PAS TASTA1stアルバム『GOOD POP』全曲感想
「PAS TASTA(パスタスタ)」という音楽グループが2023年3月15日に1stアルバム『GOOD POP(グッドポップ)』をリリースしました。
私はこのアルバムがすごくお気に入りなので、感想を語ります。
はじめに ~ごく簡単な紹介~
PAS TASTA(パスタスタ)とは
公式サイトによれば、「『PAS TASTA』はhirihiri、Kabanagu、phritz、quoree、ウ山あまね、yuigotの6人が音楽をする企画」とのことです(pastasta.net)。
主に打ち込み系の電子音楽を制作している音楽プロデューサーの6人が、しばしばゲストボーカル(客演)を呼んで楽しい音楽を作っています。
Twitterでは以下のようにカジュアルな説明がされたこともあります。
メンバー同士の仲の良さが伺えますね。
個々人でのリリースはすでに結構あるようですが、PAS TASTAとしては現在全8曲のみのリリースとなっています。
私は元々「ピーナッツくん」というバーチャルYouTuber & ラッパーが好きで、ピーナッツくんとPAS TASTAが2022年11月にコラボ楽曲をリリースしたことがきっかけでPAS TASTAを知りました。それ以降、PAS TASTAの音楽をよく聴くようになり、かなりハマっています。
私にとってPAS TASTAの音楽の魅力は、楽しさや不思議さ、驚きがあり、気持ちよく乗れるところです。また、なんだか新しくておもしろい音楽を聴いている気分になれるところもすごく好きなところです。
『GOOD POP』(グッドポップ)とは
『GOOD POP』は2023年3月15日にリリースされたPAS TASTAの1stアルバムです。計8曲で、うち4曲が既リリース曲、残りの4曲がアルバム初出の新曲でした。
トラックリストは以下の通りです。
なお、ここでは客演はすべて「&」で表記させてもらいます。
また、アルバム初出新曲には「【新曲】」と記しておきます。
intro impact (PAS TASTA)【新曲】
sunameri smoke (PAS TASTA & Cwondo)
peanut phenomenon (PAS TASTA & ピーナッツくん)
finger frame (PAS TASTA & 鈴木真海子)【新曲】
river relief (PAS TASTA & 崎山蒼志)
blanc benzo (PAS TASTA & Peterparker69)【新曲】
turtle thief (PAS TASTA)
zip zapper (PAS TASTA)【新曲】
ゲストが豪華でワクワクします。
おもしろいのは、どの楽曲もタイトルがすべて英単語2つから構成されており、その2単語の頭文字が共通している点です。
メンバーのウ山あまねさんは「river relief」リリース日に以下のようなツイートをしていました。
解読すると、「river reliefでPAS TASTAを知った方は、peanut phenomenonやsunameri smoke、turtle theifも聴いてくれよな」となります。
この規則性は、1stアルバム全曲において完全に貫き通されたわけですね。
遊び心でしょうか。おもしろいと思います。
感想
本記事では私が『GOOD POP』を聴いて感じたことや考えたこと、好きなところなどを自由に語りたいと思います。
読んでくれた人にとってより楽しみを深めるものになっていると嬉しいです!
それでは、一曲ずつ感想を述べていきます。
なお、各曲ごとに「『GOOD POP』の中で一番○○」という形で一言感想を添えていこうと思います。楽しいノリかなと思いましたので。
1. intro impact (PAS TASTA)
最初からいろんな人が「GOOD POP!」って言ってきておもしろいですよね。音が壮大でハリウッド映画みたいな雰囲気を感じました。
拍手喝采に包まれながら今まさに1stアルバムの幕が上がろうとしているような情景が浮かんできてワクワクします。
ただアルバムのイントロで自ら拍手喝采の音源を入れてくるのってちょっとウケますね。
また、「all night」(2021)という楽曲のメロディがサンプリングされているのは注目ポイントです。サンプリング自体はまったく隠されていないと思うので、「all night」を一度聴いていただければすぐにわかるものになっています。
phritz、hirihiri、ウ山あまね、Kabanaguの4人で作った「all night」は、phritzさんのツイートによれば「PAS TASTAの原点」とのこと。
歌詞にも「パスタ」が何度か登場しますが、グループ名と関係あるのでしょうか…?
