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~予告~ 歴代プロ野球No.1エースは誰だ!?

今年2023年4月に投手の真の評価を検証するをコンセプトにこのnoteを始めた。それから半年、投手の評価をするのに最も参考材料になる記録として『投球回数』に着目し『投球回数』を軸として今まで色々な角度からプロ野球の歴史、主に投手の起用法の移り変わりを検証してきた。そして準備段階が終わり、これからようやくこのnoteも本番に入る。

それはプロ野球の歴代投手の中でのNo.1のエースを決める事である。




プロ野球の歴史を語る際に時代の違う選手の比較は非常に難しい。打者の場合はどの時代でも成績がある程度の範囲内に収まっているので、かろうじて時代を超えた比較検証は可能なのだが、投手の場合は時代によって数字が大きく異なってしまっているため同列での比較は困難な作業である。

そもそも時代を超えてどころか同じ時代の投手同士ですら比較をするのが難しい場合も多々あるくらいだ。それはこの成績が良い投手が良い投手という絶対的な基準になるものが無いばかりか、人によってその評価基準がまちまちである事と、打撃成績と違って数字が良ければ良いほど優秀とは一概に言えないからだ。

近年はセイバーメトリクス等で様々な成績が細かく算出されてはいるが、未だにこれというものは出てきておらず、それどころかより一層混乱に拍車を掛けているだけとなっている。


それではこのnoteでは、どの様にして投手の実力の検証を行っていくのかだが、結局は成績だけを見てしのごの言っているから正当な評価が出来ないのである。つまり成績だけを見るのではなく、その投手の1年間の登板内容を元にその投手の真の評価を行っていく。


ただしこれだけだと昔の300回以上投げて、30勝以上もしていた時代の投手と現代の投手との比較は相変わらず難しい。そこでその比較対象を先発登板のみに絞る事にした。

現代の先発投手は基本25前後の登板数になっているが、70年代くらいまでならば上位クラスでも基本30前後くらいだから少し多いくらいだし、その前の酷使されていた時代でも先発登板に限れば40登板以上というのはそうそういないのでぐっと近くなる。

またリリーフはイレギュラーな要素を多分に含み、時代によっても役割や起用法が大きく異なるため比較検証が難しくなるが、先発登板の場合は余程のことが無い限りは準備万端な状態で登板に挑んでいるという事と、監督がこの試合でこの投手を使うという強い意思で以って登板させているので、時代が変われども先発投手の基本の価値観は変わらない。

一応リリーフの登板記録も一緒に併記はするが、こちらは基本的に検証の対象外として、あくまで参考資料程度に留めておく。


<投手の登板内容の資料の説明>

初めに今後のnoteで参考資料として使用する登板内容の説明を行っていく。モデルケースとして2022年の佐々木朗希の登板内容を用いる。尚、今回は資料の見方がメインなので、佐々木の登板内容の検証に関しては簡潔に留めておく。

【佐々木朗希・2022年全登板内容】

それではリストの左から順番に説明していく。

【登板内容の見方】

■月日:試合が行われた日にち
■先間:前回の先発登板からの登板間隔
  (5ならば中5日で登板、◎はダブルヘッダーの昼にも登板)
■登間:前回の登板からの登板間隔
  (先発・リリーフどちらも含む、◎はダブルヘッダーの昼にも登板)
■間R:前回の先発登板から今回の登板の間のリリーフ登板数
  (「2」となっていたら前回の先発登板の後で2試合リリーフ登板)
■球場:試合を行った球場
  (白・ホーム、灰・ビジター、赤・それ以外の球場)
■相手:対戦球団(球団別に色分け)
■順位:対戦球団の最終順位(順位ごとに色分け)
■敵順:試合を行った時点での対戦球団の順位
  (赤字・順位が上の球団、黄・Aクラス、青・交流戦)
■自順:試合を行った時点での自球団の順位
  (黄・この試合に勝利して、対戦球団と順位が入れ替わったケース
   灰・この試合に負けて、対戦球団と順位が入れ替わったケース
   青・交流戦
   金・リーグ優勝決定後の消化試合)
■勝敗:試合の勝敗(〇は勝利、●は敗戦、△は引き分け、×は没収試合)
■スコア:最終スコア
■降板スコア:先発降板時のスコア(黄・リードしている状態
                 白・同点の状態
                 灰・リードされている状態)
  ※赤字は勝利投手、もしくは敗戦投手の権利が降板後に消滅した試合

■初失:初失点を喫した回(緑・無失点、
             黄・自軍が先制してそのまま逃げ切り
             白・自軍が先制したがその後に追いつかれる
             灰・相手に先制を許したがその後に追いつく
             黒・相手に先制を許してそのまま追いつけず)
  ※色はあくまで降板時のもの、降板後の結果は対象外
■相手先発:対戦相手の先発投手
  (黄・勝利投手、黒・敗戦投手、白・勝敗付かず)
■相手勝敗:相手先発のこの年の勝敗(金・リーグ最多勝利)
■相手投球回:相手先発のこの年の投球回数とチーム内順位
  (金・リーグ1位、赤・チーム1位、青・チーム2位、黄・チーム3位)
■前年勝敗:相手先発の前年の勝敗(金・リーグ最多勝利)
■前年投球回:相手先発の前年の投球回数とチーム内順位
  (金・リーグ1位、赤・チーム1位、青・チーム2位、黄・チーム3位)

