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子どもと登った屋上は、自粛生活下では救世主だった話。

引き続き、緊急事態宣言延長で、行き場のなさがあるんじゃぁないかと思ってます。特に小さなお子さんのいる世帯では。
私、東京アルプスの和氣は、フリーランスのデザイナーとして活動していますが、保育園も登園自粛延長で、全く仕事のできない日々を過ごしています。子育てネタなので、苦手な方はスルーしてください。

迫りくる閉塞感

webやテレビやラジオでは、お家でこれを見ようとか、このゲームやこのチャレンジか楽しいとことを紹介しますが、小さな子供のいる私にとっては、雲の上の出来事。そういったコンテンツに自分が集中する時間はないし、子供にはユーチューブとかあまり見せたくない。こんな状況下ですが、
出来るだけ身体感覚を大切にナチュラルに過ごさせたいと思っています。

狭い自宅の限界もありつつ、なんだか外に出るのも罪悪感を感じたり、当然仕事だってなく(そもそもする時間を確保できない)わけで。。ああ閉塞感。

子供には外遊びが必要と私は思っていますが、公園があまりにも密集しているときにはNG!
ああああーー閉塞感。


てな訳で。

私の住んでいる街の駅ビルは、普段たまにいく屋上があります。店舗はほとんど休業していますが、、
ふと、
と思い立ち、、

あ、あいてた

あれ、あの駅ビルどうなんだろう?
恐る恐る駅ビルへ。
まさか空いてないよね、と思いながらRを押してみる。
チン、屋上階。

あ、開いてたー。
マジで!?マジでかー‼️
とか心の中で歓喜さしながら、早速
屋上in!

ひらけた空、ぽっかり浮かぶ雲。他に人はいない。
こじんまりした空間ながら、階段上に空間を構成し、奥行きを感じさえる。
ホッと一息、マスク越しだが、空気がうまい。さっきまで、息もあまりうまくできてなかったんだな、と気づく。
どんどん我が子と遊びたい気分になってくる。
子供は走る走る。笑顔が弾ける。
この瞬間だけは、子どもを注意しなくていいんだ。。私も、少しだけ、今までの生活のことや、今の生活のこと、これからに想いを馳せることができました。

このすっきりした感じはなんだろう。。そう、ゆるされている感じだ。

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ポストコロナと屋上シェアリング

先が見えない状況が、これからも続きます。また仮に、ポストコロナ期に入ったとしても、そこが密でないか否かには、(子供を持つ親は特に)無意識に判断するようになる気がしています。自宅の徒歩圏内にこういう場所がある事が、より大切になってくると思います。
公園で遊んでいるだけでも、けしからんという自粛警察と言われる現象があります。そういうことを言われると本当に行き場がない。街は、健常な大人だけで暮らせる人だけのものではない。
この状況が続くのであれば、1世帯ずつとか、少人数ずつ予約制なり輪番制で場を運用できる仕組みが必要なのではないか。土地面積の少ない都内においては、屋上もまた、密を緩和するのに有力な存在になるのではないかと思っています。屋上においてはシェアリング形式を取り入れることで、掃除や、ゆるいコミュニティを形成し、屋上の最大の問題である「自殺」を回避させるような仕組みが作れるのではないか。と思っています。
これは、小さい子どもを持つ親特有の思い方かもしれませんが、
屋上には、自分の気持ちに向き合って良いのだ、という赦しがある、そう思います。このようななんでもない場所が、精神的な助けになる、そういうこともあるということを、身をもって体験しました。

最後に、
普通なら閉じてしまうという判断が、安全だと考えがちだと思うのですが、敢えて空けている、東急さんの心意気を感じました。ありがとうを伝えたいです。
そしてそして、この場所が密にならない程度の利用の仕方をしたいと思います。

※徒歩圏内の、正式に解放されている屋上に、密にならないタイミングを見計って上りました。

写真/文 和氣明子
アートディレクター・グラフィックデザイナー。フューチャーズというデザイン事務所をやってます。3歳児を抱え、コロナにガッチリ影響受けてます。やれやれ。

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