「介護保険制度と家族介護」介護が必要になる前に知っておくべき話
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家族介護の問題点について
さて、本日も社会福祉士になるための勉強です。
テーマは「家族介護の問題点について」
先日のレポートでも書きましたが、非常に難しい問題です。
実は前回のブログでさらりと「介護保険制度は在宅支援(家族介護)が前提となっている」と書いてしまいました。
ただ、ブログを読み直した時、「なぜ、家族介護が前提となっているのか?」読み手に伝わらないと思ったのでカキカキします。
介護保険制度とは
まず、要介護認定された方は介護保険サービスを使う事ができます。
例えば、お風呂に入れてくれたり、食事を食べさせてくれたり、排泄・排尿の介助をしてくれたり・・・。
他にもいくつかありますが、生きる上で必要な支援サービスが受けられます。
それが、自己負担1~3割で受けられるというのだから、かなり良心的な価格設定です。
使えるサービスには限りがある
介護保険制度は自己負担1~3割で介護サービスが受けられる良心設計ではありますが
そのサービスが利用できる限度額というものがあります。
限度額は介護度に応じて違うんですが、例えば要介護 5 で約 36 万円/月となります。
※自己負担は1~3割
月36万円分のサービスが受けられるなら充分にみえますが、
ヘルパーを 45 分利用して、約 4,000 円かかるとします。
一日 3 回来てもらったら、12,000 円です。
それを一か月使ったら??
もう限度額です。
食事が1日3回として・・・お風呂は? 着替えは? 歯磨きは? お手洗いどうするの?
となる訳です。
施設という選択
介護が重くなり、支援しきれなくなったら施設入居。
現実的にはそこへ落ち着くと思います。
多くの介護施設はどれだけ介護サービスを受けても定額でサービスが利用できる包括払い(いわゆる「まるめ」)で運営されています。
先ほど、限度額があると言いましたが、包括払いの場合、介護を受けても受けなくても、常に限度額分のお金が毎月が請求されます。
介護サービスをあまり使っていない人には損ですが、その代わり、限度額を超えてサービスを利用しても限度額以上お金は取らないというもので、介護サービスを沢山使う人にとってはお得な設計になっています。
しかしながら、最後のセイフティネットである施設もまた問題を抱えているのです。
立場によってとらえ方は変わる
上限を超えるサービスを利用しても費用は変わらない。
利用者目線で考えればありがたい制度で、近年のサブスクと似て違和感も少ないと思います。
しかし、働く側の目線、特に経営者の感覚でみたらどうでしょうか。
手間がとてもかかるのに、収益が増えない・・・。
現場からは人手不足で満足な介護ができないと突き上げられる。
つまり、大変残念な事ですが、要介護度の割に手がかからない利用者は良い顧客。
要介護度を超えて手がかかる利用者は面倒な顧客となってしまう訳です。
介護が必要な方こそ受け入れられない
実は施設入居する際、たいていの施設では入居前面接があります。
これは入居後のアンマッチを防ぐための取り組みで、施設側がニーズを満たせないと判断した場合、入居を断られる事があります。
この時、限度額を超えたサービス提供を余儀なくされる利用者は断られる可能性があります。
この面接をパスしたとしても、集団生活に適していない/うちでは面倒がみきれないと判断された場合も、入居継続を断られる可能性がでてきます。
サブスクのビジネスは顧客が増えても手間がそこまで増えないから成り立つんです。
介護にサブスクは合わないんですね。
日本は少子高齢化社会
ここまで書いて、暗い未来の話になってしまったと今更ながら気づきましたが、、、
当然ながら必ずしもこうなるとは限りません。
そもそもとして健康で介護が必要ないのであれば心配はいりませんし、要介護度以上のサービスを受けていたとしても必ずしも施設入居できない訳でもありません。
介護は福祉の世界ですから、採算が合わなくても介護してくれるところも勿論あります。
また、住宅型有料老人ホーム等、「出来高払い」のところは上記理論が当てはまりません。
とにかく、最近は「少子化」がクローズアップされ、福祉に回すお金を減らすべきだというコメントも多く見かけますが、介護の世界は介護の世界で、これ以外にも様々な問題がある訳です。
日本は少子高齢化社会。
この現実の中、どのような備えが必要か、日々考える必要がありそうです。
有意義な時間になりました。
ありがとうございます。