小林製薬の紅麹以外にも有名なアレでも腎機能障害を起こすという話

小林製薬の紅麹が腎機能障害を起こし、場合によっては将来人工透析を続けるはめになったり、死者もすでに何人か出ているという話でかなり話題になっている。
しかし実は多くの人がかかった、あるいはこれからかかるであろう新型コロナウイルスでも腎臓にかなりのダメージを与えてしまうというのが医学的に明確になっている。
特に新型コロナウイルス感染後に長期間後遺症が出ている人はこまめに血液検査をして腎機能の低下が起きていないかよく確認しておかないと、気づいた時には腎臓がもう取返しのつかない状態になっていて、以後は人工透析をしないと生きていけなくなったり、死亡する場合があるので注意して欲しい。

「また新型コロナウイルスの話かよ」とうんざりせず、今回の記事は自分や家族の健康や命に大きく関わってくるのできちんと最後まで読んでいただきたい。
対策も一緒に記載している。
後から腎臓が悪くなってから「もっと早く知っておくべきだった」とはげしく後悔しても遅いのだ。

文章は長いけど最後まで読んでおく価値が絶対にある。


<新型コロナウイルスの死亡者は多くがAKI(急性腎障害)を起こして死亡していた>

新型コロナウイルス感染で世界的に多くの人が死亡したが、その死亡原因も色々調査されていた。
その時に「新型コロナウイルスで死亡した人のかなりの割合でAKI(急性腎障害)を起こし、そのせいで死亡リスクが高くなっていた」というのが確認された。
死亡者の3割以上もの人でこのAKIが起きてしまい、それによって腎臓が正常に機能しなくなって死亡リスクを大きく引き上げていたのが分かっているのだ。
実際に「新型コロナウイルス AKI」で検索すると色々な医学記事が読めるだろう。

<何故新型コロナウイルス感染によって腎臓が大きなダメージを受けたのか?>

「腎臓の細胞がウイルスによって破壊された」と考える人もいるし実際にそれもあるだろうが、それ以上に「大量に放出され続けたサイトカインによって自己免疫が暴走して腎臓含めて人体の色々な組織が破壊されていった」というのがある。
「サイトカインの異常放出による免疫の暴走で体内の破壊が進み死亡につながっている」というのはもう新型コロナウイルス騒動の初期から確認されていた現象だ。
進行していく肺炎にもこれが関わっている。

腎臓もこのサイトカインによる自己免疫の暴走によりどんどん破壊されていき、それがやがて死亡リスクを大きくさせるAKI(急性腎障害)を起こしてしまうという感じだ。

また新型コロナウイルスの感染で特に多かった血栓の発生も、実際は自分の免疫とウイルスの両方の攻撃により体内のあちこちの血管が傷つけられていく事で血栓が発生しやすくなったと考えられている。

肺炎もウイルスによる破壊だけでなく自己免疫の暴走による破壊で肺炎が進行していくわけだ。

<上咽頭の破壊で起こるサイトカインの異常放出現象>

自分自身の肉体の色々な細胞をどんどん破壊する免疫の暴走はサイトカインの異常放出の継続によって引き起こされるのがわかっている。
本来ならサイトカインは免疫がウイルスを撃退する時に通常は一時的に放出されて終わるが、このサイトカインの放出が継続されると大変な事になってしまう。

サイトカインの異常放出の継続については実は日本において何十年もの研究で「上咽頭の細胞の破壊が進むほどサイトカインの異常放出が長く続いてしまう」というのがわかっている。
慢性上咽頭炎』という病態だ。
この病気も同様に腎臓の機能が悪化していくのがわかっている。

この慢性上咽頭炎というのは昔からある病気で、上咽頭部分が何らかの原因で破壊が大きく進んだ場合にサイトカインの異常放出が長期間続き、免疫の暴走が続いて腎臓などの内臓がどんどん破壊されていき、やがては人工透析しないと生きていけない体になってしまう事がわかっている。
今回の紅麹のように腎臓が致命的なほどダメージを受けると死亡につながる事もある。

慢性上咽頭炎では腎臓以外にも体のあちこちで異常が発生するようになる。

<慢性上咽頭炎は何故起きてしまうのか?>

免疫の暴走を必ず引き起こす慢性上咽頭炎は上咽頭部分の破壊が原因だが、この破壊は主にウイルスなどの咽頭部で増殖する感染症で起きる事がわかっている。
新型コロナウイルスだけでなく通常の季節性インフルエンザでも病気が長引くとどんどん上咽頭部の細胞が破壊されてしまう。
だからどの感染症においても「安静にしてできるだけ短期間で回復できる」ようにしないといけない。
症状がある状態で仕事をしたり遊んだりスマホを触り続けて脳を興奮させてしまうと、免疫力を低下させてウイルスの撃退に時間がかかって上咽頭部の破壊が進んでしまうので注意して欲しい。
病気の時に寝込んでも布団の中でスマホを触り続けていると治りがかなり遅くなるのだ。

