「企画の4点セット」を準備しよう。|アートプロジェクトの運営をひらく、〇〇のことば。
アートプロジェクトの運営にまつわる「ことば」を取り上げ、現場の運営を支えるために必要な視点を紹介する動画シリーズ「アートプロジェクトの運営をひらく、○○のことば。」から「企画の4点セット」を公開しました!
この動画では、東京アートポイント計画で、アートプロジェクトの中間支援に携わる専門スタッフ(プログラムオフィサー)が、『東京アートポイント計画が、アートプロジェクトを運営する「事務局」と話すときのことば。の本 <増補版>』(略して「ことば本」)から「ことば」を選んで、紹介しています。
今回取り上げた「企画の4点セット」について、ことば本では以下のように書かれています。
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企画の4点セット(企画/人/お金/時間)ーープロジェクト運営のための必須項目
プロジェクトの実施状況を確認する定例会で、必須アイテムとなるのが「企画書(企画)」「体制表(人)」「予算書(お金)」「スケジュール(時間)」の4つの書類だ。
まずは、何のために、誰に向けて行う、どのようなプロジェクトなのかということ(企画)。そして実施に向けて、何人(人)、いくら(お金)、何日(時間)必要なのかという数値化された情報。この4点の確認作業を通して関係者間で情報を共有し、コンセンサスをとる。どれが欠けてもプロジェクトの進行は厳しい。無理をして進めようとしてもいずれ破綻をきたし、トラブルが起きるだろう。「やりたい」という思いだけでプロジェクトは動かせない。安定的な活動を続けるためには具体的な事実を共有し、実現性のある計画かどうかを検証することが重要である。
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企画をはじめるときに、手を付けるといい書類が「企画の4点セット」です。書類づくりを通して、自分の考えを整理したり、誰かに伝える準備をしながら、第三者の視点に立って進捗状況をチェックするための「ツール」ともいえるでしょう。重要なのは、条件を適宜確認しながら「更新」してゆくことです。
企画を相談する相手に合わせて見出しの数を検討する。コンセプトを練り直したら、企画のタイトルも再度確認してみる。予算が変われば、スタッフの人数も変わるかもしれない。スケジュールが早まれば、代わりに広報予算を足さなければならないかもしれない。つまり「企画の4点セット」は、はじめから完成するものではありません。
少しでも悩んだら、事務局や運営チームで書類の指差し確認をしてみることも大切です。まずは「現在の条件」を机上に広げて、企画のステータスを確認しながら、書いて、考えて、聞いて、書いて、もう一度確認する。その繰り返しによって、企画の輪郭がはっきりと描かれてゆきます。
企画書をつくるコツについては、『アートプロジェクトの現場で使える27の技術』でも紹介しているので、ぜひご覧ください。
企画を磨く 「ことば」 の数々
最後に「企画の4点セット」を使いこなすために、ことば本から2つの「ことば=視点」を紹介します。
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用途に応じて何度も書類を更新しながら、事実を確認し、心身ともに準備を整える。そうすることで、不意のトラブルに対応できたり、予期せぬ展開にも余裕をもって対応することができます。
さまざまなアイデアを実現するために、ぜひ「企画の4点セット」づくりを心掛けてみてください。
(櫻井駿介)
▼ Tokyo Art Research Lab「アートプロジェクトの運営をひらく、○○のことば」の再生リストは、以下のリンク先からご覧いただけます。