■回:投球回数
  (緑・完投、灰・6回以下で降板、赤字・回の途中で降板or試合終了)
■安打:被安打
  (灰・回を超える被安打、緑・無安打、赤字・無安打無得点試合)
■本塁:被本塁打
■三振:奪三振(赤字・二桁奪三振)
■四球:与四球(緑・無四球、赤字・無四球試合
        灰・投球回数の半分以上の与四球
       ※4回=3個以上、2~3回2個以上、2回未満=1個以上
■失点:失点(緑・無失点、赤字・完封試合、黒・5失点以上)
■自責点:自責点(灰・失点と異なる時)
■勝敗:試合後の勝敗(黄・勝利投手
           黒・敗戦投手
           オレンジ・勝敗は付かなかったがチームは勝利
           灰・勝敗は付かなかったがチームは敗戦
           白・引き分け試合
           赤字・自力で手にした勝利 ※説明は後述)
■先発捕手:この試合で先発した捕手
      (白・試合数が最も多い正捕手、青・2番手以下の捕手)


また佐々木はリリーフ登板していないため今回は記載していないが、リリーフ登板した投手はリリーフのみの記録も別個で記載する。その際は「相手の先発投手」の項目がすべて無くなり、代わりに「登板した回とアウトの状況」と「登板前に自軍で登板した投手の流れ」を記載した。その他で先発登板時との細かい変更点は以下になる。

【登板内容:リリーフ登板時の追加・変更点】

■登間:前回の登板からの登板間隔(先発・リリーフは問わない)
 ※「先間」と「間R」の項目は無し
■登板スコア:登板時点でのスコア(黄・リードしている状態
                 白・同点の状態
                 灰・リードされている状態)
 ※回途中の登板の場合はスコアがあやふやなケースが多いので、スコアが不明な場合は( )で記載)
■結果:最終的な試合結果
   (緑・リードした状態で登板してそのまま抑える
    黄・同点、リードされた状態で登板後に逆転してそのまま勝利、もしくは降板
    白・同点、リードされた状態で登板してそのままキープ
    灰・同点、リードした状態で登板して追いつかれる、もしくは逆転されるが、経過はともかく最終的に同点、リードした状態のままで降板
    黒・登板後に逆転されてそのまま降板、もしくは敗戦)
■登板状況:登板時の回のアウトの状況
    オレンジ・試合の最後まで投げ切る=完了
■自軍登板までの流れ:登板する前に投げていた投手の流れ
■回:投球回数(黄・3回以上)
■成績:オレンジ・セーブ(公式記録化以前でも対象試合は記載)
■捕手:途中で交代した場合はメインで受けた捕手を記載

以上になる。ちなみにこの登板内容を作成するに当たっては『日本プロ野球記録』のサイトを参考にさせて頂いた。


たまにこの様に登板内容をまとめたサイトがあり色々と参考にさせて頂いたし、うちも基本線は同じ様な作りになっているのだが、このnoteで検証をする為に独自に付け加えた要素を説明する。

【登板内容ー独自要素の説明】

・先発登板とリリーフ登板を分ける
これは既に説明済みだが、先発登板とリリーフ登板を分けて更に先発登板のみを検証材料にする事によって、昔の投手と今の投手の成績をなるべく近づけて比較検証をし易くしてみる。

・対戦球団情報
極端な話をすると、例えば数字の上では同じ10勝でも優勝争いをする様な球団ばかりから挙げた10勝と、優勝争いから取り残されて最下位争いをしている球団ばかりから挙げた10勝ではその価値は全く異なる。

更には最終的な順位だけでは無く、その対戦時点での自チームと敵チームの順位も記載する事によって、その時点での両チームの強弱や関係性も見えてくる。

またこの試合に勝ったため自軍の順位が上がった時と逆に負けたために順位が下がった時に自軍順位の項目の欄の色を変えているのだが、細かい検証作業になってしまうためあまり調べ切れていないと先に記しておく。

ちなみに交流戦はペナントの順位に関わる直接の対戦相手では無いので、この時期の相手の順位と自軍の順位については基本的には考慮外とする。

・対戦する先発投手の情報
対戦球団とも関連するが、その年タイトルホルダーになるレベルのエースとの投げ合いならば勝つのは困難だろうし、ローテーションに入らないレベルの格下の投手との投げ合いならば、エースクラスの投手ならば勝って当然だ。

野球は投手vs打者の対決だけでは無く、先発投手同士の勝負のはずでもあるのにこの視点で語られる事がほとんど無い。現在の継投前提の野球だと先発同士の投げ合い勝負という要素はかなり薄まってしまっているけれど、うちではこの投手vs投手という構図を重要視したい。

