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やっぱり海外就活って無理ゲーだよ

海外就活はハッキリ言って無理ゲーです。

無理ゲーってことは知られているかもしれません。なんせ海外就活系Youtuberがいくつもそういう動画を出してくれていますので、楽ではない事実は知られてるでしょう。

しかし、なぜ難しいのか。
そして難しいだけではなく、なぜ無理ゲーなのか?

その理由を語る動画はあまりありません。海外を目指す日本人の若者には、あまりにも残酷すぎる事実があるからです

実は海外で安定した仕事を得ることを目指した時、20そこらになってから目指すのは「既に遅い」のです。

海外就活を意識し始めた頃には既に周回遅れの状況にいる。これが無理ゲーであることの本質ですが、今日はこのことについてもう少し詳細に説明してみたいと思います。

海外就活を目指すなら必須なのは…

ビザ、ビザ、ビザ

前提として、外国人は海外で就活する時「何だってやります!掃除でも何でもいいです!ここにいさせてください!」とは行かないのです。


なぜなら労働ビザは単純労働で降りないから。

いや例外はありますよ?移住先がパラグアイでもいいなら移民ビザって選択肢もありますけど。でも、多くの日本人は海外就活や移住を夢見る時パラグアイの大地を想像はしてないですよね?

どこまでも続く赤い土、そう。ここがパラグアイ🇵🇾


多分アメリカカナダオーストラリアですよね?

これらの国で働きたいなら労働ビザはどんな仕事でも貰えるわけではありません。むしろ、限られた仕事を外国人にやってもらうために発行されます。

それは例えば、専門性が高くて人材が少ないプログラマーとか、日本にノウハウが集中している日本庭園の庭師とかですね。
ということで、移民というのは「安定した職」を得たいと考えると特殊なスキルを身につける必要が出てくるわけです。

そこで質問です。その特殊スキルはいつ身につけ始めればいいのでしょうか?

答えは大学で身につけるです。

勝負は大学での学部決めから

さて、特殊スキル、つまりプログラミングだったり、庭師、はたまた美容師看護師、さらには金属加工の技術といった「手に職」な特殊スキルを身につけるにはいつから始めればいいのでしょうか。

それは大学生の時になります。
例えばプログラマーになりたいとします。
アングロサクソン系の国では大学の専攻が直接将来の職業に直結しますので、少なくとも日本の大学で情報工学を学んでおくといいと思います。

他にも看護師だって、なろうと思ったら専門学校や大学などの看護系の学校に入らないと行けないですよね。

ってことはですよ?

海外就活を意識するのはどんな大学、または専門学校に行くかを決める18歳のタイミングで決定するということになります。しかも、理系に行くなら文理選択は受験の1年前頃にするわけですから17歳です。

17歳ですよ・・・?17歳のタイミングで海外移住と就活を冷静に分析して「よし、私の能力的に考えれば看護学校に入って海外移住を目指そう・・・」なんて戦略を立てられる人が一体何人いるんでしょうか?

私はちなみに「いつか可愛い彼女ができたら良いなぁムフフ」ぐらいしか考えてませんでした。あなた手を胸に当てて考えてください。17歳の時に30歳になった自分を想像しながら計画立ててましたか?

そのレベルで人生計画してた人って孫正義さん意外知らないです。

そう、だからほとんどいないんですよ。だから無理ゲーなんです。

しかも、ここに加えて言語能力も重要になってきます。アングロサクソン系の国に移住したいならやはり英語能力はマストです。そのために英語の学習は少なくとも15歳から本気で始めるべきでしょう。

15までに勉強し始めた人と20以降で言語を始めた人の成長はやはり違います。

こうすればストレートに海外の国で就活できる準備が出来るでしょう。25歳位で現地の会社に入社できるとして15歳から努力し始めるわけですから10年の投資ですね。

うん、無理ゲーです。15歳から海外で働くために適切に情報を集め、努力し、実現していく人間がいたらそれは何やっても成功する人ですよ。バケモノです。

いや、そんな努力できるなら、普通に東大入って有名企業で金稼ぎ、毎年海外にバカンスに行った方が楽しいかもしれません。

それでも海外に働く方法はないのか?


