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プライドだけはタワマン級な不動産営業マン(2/2)

今日は突然S也に呼び出され、新宿のマルゴに来ています。
S也とはS兄のタワマンに行って以来会ってません。例の商社マンとのデートまでに少しでもこの丸顔をシュッとさせたくて毎晩スチーマーに当たりながらG美の勧めでポチった美顔器で顔をマッサージするなど忙しいので。
そこにS也が現れました。10分遅刻です。そして突然S也はかつてないくらい優しい口調で「俺たちちゃんと付き合わない?」と言ってきました。

わたしは完全にポカンとなってしまい、「いやいやいやいやないないないない!うちらセ◯レじゃないっすかー!自分ハナっから付き合うつもりとかなかったですやーん!冗談は顔だけにしといてやー!がはははー!」的なことを言いました。すると、S也の顔がみるみる曇っていき、「お前がうちに置きっぱの荷物捨ててやるからな!」と吐き捨ててお店を出て行ってしましました。
え・・・?お会計は・・・?とさらにポカンとなるわたし。待て待て待て、S也の家に置いてある荷物の中に友達にもらったクロエのポーチあるしディオールのアイパレットとかコテとかもあるやん!わたしは慌ててS也に連絡を取り、とりあえず謝り倒してなんとか荷物を部屋の外に出しておいてもらえるようネゴしました。そしてその週末のS也が留守の間に取りに行くという話で決着が付きました。

その当日の朝、わたしはラインの通知音で目が覚めました。開いてみるとS也からでした。「荷物だけど、視界に入れたくないから一昨日から部屋の外に出しといたら管理人に捨てられた」とのことです。
さようなら、クロエのポーチ、さようならディオールのアイパレット、さようならS也。もう二度と会うことはないでしょう。

それでは、次回もお楽しみに★

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