新型コロナウイルス感染後の長期後遺症を引き起こす自己免疫の継続的な暴走の話

昨日アップしたコミックエッセイを紹介する記事の中で、今現在新型コロナウイルスの長期後遺症で何年も本人と夫が苦しまれている方を紹介した。

このえぞいちごさんは自分も夫も新型コロナウイルス感染後にずっと脳や体の色々な不調を体験している事を漫画で説明されている。
私も一気に全て読ませていただいた。

これらの症状については、「新型コロナウイルス感染時に起きた上咽頭部の大きな破壊により、慢性上咽頭炎になってしまって自己免疫の暴走が継続的に起きている」というのがある。

人体の防御反応として、新型コロナウイルスやインフルエンザ、風邪などにより上咽頭部の組織の破壊が大きく進んでしまうと、スイッチが入ったように体内でサイトカインという物質の放出が促されるようになる。

このサイトカインという物質は体内のあちこちの免疫を活性化させてウイルスへの攻撃性を高めるのだけど、同時にこの活性化した免疫は自分の体の色々な組織も攻撃をして破壊していってしまう。

だから本来はサイトカインの放出というのは病気の発症中にのみ起きて終わらないといけない現象だ。
しかし上咽頭部の破壊が大きいとスイッチが入ったままになって慢性的にサイトカインの異常放出が起きてしまい、脳や肉体のあちこちを継続的に自分の免疫が攻撃し続けて破壊していく事になる。
いわゆる自己免疫疾患という状態に陥ってしまう。

一度大きく破壊された上咽頭部は残念ながら自然治癒しにくいので適切な治療を受けて治さないといけない。


慢性上咽頭炎によって引き起こされる症状は様々で

・精神疾患に似た脳や心の不調
・自律神経失調症による体のあちこちの異常
・異常な疲労感や倦怠感
・不自然なアレルギー症状
・睡眠障害
・腎機能の悪化

他にも色々ある。
自分の体の中で免疫がずっと自己の細胞をあちこち攻撃してダメージを与えているから、こういう色々なおかしな症状が必ず出てしまう。

詳しい事は3月下旬に書いた

で解説しているので、この「小林製薬の紅麹以外にも有名なアレでも腎機能障害を起こすという話」という記事は文章量が多くても是非読んでおくべき。
治療法や、新型コロナウイルスに感染した時にどうやって長期後遺症になるリスクを減らすかも詳しく解説している。
製薬会社に自分や知り合いが勤めているという人にとっても必見の内容だ。(めちゃくちゃ売れる商品の話がある)

えぞいちごさんはもちろん、同じように自分や家族、知り合いが新型コロナウイルス感染後の長期後遺症で苦しんでいる人は是非この記事を読んで欲しい。

私はXをやっていないが、Xをやっている人でネット上の知り合いに新型コロナウイルスの長期後遺症でずっと苦しんでいる人がいるなら、私のこの上記記事は見せるようにした方が良いと思う。

適切な治療をしないといつまで経っても症状は改善せず、ずっと色々な脳や肉体の不調が出続けて苦しむ事になってしまう。
その間は当然仕事もまともにできないので金銭的な損失も抱えてしまう。

残念ながら慢性上咽頭炎は治療しないと治りにくい(自然治癒しにくい)病気だ。
上咽頭部は常に呼吸で入ってきたウイルスや細菌と自分の免疫が戦う戦場になっているので、この部分の組織が大きく壊れると治りにくい。

鼻うがいも症状緩和になってもそれで慢性上咽頭炎は治せないほどしつこい病気だと言える。
結局は上記リンク先でも紹介した上咽頭擦過療法(Bスポット療法とかEATととも呼ばれている)を受けて上咽頭部の炎症を少しずつ改善していくしかない。

この治療法は新型コロナウイルス流行前はマイナーな存在だったが、新型コロナウイルスの長期後遺症の治療に効果があるのがわかっているのでこれを行うクリニックもどんどん増えていっている。

以下の記事でもその治療効果が紹介されている。

https://note.com/joyjoy83/n/n9542fc35ff76