<ゲームの売れ行きアップ方法>第49回:後ろ向きな考えだが、「インディーゲームは儲からない」をもっと業界団体で定期的にアピールすべきかも

 インディーゲーム開発者やパブリッシャー向けに「ゲームのクオリティアップや売れ行きを増やす方法」を解説していくシリーズ。

 第49回は「後ろ向きな考えだが、「インディーゲームは儲からない」をもっと業界団体で定期的にアピールすべきかも」です。

 

<ゲームの売れ行きアップ方法>第49回:後ろ向きな考えだが、「インディーゲームは儲からない」をもっと業界団体で定期的にアピールすべきかも>


 後ろ向きな考えになってしまいますが、詳しいデータとともに「インディーゲームは儲からない」というのを日本語だけでなく色々な言語に翻訳して定期的にそれを多くの人に見てもらうと、浅い気持ちでインディーゲーム制作に参加する人達をわりと減らし、それによって個々のインディーゲームの売れ行きをもう少し増やす事ができるでしょう。

 どの業界でもそうですが、「コンテンツの供給数が増えるほど、個々のコンテンツの売り上げは低下していく」というのがあります。
 今は「なんとなくインディーゲームは儲かるだろう」と思ってインディーゲーム開発を安易に始める人が多いですが、実際はインディーゲームをリリースした大半が開発コストより利益が大幅に下回るという事になっています。
 ゲームが増えすぎて「面白いゲームを作ればきちんと売れる」という世界では無くなっています。

 「あなたの開発したインディーゲームはきちんと利益を出せましたか?また、利益が出た場合もその額は?開発人数や期間は?」みたいなのを匿名で回答するアンケートを業界団体で定期的に取り、その結果を日本語や他言語で世界で公開し続けると、実際の惨状を知ってインディーゲーム制作をする人がもう少し減って、個々のインディーゲームの売り上げを増やす事ができるでしょう。
 統計を取るとおそらく「7割以上のゲームはリリースから何年経っても開発費をきちんと回収できず赤字になっている」という現状が浮かび上がると思います。

 このアンケートは業界団体が年一回など定期的にやってみてはどうでしょうか。

 「新しい才能にはどんどん入ってきてもらいたいから、そういうマイナスな事はやらない」みたいな意見もあるでしょうが、今はどう考えてもゲーム業界はコンテンツ過剰で、それが個々の売れ行きを大きく減らして、せっかく良いゲームを作ってくれるクリエイターを食べていけなくしてしまっています。

  
 

このシリーズは私のnoteの「ゲームの売れ行きアップ方法」のマガジンで連載しています。
第1回から順番にお読みください。


次回は第50回「売れ行きが良くないゲームは放置するか改善するか?」です。

リリース後に売れ行きが良いゲームはスタッフを残してアップデートを繰り返したりする事はインディーゲームではよくあります。
しかしリリース後売れ行きが良くなかったゲームの場合は、もう放置するかそれとも頑張ってアップデートしていくべきかは悩ましいところです。

https://note.com/tokumeinanasi/n/nf03ad299132a