い出す姿を見たかった。
あの時の涙は忘れたのとか、3人との仲はどうなったのかなとか、Twitterのアカウント作るの早すぎだろとか、大好きなD.T.Fはもう見れないかなとか、STORYだけはやってくれよとか、Black holeみたいな楽曲はどうなるんだろうとか、ないとわかっていながらもジャニーズ事務所に2人が所属している以上は捨てていなかったテゴマス復活への希望とか、WORLDISTAとビューティフルの行方とか、キラキラアイドルをしてるゲロ甘スマイルが見たいなとか、取り留めのない言いたいことが山ほどある。頭の中は彼のことでいっぱいに決まってるじゃないか。
でもNEWSは前を向こうとしているから、私も精一杯顔を上げてみることにするよ。1人を切り捨てるとか忘れるとかそういうことではなくて。
最後は文才に恵まれた大好きな人の言葉を借ります。
「改めて、みんな。
本当にありがとう。」
君に幸あれ。