新型コロナウイルスの場合は多くの人が免疫をきちんと持っていなかったため、ウイルスを撃退する力が弱くて退治に時間がかかり、そのせいで上咽頭部がより破壊が進んでしまう事になっている。

ちなみに上咽頭部やその周辺は味覚や嗅覚にも関わっている部分があり、新型コロナウイルスで特に多い「味覚や嗅覚の喪失がしばらく続く」というのは上咽頭部の細胞が大きく破壊された事によって引き起こされている。
新型コロナウイルスでの味覚や嗅覚異常は「上咽頭部の破壊が大きい」という証明でもあるのだ。

<上咽頭部の破壊で起こるサイトカインの異常放出の継続>

上咽頭部は生命の呼吸にとってかなり重要な組織と言える。
本来なら正常な状態ではこの部分で空気を吸い込んだ時に含まれるウイルスや細菌の大部分をとらえて、ここで免疫がウイルスや細菌の多くを撃退するという事をやっている。
形的にも空気中の細胞やウイルスを上咽頭部に付着させやすい構造になっている。

上咽頭部の組織から免疫が放出されて、空気を吸った時に上咽頭部表面に大量に付着したウイルスや細菌を攻撃するのだが、もしこの上咽頭部分の破壊が進むとその免疫の放出量が減って、ここでウイルスや細菌をとらえて撃退する力が弱くなってしまう。

その際に人体は次の防御対応として「サイトカインを放出して、体内のあちこちで免疫の攻撃力や攻撃性を高める」という事をしてしまう。
第一関門の上咽頭部が突破されやすくなったから、次は体のあちこちの免疫を強化して対応させようというわけだ。

しかし上咽頭部の破壊が大きいと修復までに日数がかかってしまい、その間はずっとサイトカインの異常放出を続けてしまい、腎臓含めて人体のあちこちの組織が自分の暴走した免疫で攻撃を受け続ける事になってしまう。
サイトカインはウイルスや細菌への攻撃性を高めるだけでなく、免疫が暴走して自身の細胞を攻撃していくという事も起こしてしまうので、本来は長期間継続して放出してはいけない物質だ。

また困った事にこの上咽頭部は細菌やウイルスと免疫が戦う戦場となっているので、修復を進めようとしても免疫とウイルスや細菌の戦いの際に細胞もある程度破壊され、なかなか治りにくいという事にもなっている。
通常の健康な状態でも上咽頭部の組織はこの戦いでこまめに少し破壊されては修復するという事をずっと続けていたが、組織が大きく壊れた状態では修復が追い付かなくなってしまう。

<サイトカインの慢性的な放出が続くと・・・>


このような感じで

1・感染症によって上咽頭部の破壊が進む(新型コロナウイルスは免疫がないので特に上咽頭部の破壊が大きくなる)
2・上咽頭部の破壊が進むと人体の防御機能としてサイトカインの放出を始め、上咽頭部の修復が終わるまでは長期間サイトカインの異常放出が続いてしまう
3・サイトカインによって体内のあちこちの免疫の攻撃性が高まるが、ウイルスだけでなく自分の細胞をどんどん攻撃し続けて腎臓やその他の臓器や血管などが破壊されていく

という風になっている。

特に新型コロナウイルスで長期後遺症になっている人は慢性上咽頭炎になっている人が多く、腎臓やその他の臓器が日々暴走した免疫によって攻撃を受け続けている状態になっているので、時々血液検査をして腎臓やその他の臓器の機能に異常が無いか確認しておかないといけない。
心臓もダメージが蓄積していって心臓系の病気を発症させたり、血栓も発生しやすくなるので血管系の病気のリスクも上げて、場合によっては突然死を引き起こす事もある。

<慢性上咽頭炎の治療方法>

慢性上咽頭炎は歴史の長い病気で、日本ではBスポット療法というので治療が行えるようになっている。
上咽頭部に薬剤を綿棒で塗りつける治療法だが、これによって上咽頭部の組織の治りを早めて、より早くサイトカインの異常放出を終わらせるという感じだ。
実際に新型コロナウイルスの長期後遺症の人にこのBスポット療法をして自然治癒よりは早く回復させているクリニックもある。
Bスポット療法で上咽頭部の組織の治療が進むと免疫の異常暴走が終わり、色々出ていた長期後遺症の症状が弱まっていって、やがて治るという風になる。

<感染症の対応にも今後気を付ける事>

上咽頭炎は「季節性インフルエンザや風邪でも安静にせず長引かせると上咽頭部の破壊が進みやすい」という事でなる人もいる。
インフルエンザや風邪でもしっかり安静にして一日でも早く治さないと慢性上咽頭炎になってしまう。

また新型コロナウイルスは免疫を持っていない人が多いから感染すると上咽頭部の破壊が進み慢性上咽頭炎になりやすい。

新型コロナウイルスに対しては

・体内に入るウイルス量が減るほど免疫が短期間で撃退しやすくなるので、感染が流行している時は混雑するところではマスクなどをして体内に入る量を減らす
(「ウイルスはマスクの穴より小さい」とよく言われるが、実際はマスクはファンデルワールス力や呼気による水分で穴が小さくなるなどで、体内に入るウイルス量を一定量減らす効果が確実にある)