しかし対戦投手の名前の記載だけでは情報量としては足りていない。誰もが知る大エースが相手だとしても、頭角を現す前の若手時代、全盛期、衰えの見えるキャリアの晩年に、年齢的には全盛期だったとしてもキャリアハイの年や故障やスランプで絶不調の年などで大きく意味合いが異なってくるので、相手がどういう状態の時だったのかをある程度イメージしやすい様にこの年の成績と前年の成績を記載した。基本はその年の成績を検証対象に用いるが、開幕間もない4~5月当たりの試合ならば前年の成績の方が参考になるかも知れない。

記載する成績は勝敗と投球回数のみだが、ここで重要な意味合いを持ってくるのが投球回数で、今までnoteで懇切丁寧に投球回数の重要性について検証してきたのはここで用いるためである。必ずしも投球回数が高い投手=エースという訳ではないが、少なくとも同じチーム内でならば投球回数が高ければ高い程、その年のチーム内での貢献度を現しているからだ。


私が最初に書いた記事の『プロ野球の記録、成績について』の冒頭でセイバーメトリクスに特に興味が無いと書いたのだが、その大きな理由はセイバーメトリクスではこの対戦相手という要素を無視して、すべての相手を同一視して機械的に算出した数字だけであれこれ語っているのがどうにも肌に合わないからだ。まるでバトル漫画で強キャラであるが故に、毎度敵のボスキャラのかませ犬になってしまって勝つことが出来ていないキャラよりも、大勢のザコを倒してヒャッハーしているどうでもいい脇役の方が、沢山勝っているから強いと主張している様に見えてしまう。

うちではあくまで誰とどの様な試合を行ったかというのを重要視したいし、その上で現在は軽視されてしまっている傾向にある『勝利』というものに今一度焦点を当ててみたい。何故ならばプロ野球の選手達が何のために野球をやっているかという根本的な所を考えてみるとチームの勝利のためが一番の基本前提なはずで、決して良い数字を残すためでは無いはずだ。勝利という結果を出すために良い成績を残せる様な好結果を出すということが大事なのであって、良い成績を残すという事自体が目的になってしまっては本末転倒だ。昨今のセイバーメトリクス等の細かい数字の良し悪しだけを見たり、奪三振数・与四球・被安打・球速などの能力面に関わる数字だけを見てあれこれ語る風潮はどうしても馴染めないので、うちでは数字だけに惑わされずしっかりと試合の内容を見て投手の真の評価を行っていきたい。

・初めての失点
見慣れない項目が「初失点を喫した回」だろう。野球においては先制点を取った方が有利と言われている。好投手同士の投げ合いの場合は自然とロースコアになるので、先取点を取るというのは勝つためにはより一層大事になってくる。

そこでここでは初めて失点を喫した回と、その後の試合状況も簡単にだが分かる様に記載しておいた。検証に当たっての詳しい説明については後述する。

・勝敗に対しての投手の貢献度
勝敗に関しては普通に投手に勝敗が付いた試合だけでは無く、勝敗の付いていない試合についても検証対象とした。いや、むしろ勝敗の付いていない試合こそ継投中心で勝敗が付きにくくなっている現在の先発投手を評価するに当たって大事な要素となってくる。

そこで個人の勝敗だけでは無く最終的な試合の勝敗というのも重要な検証材料とする。昔の様な一人の投手の力で勝利を導く時代では無く、現在の様に継投前提で全員の力で勝利を掴んでいく試合スタイルの場合、個人の勝敗よりも勝ち試合の1ピースとなれたか否かという最終的な勝敗は重要なのでは無いかと思う。

ちなみに佐々木の場合、個人成績としての勝敗は20登板で9勝4敗という登板数から見ると優秀な成績だが、勝敗付かずの試合の結果が2勝5敗のため最終的な勝敗は11勝9敗で、かろうじて勝ち越してはいるので悪くは無いが優秀な成績とは言いにくい。ただし5位のチームであると考えれば上出来とも言えるし、現時点ではモデルケースが無いに等しいのでまだ評価は決めかねる。


今の継投前提の時代だと後続したリリーフの出来次第で勝敗が左右されてしまうため勝敗の価値が軽んじられてしまっているが、やはり私は完投重視で先発投手の出来が勝敗の大部分を占める時代を知っているので勝敗というものを重要視したい。昔の完投前提の時代ならば投手成績としての勝敗はそのまま投手の評価の多くを反映しているので、その時代の投手の検証がメインとなる限りはそれで問題は無いだろう。

もちろんチームの強弱、得点力、守備力によっても勝敗は大きく左右されるので、だからこそ登板内容を見た上での投手の検証を沢山行っていった上での共通の価値観を探っていきたい。


・バッテリーを組んだ捕手
これはあくまで参考記録であるがバッテリーを組んだ女房役も併記してみた。今の所は考察の対象としては特に考えてはいないのだが、例えば正捕手が定まらないチームの場合に、組んだ捕手によっての勝率を見てみると面白いかもしれない。