グループ結成の詳しい経緯は存じ上げませんが、アルバムのイントロで「all night」をサンプリングすることで、「『all night』がきっかけとなりこの1stアルバムに繋がっているんだ」ということが表現されているのかもしれませんね。なんだか素敵だなと感じます。
そして、1曲目「intro impact」から2曲目「sunameri smoke」への繋ぎ方もすごく気持ちいいものとなっています。「intro impact」終盤のハイハット(的な役割をもったメトロノームみたいな音色)がそのまま「sunameri smoke」に移行するというやつですね。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番「はじまるぞ!」って感じ。
2. sunameri smoke (PAS TASTA & Cwondo)
客演のCwondo(コンドウ)は、「東京を拠点に活動するガレージロックバンド、No Buses(ノーバシーズ)のフロントマンである近藤大彗のソロプロジェクト」だそうです(「Cwondo(コンドウ)、No Busesの近藤によるソロプロジェクトでデビューアルバムリリース!」)。
No Busesの方も聴いてみたのですが、曲もMVもよかったです。
「sunameri smoke」はすごく爽やかで優しげなふわふわした雰囲気の楽曲です。歌声も優しくて綺麗ですよね。
非常に気持ちよく身を委ねることができて、恍惚とした浮遊感の上をたゆたうことができます。
ごく個人的な感想にはなりますが、この曲からは、母方の祖父母の実家に泊まった日の朝、いつもテレビで流れていた「NHK連続テレビ小説」のような優しくて爽やかな早朝の気配を感じました。なんか当時の匂いを思い出しました。
PAS TASTAが最初にMVを公開した楽曲であり、アルバムでもイントロに続いて初めに来るナンバーとなっているため、PAS TASTAの「代表曲」のような位置づけで捉えてもいいのではないか、と勝手ながら考えています。
PAS TASTAを知らない人にも最初にオススメしやすい気がします。
個人的にはこのアルバムの中で一番好きな楽曲です。なんか優しいので。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番聴きやすい。
3. peanut phenomenon (PAS TASTA & ピーナッツくん)
いろんな音や展開、そしておかしな歌詞が詰め込まれたビックリ箱みたいな楽曲です。
ポップなサビが終わった後、急に祭囃子が始まったかと思えば、それからさらに先ほどのサビをシャウトverで繰り返す、という前代未聞の構成でした。
一方でPAS TASTAの歌詞は、序盤はいろんな情景を見せてきて、その後はすごく特殊な仕方で「印象に残りたいんだ」と訴えかけてきているかのようです。
他方でピーナッツくんの歌詞は、五歳児(そういう設定です)の脳内に次々と生起する不思議な空想をぶつけてきているような気もします。
ピーナッツくんの「yeah 最新鋭の世界地図描いてるし…」から始まる疾走ラップはすごく乗れるしかっこいいので好きです。
最後は祭囃子の後「ピーナッツ!腹から声出せ!」と言われ、ピーナッツくんのシャウト→アウトロにて終わりを迎えます。
とてもおもしろい曲です。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番楽しそう。
4. finger frame (PAS TASTA & 鈴木真海子)
この曲は「鈴木真海子(すずきまみこ)」が作詞・歌唱を全部やっているようです。鈴木真海子さんは「chelmico(チェルミコ)」という音楽ユニットに所属しており、ソロでもご活躍されているとのこと。
歌詞については、恋愛や交際について歌われていると思いました。
別れてしまった後、別れ間際のうまく行っていなかった時期を振り返っているような印象を持ちました。
