新規事業の多産多死

新規事業を検討するにあたり、リサーチは最小限に抑えアイデアを最大限に出すべきであるという話。

「何か新規事業を考えろ」、「なんでもいいから面白いことを考えろ」、新規事業というものはこのようなバックリとした指示を担当者が受け、とりあえずいろいろ調べ出すということが往々にしてある。

主にリサーチの軸は、①マーケット軸②トレンド軸がある。
マーケット軸では自社既存ビジネス周辺のマーケットを調査することから始まり、トレンド軸は今世間を賑やかせているワード(例えばメタバースなど)を調査することから始まる。
自社周辺ビジネスは意外に様々な市場が存在し、トレンドはトレンドにて事例があれもこれも出てくるため、気がつけば”調査資料(パワポ)”が多産多死、言うなればたくさん調べてたくさん作ったがお勉強になった程度で終わってしまいがちである。
新規事業といえど、リサーチはリサーチであることに変わらない。労働価値=インパクト(成果)/投下時間が原則であり、成果を最大限にし投下時間を最小限にする基本方針を貫くべきである。
そのため、マーケットに関しては必ず仮説を持って論点を明確にした上でリサーチに臨むこと、トレンドに関してはクイックリサーチから”つまりこのトレンドはどのような影響をビジネスに与えるのか”を抽出することが望まれる行動となる。

反対に、ある程度戦うべき場所が絞られてからのアイデアだしは多産多死であるべきである。この”多産”は、一般的なビジネスマンがイメージする量よりかなり多いというのが体感である。例えば5人チームで100ほどの新規事業アイデアを出してようやく量が担保できたと言える。当然その中から深く検討するアイデアは3^5ほどで、絞ったアイデアもまた”ボツ”になり新しいアイデアへと生まれ変わるのである。世に出ていける事業は想像以上の紆余曲折の先にあると考えておいて良いだろう。

まとめると、新規事業においてもリサーチは最小限にし、アイデアに最大限の時間を割くべきである。

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