個人的には捕手ごとの勝敗や防御率というのにも興味があるのだが、さすがにそこまで調べる余裕は無いので誰か興味がある人に調べてもらいたいと思っている。


<登板内容を踏まえた検証記録>

続いて上記の登板内容を踏まえて作成した記録の一覧がこちら。

それではリストの左から順番に説明していく。

【検証記録の見方】

■登板:全登板数
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■先発:先発登板数
■R:リリーフ登板数
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■完投:完投試合数
■完封:完封試合数
■無四球:無四球試合数
■途中:回の途中で降板した試合数
■降板:6回未満で降板した試合数
■先〇:先に先取点を取らせなかった試合数
  ※0-0で終わった場合は、こちらにカウント
■先✖:先に先取点を取られた試合数
■先制率:先に先取点を取らせなかった試合の確率
■平均失回:先取点を取られた平均回(☆は無失点で対象外)
■無点:無失点の試合数(完封試合とは異なる)
■勝消:降板後に勝利投手の権利が消滅した試合
■敗消:降板時に敗戦投手だったが降板後に回避された試合
■援護:先に先制点を取られたが、その後で勝ち越して勝利投手になった試合数
■無護:先に先制点を取られて、そのまま一度も追いつく事なく敗戦投手になった試合数

■シーズン勝敗:公式記録の勝敗
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■シーズン勝率:公式記録の勝率
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■先発勝敗:先発試合のみの勝敗
■先発勝率:先発試合のみの勝率
■自力勝敗:自力で得た試合の勝敗
  ※自力で得た勝利=先に先取点を取らせず勝利投手になった試合
■自力勝率:自力で得た試合の勝率
■責任:試合の勝敗に直接関わった試合数
  ※責任=先発勝利数+先発敗戦数+引き分け完投試合数
■責任率:責任を果たした試合の確率
■先発試合勝敗:先発した試合の勝敗
■先発試合勝率:先発した試合の勝率

■投球回:公式記録の投球回数
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■先発投球回:先発した試合のみの投球回数
■平均先発回:先発した試合の平均投球回数
■防御率:全登板の防御率(現在の計算式から算出)
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■先発防御率:先発した試合のみの防御率
■失点率:全登板の失点率
  ※先発のみ登板の投手は非表示
■先発失点率:先発した試合のみの失点率

【投球回数と失点】

■横軸:投球回数(緑・9回、灰・6回未満)
 ※1/3、2/3は切り捨て
■縦軸:失点数

【得点と失点】

■横軸:登板時のチーム得点数(交代時点)
■縦軸:失点数
 ・黄エリア:2点リードしている試合
 ・赤エリア:1点リードしている試合
 ・緑エリア:同点の試合
 ・黒エリア:1点リードされている試合
 ・灰エリア:2点リードされている試合

以上の3点になる。ちなみにまだ手探り状態のスタートなため、今後沢山の投手の検証を行っていく上で新たな項目を加えたり、不必要な項目の削除などを行いつつ、より良い形にしていきたいと思う。

※2024年4/24・以下の記録を追加しました。

【先発登板間隔】

■縦軸:前回の先発登板からの登板間隔
 ※「初」はシーズン初登板
 ※「0日」は前日にも登板して連投
 ※ダブルヘッダーで昼にも登板している場合は「同日」という列を追加

■横軸:投球回数と勝敗
 ※見方は上のグラフと同じ
 ※「R」はリリーフ登板数

先発だけで無くリリーフ登板もしている投手は【先発登板間隔】とは別にリリーフ登板も含む前回の登板からの【登板間隔】もグラフ化して記載。


それでは独自に付け加えた要素について説明する。

【検証記録の説明】

先発登板とリリーフ登板
昔の投手の公式記録で先発登板数は別に記載されているが、個人的にはリリーフ登板記録も一緒に記載して欲しいと思っているので、検証にはあまり関係ない記録だが分けて掲載した。

勝敗、投球回数、防御率(失点率)も公式記録だと先発とリリーフとまとめた記録しか記載していないので、先発分のみ分けて記載して検証材料とする。あくまで先発登板記録の検証のみだからリリーフのみでの記録は省略するが、公式記録と先発のみの記録との差を見て、ある程度のイメージをしてもらいたい。

・途中降板と早期降板
完投はせずに継投中心となった現代野球だが、それでも基本的に駄目な事として回の途中での降板というケースがある。もちろん試合状況によっては、先頭打者だけ抑えてその後で交代というのを最初から決めていたという場合もあるだろうが、基本的には回と回を跨ぐタイミングで交代というのが後続に迷惑・負担を掛けない正しい継投だろう。