とはいえ、これで話を終えてしまうと後味悪すぎます。 「どうしても海外で働きたいんです。何だっていいんです。方法はないんですか?」って泣きつかれた時のために、提示できる知識が私にもあります。

ワーホリビザ


筆頭はまず、ワーホリビザ。これなら30歳になるまでワーホリの協定を結んでいる国に渡航して仕事することが出来ます。やったね。

ただし、ワーホリは期間が1年。延長できる国でも2-3年が限度です。

普通に考えて「安定した給料」や「キャリアアップできる環境」に出会えるわけはありません。もし「ラーメン屋でアルバイトするのでもいいので海外で働けませんか?」と言われればワーホリを提案します。

とにかく海外に行きたい。安定とかそういうのどうでもいいから2-3年海外に行ければそれで良い。そういう話ならワーホリはおすすめです。

配偶者ビザ


ワーホリも厳しいなら、結婚すれば現地人と同じような労働の権利が与えられます。ですから配偶者ビザが次におすすめできる選択です。

しかし、もともと「どうやって外国で働くか」を論じる記事で「じゃあ、配偶者ビザを取りましょう」なんてアドバイスしたら一気にやばい業者の雰囲気が漂います。

ビザのために結婚する?はい、もう偽装結婚コースですね。でも、だからこそ国際的な犯罪組織が偽装結婚ビジネスをするほどニーズがあるんですけどね。

では、仮に真実の愛を育んで無事配偶者ビザを取得したとしましょう。この場合も日本の大学で「移民としては役に立たない」学問を学んでいたら詰みます。よくあるのは英文科とか英語学科卒業の人ですが、こういう人は結局現地で仕事するのはほぼ不可能です。

現地の大学に入り直せば良いんですが、私はそれするくらいなら日本で働きます。そっちの方が早く稼げますからね。

宗教ビザ


で、ここまでがよくある提案なんですが、一個ぶっ飛んだ提案をするなら宗教ビザなんかどうでしょうか?日本の新興宗教なんかは海外に支部を作っていることがあります。ですので、熱心な信者になって伝導者として外国に渡るのです。

デメリットは…もちろんおわかりですね。どっぷり新興宗教の世界に入らなければいけなくなります。

結局代案もキツい

そうなんですよ、結局代案もキツい話が多いんです。海外で働きたい理由はわかりませんが、人生を賭けて15歳くらいから準備して渡航でもしない限り、それ以外の案はギャンブル性が高すぎるんです。

私も30代になりました。周りを見渡すと、そんな道を選んだ結果稼げずスキル身につかず、社会的に終わった大学の同級生達を見るようになりました。海外で色んな経験をするよりやっぱり自由にできる金ある程度の社会ステータスがほしい私にとって、全うな海外就職のルートはやはり高校生から海外就職を考えて突き進むしかないという結論に戻ってしまいます。

ね?やっぱり無理ゲーなんですよ。

でも、無理ゲーなのは日本人にとってだけです。

海外の発展途上国の子供達はそれを狙って人生賭けて勝負してくる人たちがたくさんいます。

フィリピンやインドの子どもたちはボロボロの自国から抜け出すために親から子供の頃から「外国に行け。そこで働いて稼げ。それだけ考えろ」って教育を受けて戦いにやって来ます。

かれらに取っては15歳から海外就職を考えて準備するなんてぬるいです。生まれた瞬間から将来海外で働くかもしれないから「◯◯を学べ」と言われている人たちなんです。そんな人がライバルだとしたら?

そう益々日本人にとって海外で仕事を得るのは無理ゲーですね。

結局、なんで日本で勝負しないの?


ですので私の意見は結局ここに終着します。なぜ、日本で勝負しないのですか?日本人なのに。

トランプでジョーカー持ってるのに他の札で勝とうとしてるみたいじゃないですか。使っちゃいましょうよ。日本人という名のカードを。

確かに日本は衰退しています。オワコンルートかもしれません。しかしでは「始まってる国」ってどこにあるんでしょうか?そして仮にその国に外国人として生活したとして、あなた個人の待遇は日本で努力して出世した後と比べてどちらがいいのでしょうか?

そう考えるとやはりどう考えても15から準備しない海外就職ルート以外は、夢に釣れられた勝ちのないギャンブルにしか私には見えなくなってしまうのです。

正直この見方はつまらないモノの見方です。海外生活に憧れる人にとって私の主張はペシミストのつぶやきに見えるでしょう。しかし、この考え方だからこの国で国際結婚をしても貯蓄をしながら生きて行けています。

ノリと勢いだけで国際結婚をして貧困に苦しんで、仲まで悪くなって離婚…みたいなグダグダなケースをいくつか見てきたうえでやっぱり財産と安定がない海外生活なんて苦しいだけだなと思うんですよね。

いくらキラキラした若者たちが現れてもその大半は20代の内に人知れず母国に帰国しています。きらびやかな夢に人生を食われないように現実主義者で日々努力し続ける。これこそが唯一の勝ち筋だと思う今日このごろです。

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