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夕刻のあま〜い蜂蜜のラーガとラバーブ


次のライブ・マントラと瞑想古典楽器コンサートがちょうど午後のゆったりした時間なので、ふと思い出したのが、今回紹介するラーガ・マドゥヴァンティです。
ラバーブの古典演奏は北インド古典音楽に通じ
時間帯に最適なモードが大切にされるので、
これを機に午後のラーガを一緒に学びましょう。

3つのメリット
1.ヒーリング音楽を作りたい人にも最適
2.午後から夕方にかけて、楽器でマインドフルネスに効果的
3.日本の学校では、実践者がすくない分野の知識が学べる

自己紹介
バークリー音楽院で音楽の基礎を学び
ペルシャ系伝統楽器ラバーブをアフガニスタン、パキスタンで学ぶ
東京のモスク、トルコ文化センターと提携して音楽プロジェクトを推進中
インド系瞑想楽器トリオでマントラとコラボイベント企画中


ラバーブで蜂蜜のラーガ

ラバーブ演奏の参考資料として、私の先生Ustad Homayoun Sakhi流派の期待のホープSaphwatさん。
前奏の即興〜タブライン〜掛け合い〜最後のキメまでコンパクトにまとまってます。基本の音のチューニングがDっていうのもやりやすいですよね。

マドゥヴァンティがあまい、あま〜い理由

マドゥは蜂蜜っていう意味、なのでこのラーガは蜂蜜みたいに甘い意味があるみたいです。   

Todi Thaat(モード)に基づく。愛の基盤、永遠性、色彩に基づくロマンチックなラーガである。Madhuは文字通り蜂蜜を意味する。愛とロマンスの非常にシンプルな哲学を持つ、非常に甘いラーガである。

https://en.wikipedia.org/wiki/Madhuvanti

インド音楽の重鎮・寺原先生のnoteでも紹介された動画
午後の遅い時間から日暮れまでの時間。
天体の動きと調和しためちゃくちゃダイナミックな演奏。
あらためて、大自然を味方につけるすごい音楽ですよね
初夏の夕暮れに自宅の屋根にのぼって
このラーガを練習したい衝動にかられました。
通報されそうですが。。。。

寺原さんの解説によると増4度(マ)から減3度(ガ)への滑らかな動きが、最もあま〜いポイントと解説されております。こんなシチュエーションでやってみたいものです。

Madhuは蜂蜜。tivra ma(G#) からkomal ga(F)への大きくなだらかなミーンド(なめらかな音の動き)が、最も蜜を感じさせるポイントです。午後、日が西の空に傾いて夕方に差しかかる直前の一瞬、すべての空気の粒子が黄金色に輝くような瞬間が訪れることがあります。大気が光に満ちて時の回廊が束の間その扉を開く、そんな特別な瞬間を彷彿とさせる美しいラーガです。

寺原先生の記事https://note.com/srgmtaro/n/nba33ed422f90

音の使い方

  • 上がる時   Ne  Sa Ga Me Pa Ne Sa

  • 下がる時   Sa Ne D  Pa Me Ga Re Sa

  • 時間     午後4時〜午後8時

  • 情感(ラサ) 穏やかな愛の感情表現。最愛の人への愛。

ガーヤトリー・マントラの蜂蜜バージョン

大人気のガーヤトリー・マントラにもマドゥヴァンティのバージョンありました。
甘い?というより、ますます妖しさUPな感じもしないでもないですが
世の中にはいろんな甘さがあるのが興味深いですよね。

ラバーブで蜂蜜のラーガの音階


民謡を弾く時のラバーブとはちがって
古典の時は、こんな感じで男弦の1フレットがサになることが多いです。
一見弾きにくそう?ですが、Yamanの押さえ方にも近いですよね。
実はこの方が、深い音がしますし、
シンプルなフレーズでも
時間を忘れてずっと弾き続けていたい、そんな気持ちになれます。

トルコ音楽にも似てる理由

Maduhvantiの音階はトルコのオスマン古典音楽のNikrizに似てます。
これは中東の影響を受けながらも、インド世界で発達したのではと推測されますが、本当のとこはワカンナイです。
でも、オスマン音楽をやったことある人ならきっと
あれ?このスケールどっかでやったことあるなあと感じるので
馴染みやすいかもしれないですね。

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いきなり有料レッスンはわからないけど
実際どんな音がするのか、弾いてみたいな
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