そこで回の途中で交代したケースは先発投手としての役目を果たせなかったマイナスケースとしてピックアップする事にした。

ただし詳細な試合展開が分かっている訳では無いので、投球回数が「~.1、.2」となっていれば回の途中で降板したという事が分かるが、実はランナーを背負っていて1死も取っていない状態で交代したケースの判別が付かないので、不完全な記録になっていると思われるという事は最初にお詫びしておく。あくまで参考記録として検証の材料にしてもらいたい。

もう一つの早期降板というのは先発投手のノルマを最低6回投げ切る事と設定して、それを達成出来なかった試合をマイナスポイントとした。
以前に行った登板数の検証で、現在の先発投手の登板サイクルでも平均6回投げれば、規定投球回数を達成出来るという事が判明したのでここを基準とした。

これに付随する事として<投球回数と失点>の分布図も別に記載した。これでこの投手が大体「何回投げて何失点に抑えた」というのを分かりやすく可視化した。

実は個人的には平均値や~率という記録自体がそもそも検証材料としては微妙だと思っている。例えば極端な例になるが10試合全試合完投して全試合3点に抑えたA投手の防御率は3.00になるが、一方で10試合中5試合で完封試合をして、残りの5試合を完投したけれど全て6点取られたB投手がいた場合でも防御率は同じ3.00になる。
A投手とB投手は全く真逆といってもいい投手なのに、数字上は全く同じになってしまうという大いなる矛盾が出てしまうのが平均点というものの怖さだ。
このnoteでも便宜上平均値は多用していくが、出来る範囲であまりそれに囚われ過ぎずに本質を見極めていきたい。

ちなみに佐々木の<投球回と失点>を見ると6回まで投げた試合が一番多いが、5回止まりの試合も多い。しかし8~9回を投げた試合もそれなりにあるため平均投球回数は6.47回と合格点の数字なので、1年間ローテーションを守る事が出来れば余裕で規定投球回数は達成出来るはずだしリーグ1位も狙える。

失点の方を見ると一番多いのが1失点、次いで無失点で全体の7割の試合を1失点以内に抑えている。そして1失点以内に抑えた試合は7回以上投げている試合が多い。実際の防御率は2.02だったが、ポテンシャル的には1点台中盤も目指す事が出来る。

その一方で5失点という試合も3試合あり、その試合はやはり早い回で降板している。登板数との比率だと少し高めなので、ここを改善して安定感を高めて1年間ローテーションを守る事が出来れば、必然的にタイトルを獲得するだけの結果が付いてくるはずという事が見えてくる。

・先に点を取らせないという事
初めて失点を喫した回とその後の試合展開を踏まえてどの様に検証していくのかの説明をする。

まずはシンプルに先取点を許さなかった試合(0-0のままも含む)と先取点を許した試合を記録して「先取点を許さなかった比率」=『先制率』」を算出する。ある意味ここを制する事が出来るか否かが、先発投手vs先発投手の最初の戦いを制した事になると思う。

0-0で同点のままで試合終了、もしくはそこで降板の場合の取り扱いは未だに迷っているが、「先取点を許さなかった」=『先〇』の方に記録し、場合によっては両先発に『先〇』が記録されて痛み分けというケースもあるだろう。
更に「初めて失点を許した回の平均」=『平均失回』『無失点』に抑えた試合も記録する。

よく立ち上がりが悪い投手という言い方があるが、その辺りも具体化していきたい。


・勝利投手と敗戦投手の消滅
最近は勝利投手の価値が低くなってしまったが継投前提の野球で先発投手が完投をする事が減ってしまった為、試合をリードしていて先発投手が交代をしたが、後続したリリーフ投手が打たれて追いつかれてしまって勝利投手の権利が消滅するケースが増加した事が大きい。そこでこの後続が打たれて勝利投手の権利が消滅した試合というのをまとめてみた。

またその逆で降板時は敗戦投手だったが、その後打線のお陰で追いつく事が出来て敗戦投手では無くなった試合というのもまとめてみた。近年の投手の検証をした時に色々と面白い結果が出るかも知れない。

・打線の援護
公式記録には無いが『援護率』とか『援護点』という記録を出している所も最近はいくつか見受けられる。個人的には一度も意識した事が無い記録なのだが、確かに援護率が高ければ勝ちやすいし、防御率が優秀でもあまり勝てない投手は援護率が低い傾向がありそうなので、最近では大谷翔平関連でよく出てきそうな記録である。

意味のない記録だとは思わないが、例えば「援護率ランキング」を見せられた所でどう評価していいのかよく分からないし、検証材料としてきちんと取り扱うのは相当大変な記録だと思う。

うちでは『援護』『無援護』という記録を設けたが、これは「援護率」とは関係ない。それではこの『援護』『無援護』という記録の説明をする。

先程その試合の先取点を与えないことが、先発投手vs先発投手の最初の戦いと書いたがこれがどういう事かの説明をすると、先に先取点を取られた場合その時点で先取点を取られた方の投手は、その後の試合展開はいかに追加点を抑えつつ打線が得点して追いついてくれる事を期待するしかない「相手の先発投手vs味方打線」という他力本願な構図に陥ってしまい勝負の輪からは少し外れてしまう。