と、

・もし発症した場合は安静にして、肉体はもちろん頭もきちんと休めるように布団の中ではスマホを触りすぎず、できるだけ早く治るようにする

に注意する。
脳が興奮すると免疫力が低下するので布団の中でスマホをずっと触っていると新型コロナウイルスでは治りが遅くなりやすい。

また全ての感染症においては「発症中に甘い物を取りすぎると血糖値が上がってしまい、血糖値が高い状態では免疫の活性がずいぶん低下して感染症の治りが悪化する」というのにも注意して欲しい。
風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスの発症中にアイスやジュースやお菓子などの甘い物を飲食するのは治りを確実に悪化させてしまうのだ。
発症中はスポーツドリンクも糖分が多いのでおすすめできない。

感染症以外の癌とかその他の病気でも「血糖値が高いと免疫の活性が低下する」は結構重要な話だ。

・日ごろから免疫の活性を高めるために、睡眠をきちんと取り、バランスの取れた食事、運動もこまめにする

も大事だ。
免疫の活性が高いほど体内に入ったウイルスを早期に撃退しやすくなる。

<発症中に鼻うがいや上咽頭部への薬剤噴射で上咽頭部の破壊を減らす事が可能に>

新型コロナウイルス発症中に一日数回ずつ鼻うがいを継続すると重症化リスクが1/8に減らせた」という研究がある。
これに何故効果があったかは、今回解説した事でよくわかっただろう。

ウイルスは上咽頭部で増殖しやすいので、その部分で時々鼻うがいをしてウイルスを一部洗い流すと、ウイルスの数が減って免疫がより早く撃退しやすくなるというわけだ。
上咽頭部の破壊を抑える事ができるようになる。

「細胞内に入っているウイルスは鼻うがいでは洗い流せないでしょ?」と思う人もいるだろう。
でも細胞内に入ったウイルスも実際は細胞内で増殖してから細胞を壊して外に出てきて、それがまた周辺の細胞の表面にとりついてからある程度時間をかけて中に入りこんでいく。
だから鼻うがいはその細胞表面についているウイルスをごっそり洗い流してウイルスの数を減らす事になるのだ。

また、鼻うがい以外にも「鼻の穴につっこんで上咽頭部に薬剤を噴きつける点鼻スプレー」というのもすでに存在する。
一般的には鼻炎や花粉症対策として販売されている点鼻スプレーで、その薬剤は新型コロナウイルス向きではないのでこういうのは使うべきではない。

しかし塩化ベンゼトニウムなどの上咽頭部への噴射での安全性がすでに確認されていて、また新型コロナウイルスの感染性を無くす効果も確認されている薬剤がいくつかあるので、こういう薬剤だけが入った点鼻スプレーを製薬会社が「新型コロナウイルス向け点鼻スプレー」として製品化すると良い。

これを新型コロナウイルス発症中に一日に数回噴きつけるようにすれば新型コロナウイルスによる重症化や死亡リスク、長期後遺症を大きく抑える事ができるようになる。

薬剤を上咽頭部に噴きつける前に毎回きちんと鼻をかんで鼻水を上咽頭部から除いておかないと、せっかくの薬剤の効果が薄れてしまうが。
これについては説明書で目立つ形で「使用前にきちんと鼻をかんでください」と記載すると良いだろう。
テレビやサイトでもこまめにこの注意を呼びかけて。

話題になっている小林製薬やその他の製薬会社も「新型コロナウイルス発症中に一日数回鼻の奥に噴きつけると上咽頭部にあるウイルスの感染性を失わせる点鼻スプレー」というのを製品化して出すと、今後ずっとこの商品は世界的に売れ続ける事になる。
塩化ベンゼトニウムなどはすでに鼻炎や花粉症用の点鼻スプレーの中の薬剤の一つとして入れられているので、人体への安全検査などの期間は大きく短縮でき、来年にもすぐ販売開始できるだろう。

こういう点鼻スプレーが将来は普通にドラッグストアで買えるようになり、新型コロナウイルス発症中に一日数回ずつ鼻の奥に噴きつけるだけで重症化や死亡リスクをずいぶん減らし、上咽頭部の破壊も抑えるので長期後遺症になる人もかなり減る事になる。

何より製薬会社にとっては「毎年数千万以上(場合によっては数億)世界で売れ続けるメガヒット商品」という結構な旨味がある商品と言える。

点鼻スプレーは上咽頭部で増殖しやすい他のウイルス感染などでも使えるので、将来的には鳥インフルエンザが人へ感染しやすくなった時も対応する点鼻スプレーが開発されるとある程度は死者を減らす事になるだろう。
鳥インフルエンザ流行時に人命だけでなく世界への経済的な被害も大きく抑える事が可能になる。