『君たちはどう生きるか』の感想

※『君たちはどう生きるか』のネタバレがあるので注意！

普段新作映画はあまりすぐ見に行かないが「広告をあえてしない」という広告戦略にまんまとのせられ内容が気になったので『君たちはどう生きるか』を見に行ってきた。見に行ってからしばらく時間が経ってしまったが感想を書いていこうと思う。

咀嚼しきれてないというのが正直な感想。

この映画はもう1つの世界や母親(実の母と義母)、積み木などを使うことで象徴的に何かを描こうとしているのはわかるけどそれが何なのかはなんとなくしか伝わってこなかった感じがする。

そう思った理由としてはとにかく要素が多いというのがあると思う。アオサギと共に義理の母を探すため謎の世界を探検していくのだけど、随所に「あのおばあちゃんの人形なんだったんだ……？」とか「天に昇っていくわらわらってどういう象徴なの？」みたいな感じで大量に疑問が湧く。

ある謎が出てきてそれの意味を考えている最中にまた別の謎や意味深なセリフが出てくるという感じでとにかく意味の読み込みづらいものが多くでてくる。しかも単に意味がわからないだけじゃなくて何かしらは意味がありそうなのが面倒なのだ。しかし考えるのだけどわからない。意味深の物量に負けたという感じがした。

だからと言ってつまらないかというとそういうわけではなく考察が楽しいタイプの作品だと思う。正直もう一回見たい。また映画館へ行くのは面倒なのでDVDやBDが発売してから見ることになるとは思うけど個人的にはそのくらい好きにはなれた。デビットリンチ作品をちょっとマイルドにした感じと言えるかもしれない。

ただ感想を見ていると評価が割れているので合わない人は全然面白く感じないと思う。わかりやすい面白さは全くない。終始退屈で冗長な意味不明展開が続くし謎も特に解明されたりしないので考察が楽しく感じる人じゃないと楽しめないと思う。完全に一般受けしない作風である(映画マニア向け)。

広告しなかったのも一般層に下手に来られると「つまらない」とSNS等で言われてしまいその評判が広がってしまうことを懸念してたからなんじゃないだろうか？広告しなくても来るある程度映画好きな宮崎駿ファンをおびき寄せるために広告しなかったという説。もしかしたらあるかもしれない。