ここでの『援護』というのは、先に先取点を許してしまったがその後で打線が逆転に成功して、結果として勝利投手になった試合の事を指す。
つまり自力で勝利を手にする事が出来ず打線のお陰で勝つ事が出来た、悪い言い方をすれば他力本願で得た勝利投手と言える。

一方で『無援護』『援護』と逆のケースで、先取点を許した後で打線の援護が無く一度も追いつく事が無いまま敗戦投手になった場合の事を指す。

展開はどうあれ結果的に先発投手に勝敗が付かなかった場合は、2つとも特に記録は付かない。

・自分の力で得た勝利投手
この『援護』『無援護』と対になる記録で『自力勝利』という独自の記録を作成した。

この『自力勝利』は先に先取点を与えず、そのままリードを保ったまま勝利投手になった場合に記録される。つまり打線の力を借りる事無く自分の力で手にした勝利という事になる。もちろん打線が大量得点してくれたお陰での勝利というケースもあるが、その辺りに関しては不問とする。

ただし先発投手の最低ノルマとして設定した6回以上投げていない場合は対象外とする。さすがに5回投げただけでは先発投手が自力で得た勝利というよりは、リリーフのお陰で勝てたという要素が強くなってしまう。個人的には7回以上は投げてこそ自力で手にした勝利と言えると思うのだが、現役投手のために少しハードルを低く設定した。ここももしかしたら今後変化する可能性はある。

打線の援護のお陰で得た勝利を差し引いた自力勝利を元にした『自力勝敗』という記録だが、それならば「敗戦投手」の方にも何か救済措置を与えて減らす事は出来ないかという意見もあると思う。

色々と考えてはみたのだが、今の所しっくり来るケースが思い浮かばない。もちろん負けにも色々なケースがあり、同情したくなる惜しい敗戦と完全なる敗北とがあるのだが、結局は先取点を取られたりリードを守る事が出来なかった時点で、負けは等しく投手の責任に落ち着いてしまうので救済のしようが無いなとなってしまう。

ただし完全なる敗北として、6回持たずの敗戦とか何失点以上を喫しての敗戦、もしくは何失点差以上での敗戦というケースをピックアップする事は出来そうなので、これも今後多くの投手の検証を行っていく上で、何か丁度良い基準が出来るかも知れないので一先ず保留としておく。


・得失点差から試合内容の検証
『自力勝利』
『援護』に関しては、試合状況を考えずに機械的に算出してしまっているので、別掲の『得失点』というリストで補完しておく。

このリストで味方打線の援護の度合いと、何点差の試合が多かったかというのが可視化できる。

例えば2022年の佐々木の場合だと1得点が6試合、無得点が4試合で1失点以下が半分を占めるなど低得点試合が多く、せっかく佐々木が7割も1失点以内に抑えているのに一見打線が足を引っ張っている。

しかしその一方で6得点が2試合あり、その内の1試合は佐々木が最多の5失点を喫しながらも勝利投手にしてあげている。典型的な打線の援護で勝たせてもらった試合だ。

もう一つの6得点の試合は例の完全試合達成の試合なので、大量リードのお陰で佐々木の気持ちを軽くしてあげた事も記録達成に繋がっている。
ただし次の登板では得点をしてあげる事が出来なかったために、史上初の2試合連続完全試合という大記録を達成させてあげられなかったのだが、ただ相手の先発が前年の日本ハムのエース(開幕間もないから前年の成績の方が参考になる)だった上沢直之だから、無得点だったのも多少は同情出来る、という事までが見えてくる。

また4-1で勝った試合が4試合あり、3点差以上ならばセーフティーリードの範疇なので、それなりに佐々木の好投に打線は報いてくれてはいる。特に5/20のソフトバンク戦ではエースの千賀滉大から4得点を奪って4回で引きずり降ろしているのは見事だ。

佐々木の場合は打線が低調な時には得点を与えないでロースコアに抑えている試合が多く、1-0で勝利した試合が2試合、0-0のまま降板した試合が2試合、1-1で降板した試合が2試合もある。この辺りから佐々木の凄さが見て取れる。

佐々木の問題としては同点で降板した4試合が全て結果的にチームとしては負けていて、これが先に指摘した先発登板試合での勝率の低さに繋がっている。確かにこの4試合は打線とリリーフのせいによる敗戦となるため、現代の価値観で言えば佐々木は悪くない、よくやったという評価になるのだと思う。

ただ古い価値観の私からすると、何とかここを踏ん張って打線が奮起するまで頑張って欲しかったと思ってしまう。引き分け4試合中2試合が6回降板という、ノルマを達成してはいるものの平均投球回数以下の早い回での降板ではあるのでおいそれと同情もしにくい。

もちろん無理をさせずに大事に育てる方針である事と、チームもCS争いからは蚊帳の外だったからわざわざ無理をさせる必要が無いというのは理解しているので、あくまで佐々木が今後大エースになる為の勝手な指摘である。


