私がインタビューで聞いた珠玉の言葉(名言)セレクション【新垣結衣・石原さとみ・長澤まさみ篇】

前回は、さまざまな雑誌・Webサイトでのインタビュー取材を通じて橋本環奈・浜辺美波・広瀬すずの3人の女優から聞くことができた名言を集めてDJ MIXのようにつないだ。今回は、1980年代後半生まれの主演級女優、新垣結衣・石原さとみ・長澤まさみへのインタビューの中から選んでみた。

初期の発言の中には、現在の彼女たちの考えとは違っているものもあるかもしれないが、そのころにどう思っていたかの貴重な記録にはなると思う。

新垣結衣篇

実家に帰って散歩をしていると、必ずひとりくらい、(中学のバスケ部の)後輩に会うんですけど、会えてほんとにうれしいという顔をしてくれるのが、かわいい。
(『Girls!』19号・2006年10月)取材当時18歳

(肩書としては、どう呼んでほしいですか?という問いに対して)”新垣結衣”(笑)。最近は紹介されるときに「女優の新垣結衣さん」と言われますが、本当はその女優という部分はいらないかなと思う。タレントでも女優でもないと自分では思っているので、「何をしているんですか?」と聞かれたら、芸能界にいます、って答えます。
(『日経エンタテインメント!』2007年2月号)

いつも、あまり役作りはしません。台本を読んで、こんな雰囲気の女の子だなとわかってからは、こういうふうにせりふを言うんだろうなと、イメージして演じます。ふだんは、きわめて、ふつうの人です。金銭感覚とか(笑)。
(『ウィークリーぴあ』2007年7月26日号)当時19歳

(10代の思い出を)ひとつ挙げることは、できないです。忘れたくないことがひとつだけなんて、さみしいじゃないですか。
(『ウィークリーぴあ関西版』2007年8月9日号)

素直に感じて表現する女優でいたいですね。
(『Invitation』2008年3月号)

前よりは、その日の撮影が終わってからのプライベートの時間に、演じている役をひきずらなくなりました。最近は、撮影の合間には、わざとくだらない話をふったりして、よく笑ってるつもりだったんですけど、撮影が終わったあとに“けっこう、ぐっーと役に入りこんでた”と言われることが、いまだに多くて。ちゃんと切り替えているつもりだけど、自分が思っているよりも、できていないみたいです(笑)。
(『シネマガールズ』9号・2012年1月)当時23歳

石原さとみ篇

小学校の修学旅行は大阪、中学では北海道に行きました。枕投げもしましたよ(笑)。そうだ、北海道でオリジナルの香水とオルゴールを作りました。懐かしいな。懐かしい・・・。今年(高校)3年生なので、修学旅行があります。高校の修学旅行では、どんな思い出が作れるかな・・・。
(『Girls!』14号・2004年5月)

『座頭市』で阪本順治監督と出逢って、タネ(という)を演じて、役を引きずってもいいんだということがわかったし、女優という仕事が、とても好きになりましたね。自分は何のために演技をしているのか、どういうふうになりたいのか、20歳を過ぎた頃からいろいろ考えるようになりましたが、そのことについて、監督が光を与えてくれた気がします。
(『月刊オーディション』2010年6月号)当時23歳

最近、「自分がどう見られているか」というのが気にならなくなって、「自分らしくいられるか」ということを大切にするになった。自分らしくいるというのは、プライベートによって作られるものだと思うんです。いっしょに楽しめる仲間がいて、応援してくれる家族がいることが、精神的にも安定していて、仕事に行くモチベーションを高めてくれているかな。
(『日経エンタテインメント!』2012年6月号)当時25歳

30代になってからいろいろ悩みましたが、20周年を迎えて、35歳以降の私は、すごくいい感じになると思います(笑)。最近、お仕事もプライベートも、すごく順調なんです(笑)。まわりの人たちを心から信頼できるので、つらいことがあっても、この人たちがいるから大丈夫だなって。
10代や20代前半は、目の前にあるものを乗り越えるのに精一杯で、がむしゃらでした。夢中になって、好奇心だけで動いていた。たぶん、空回りもしていたと思います。そういう時代から、一度、挫折を経験して、25歳のときに月9でラブストーリーをやらせていただいたときに、マネージャーさんに「こういう役が来てるんだけど、やる?」と聞かれて、はじめて「もちろん、やります」という一言が言えたときに、責任感が生まれて。そこで作品にインプットするために、ファッションやメイクの勉強を本格的にするようになって、のめりこむようになりました。
(「タレントパワーランキング」Web・2021年4月14日配信)当時34歳

長澤まさみ篇

セリフをしゃべっていて、ほんとのきもちになることが、むずかしいけど、たのしいです。
(『Girls!」3号・2000年7月)当時12歳

『黄泉がえり』のときに、草彅(剛)さんと一緒になるシーンってなかったんですけど、舞台あいさつのときに初めてお会いしたら、「長澤まさみさんですよね? こんにちは」って言ってくださって、すばらしいなって。うれしかったです。思いましたね、人って名前を呼ばれることがどれだけうれしいことなのか。名前を呼ぶこと、大切ですよね。
(『Invitation』2004年4月号)当時15歳

(映画『タッチ』の撮影現場では)いつも撮影現場では一番おとなしくしている私が珍しく今回はがんばって(笑)、体育館の撮影で(共演者たちと)控え室が同じになったときに、”じゃあ問題を出しましょう”って持っていた占いの本を読んだのをきっかけに、仲間として一歩近づけた気がします。(『Girls!』16号・2005年8月)当時17歳

作品も含めて、いい出会いがあるから、今は、自分が自分らしくなれて、地元にいたころの自分にもどれた感じがあります。少し自信が持てるようになったから、これからも、自分らしくやっていけたらいいですね。大人になりましたが、大人と言ってもまだ、やっと20歳になったばかりなんですよ(笑)。
(『シネマガールズ』2号・2008年5月)当時19歳

私はいつも、お世話になった人に、ありがとうと口に出して言うようにしてます。感謝の気持ちを伝えられるだけでなく、自分自身を勇気づけることにもなると感じています。
(『月刊オーディション』2010年1月号)当時21歳

『セカチュー』が公開された後も、「転機になったんじゃない?」とよく聞かれました。でも、私はこの仕事を始めてからずっと、「いい意味で期待を裏切る」とか、「一皮むける」「転機」っていう言葉が、大嫌いだったんです。最近は、そういう言葉も自分で使うようになりましたけど、私にとっては、毎回、自分が出演するどの仕事も、全部が転機なんです。自分の中ではそういう気持ちなのに、なんで変わるタイミングを自分で作らないといけないのかな、って思う。
(『日経エンタテインメント!』2012年6月号)当時23歳


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?