ちなみに佐々木の2022年の援護率は、サイトによってまちまちなのでよく分からないが2.94~2.98らしい。約3点の援護をしてもらっているという事だろうが、これが高いのか低いのか基準はよく分からない。

2022年のロッテのチーム得点は1試合当たり平均3.5点でリーグ3位なので、特に良くも悪くも無いが、佐々木の試合は平均よりも低い。これはエースクラスの対戦が多かったという事が関係している。

と、佐々木の援護率の数字だけを見ると見えてくる事実はこれだけだが、よくよく試合内容を見てみると佐々木の登板試合で3得点の試合は全体の15%の3試合しか無いし、前述した様に他にももっと色々な要素が見えてくる。平均値の落とし穴の良い例である。


・先発投手の責任
新たに加えた記録として『責任』という記録があるので、この記録についての説明をする。

『責任』というのは、先発投手が先発した試合に直接関わった試合数の事を指し、具体的には「先発勝利数」と「先発敗戦数」を足した数字と、引き分けに終わったけれど最後まで投げ切った試合も加える。

何度も書いてきたが現代の継投野球では「勝敗」の価値は著しく低くなってしまっている。しかし昔の先発=完投が前提だった時代の場合は、「勝敗」がそのまま先発投手の記録に直結する事が多かったため大きな意味を持っていた。言ってしまえば先発投手の投球内容が試合の多くを占めていた時代で、だからこそエースという存在の価値も現代とは比べ物にならない位に大きかったと思われる。

このnoteの目的は、そもそも現代とは異なる価値観で行われていた時代のプロ野球の価値観を少しでも肌感覚で理解したいという事なので、その為の一助になるのではと思いこういう記録を作成してみた。

先発投手に勝敗が付いていない試合というのは先発投手の手から離れた試合という事なので、エースが試合を支配していた時代においては、ある意味では敗戦投手よりも不名誉な記録では?と思い検証材料にしてみた。

「先取点」の話に戻るが、「先取点」をどちらが先に取られるかまでが「先発投手vs先発投手」の戦いで、初失点の後は「取られていない先発投手vs相手打線」との戦いになり、初失点を取られた先発投手は勝負の輪から少し離れると書いた。

これを更に詳しく書くならば、初失点を取られた先発投手は味方打線の奮起を期するという他力本願な状態に陥りながらも、追加点を最小に防ぐ事によって逆転の機会を伺いながら試合を進めていって、打線のお陰で追いついた場合に再び勝負の輪に入れる様に備えておくというのが正しい。

それに対して試合途中で降板するという事はこの勝負の輪から完全に出てしまって、リードしていて勝利投手の権利を得ていたとしても後はリリーフと打線に下駄を預けるという事なので、その後でリリーフが打たれて勝ち星が消滅した所で何かを言える権利は無い。

降板よりも敗戦の方が駄目ではないのか?という指摘は当然あるだろうが、先発投手の比重が大きかった時代だからこそ、先発投手が打たれた時点で試合は決したという点をこの記録の評価対象としたい。

『自力勝利』の評価の対象外とした最低6回以上投げるという点は一先ず考えない事にして「勝敗」のみを対象材料とする。ここでは6回投げていなくても勝利投手になっていればOKとするが、ただし今後検証を行っていく上で変更の可能性はある。

全く未知の記録なのでどういう記録が出るのか現時点では分からないし、やはり特に意味の無い記録として将来的に廃止される可能性もあり得る。

今後も色々と試行錯誤を繰り返しながら、新しい記録や資料の追加や不必要な記録の削除を行っていく事だろう。


・防御率と失点率
『防御率』と併記して『失点率』も算出する。『失点率』は試合で実際に何点取られたかという記録で、『失点率』という記録については『歴代シーズン失点率 ベスト5』という記事で検証したので機会があればご一読いただきたい。

また別掲の『投球回と失点』『得失点』の資料に関しても、自責点では無く失点の方を対象とした。今回の検証が投手の能力によるものというより、試合の勝敗に関わるものという比重が大きいため「失点」の方が検証材料として適当だと判断したからだ。 

その代わりに『登板結果』の方で「失点」と「自責点」が異なった場合を色分けしてみた。佐々木はこのケースが2試合あるが、必ずとは言えないが守備の乱れで不必要な失点を喫した可能性がある。

更にこの2試合共に佐々木は敗戦投手となっているのだが詳細はこれを見ただけでは分からないし、今の所は取り扱い方も分からないので参考材料程度に留めておく。今後もしかしたら何かの検証材料として取り扱うかも知れない。

・各成績の対戦相手別の分類
記録の説明に関しては以上になるが、更に各記録を対戦相手別に4つに分類した。

まず1つ目はオーソドックスな所で月別の成績だが、これによってどの時期に好調でどの時期に不調だったかが分かる。

2つ目は対戦球団別の分類だが、これに関しては特に説明は不要だろう。

3つ目は対戦球団の順位別だが、これは対戦時点での対戦相手の順位別に分類してみた。これによって上位球団から下位球団までの傾向を分析してみる。

ここではペナントの各順位と、交流戦、CS、日本シリーズにそれぞれ分類した。また佐々木は不出場だから未記載となっているが、ポストシーズンに出場した場合の成績はまとめてペナントの成績の下に記載する。

4つ目は対戦投手の投球回数のチーム順位別で、これによってどのランクの投手と投げ合って、どういう結果だったのかというのが分かる。

この3点を元に対戦相手の詳細を把握して検証を行っていく。

ちなみに佐々木の場合、球団別だと5位の楽天との対戦が一番多いが、上位2球団との対戦も多い上に、優勝したオリックスを相手に3勝1敗と好成績を残している。

順位別で見ると2位のチームとの対戦が多く3勝1敗と好成績を残しているが、試合全体で見ても5勝1敗と更に結果を残している。

その一方で交流戦に弱く個人成績は0勝1敗だが、試合全体では0勝3敗で全く勝つ事が出来ていない。

投手別で見るとエースクラスとの投げ合いが多く、勝敗を見ると互角以上に渡り合ってはいるのだが、エースとの投げ合いでは早い回での降板の傾向がありここが今後の課題となる。

簡単にではあるが、この様な検証結果となる。

【佐々木朗希のストロングポイントとウィークポイント】

最後にここまでの検証結果を踏まえた上で、各投手のストロングポイントとウィークポイントを指摘して各記事のまとめとする。

それでは2022年の佐々木朗希のストロングポイント。
・史上最年少の完全試合達成に、次の試合でも8回まで完全試合を継続し、史上初の2試合連続の完全試合を達成しかけたが、残念ながら記録継続のままで途中降板

・先発登板の半分の10試合を1失点以内に抑える

・日本タイ記録の19奪三振を含む計7試合で二桁奪三振、シーズン奪三振率12.04

2022年の佐々木朗希のウィ-クポイント。
・最大1ヶ月を含む度々の登板回避で規定投球回数には達せず

・調子が良い時は圧倒的な投球を見せるが、まだまだ不安定で試合を壊す事も多々ある

・交流戦のセリーグ相手に勝ち星なし

あまりちゃんとした検証は行っていないので不完全だがこの辺りであろうか。3点に拘る訳ではないが、各自これ位は指摘していきたいとは思う。


<今後について>

最後に今後の説明を行う。それではこの『No.1エースを決める』という企画だが、こちらは毎月第1週の月曜日に公開していき、残りの週はまた別の検証企画を行っていく。そして『No.1エースを決める』方は二本立てで隔月ごとに進行していく。

まずは奇数月だが、こちらでは歴代でプロ野球史に残る最強のワンマンエースによる『最強エース決定戦』を行う。

選考基準は所属球団においてのワンマンエースである事、圧倒的な個人成績を残した事、そして「勝利」という要素を重要視するため、所属球団を日本一に導いた投手を対象とする。

この日本一になったという点に否定的な人もいると思うが、「チームの勝利」というのを突き詰めていくと必然的に「優勝」というのが必須になってくるし、更にその先の「日本一」まで勝ち進んでこその真のエースであると個人的に思うからだ。

現代の様なエースとは言ってもあくまでチームの1人に過ぎない時代とは違い、1人のワンマンエースの力で日本一まで導く事が出来た時代の投手の検証をメインに行うのだからここは譲れない。その結果として最近の投手が検証対象から外れてしまってもそれは仕方のない話である。

今の所は対象選手を18人ピックアップしてあるが、今後対象選手が増える可能性はある。またこの18人の検証が終わった後は対象のハードルを下げていって、「リーグ優勝したワンマンエース」、「優勝はしていないが圧倒的な成績を残したワンマンエース」という風に幅を広げていく。


続いて偶数月だが、こちらでは同一球団に所属している複数エースのどちらが真のエースだったかを決める『どっちがエースだ!?』を行う。

プロ野球を見ていると同一チームの2人の投手が互角の成績を残してどちらがエースか判別が難しいというケースが多々あるが、その2人の登板内容と成績を詳細に比較してどちらが真のエースだったのかを決めてしまおうと思う。

尚、場合によっては投手王国と呼ばれたチームや三本柱と呼ばれた投手の検証も行っていく予定だ。

この『どっちがエースだ!?』の検証方法は、最初に2人のキャリアが被った年の大まかな記録を元に簡単な検証を行った後で、その中でもっとも2人の成績が接近していて、どちらがエースだったのかという判別が難しい1シーズンの登板内容をピックアップして今回用いた資料を元に検証していく。

来週の記事で早速『どっちがエースだ!?』の検証を行うので、詳しくはそちらを見て頂ければと思う。


『最強エース決定戦』『どっちがエースだ!?』に関しては、あくまでも私独自の考察を示すだけなので、出来れば私の拙い意見は参考程度に留めておいて、資料を元に独自で検証を行って頂ければと思う。タイトルを『元老院』としている様にここを意見交換の場にしていきたい。


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