楽曲としては、美しいバラードのような雰囲気の箇所と荒んだラップのような箇所があり、急展開に驚かされました。
バラードのような箇所は、歌声もメロディもすごくよくて、とても美しい曲を聴いている気分になりました。
ラップも表現の仕方がおもしろかったです。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番胸騒ぎがする。
5. river relief (PAS TASTA & 崎山蒼志)
静岡出身のシンガーソングライター、崎山蒼志(さきやまそうし)が歌唱している楽曲。
この楽曲もすごく癖があって最初は好きになれるか不安だったのですが、時が経てば経つほど、素晴らしい音楽だという感覚が沸き起こってきました。
今ではアルバムの中で一番特別な存在感をもつ曲になっています。この曲が回ってきたときが一番嬉しいかもしれないです。
この楽曲に対する印象は、ジャケット写真に対する印象とよく重なります。シングルとしてリリースされたときのジャケットを見てほしいです。
ジャケット写真は、透き通った川の流れの中に電子的な何かが混入しているイメージです。
崎山蒼志さんの素晴らしい歌声に対して、音割れマニアたちのnoisyな伴奏がジワジワと忍び寄るような楽曲のイメージが、ジャケット写真のイメージとよく重なりました。
序盤は崎山蒼志さんの歌声に耳を傾けることができますが、中盤からは作曲者集団が勢力を増し、一時は崎山蒼志さんの美しい歌声が電子音に乗っ取られるような展開を見せます。そして、音割れサウンドがやりたい放題暴走しきったのち、最終的には崎山蒼志さん本来の歌声が再来し、圧倒的な解放感をもってしてゴール地点まで走り抜けます。
「ボーカルと伴奏とのぶつかり合い」みたいな感じがしてかなりおもしろいです。作曲側がここまで我を出してくることってあるんですね。恐るべきことですよ。
歌詞についても感想を述べます。
歌詞全体については、流れていく日々の中にあって、過去から引きずってきた未解決な何かに対するもどかしい想いと、そんな状況に対して何か好転をもたらしてくれるような存在が今後登場することへの期待が歌われているように感じます。
過去から何かを引きずっているのだろうという理解は、「枕元置いてけぼりの想像」や「古い泥が伸びていく」、そして「記憶の川で 約束を果たせずに」あたりから感じ取りました。ただ、「引きずる」といっても、日々の流れの中でやり過ごされてしまいそうな自分の気持ちを、むしろ丁寧に取り扱おうとしているような態度(自分の感情に対する誠実さ)を感じました。
また、「宇(そら)深い 大きさに 凛とした鼓動を待っている」や「宇深い 大きさに あなたを待つ」という箇所からはダイナミックな空間の広がりと、何か特別な存在が現れることへの期待を感じました。
楽曲全体の話ですが、この楽曲には湧水が細くせせらいでいるかのような穏やかな箇所もあれば、水流が岩にぶち当たる様子を思わせるような激しい箇所もあります。また、不純物ゼロの清流のように聞こえる箇所もあれば、すべてを吞み込んでここまでやってきた濁流のような情景が見える箇所もあります。このように「川」のモチーフで捉えたくなるんですよね。
歌詞、歌声、メロディからは詩的な美しさと感情の激しさの両方を感じます。美しさと激しさを併せ持つのもまた「川」のイメージと重なります。
聴くたびに新鮮な気持ちで崎山蒼志さんの歌声に感動できますし、聴けば聴くほど、PAS TASTAの伴奏も信じられないほど気持ちいいものだったんだと気づかされます。
この曲は本当に素晴らしいです。感動的だし、爽快だし、気持ちよく乗れるし、また聴きたくなります。
おこがましい言い方かもしれませんが、私は『GOOD POP』の中では「river relief」に一番高評価を送りたいです。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番感動的。
【コラム】「エレクトロニックだけど有機的なサウンド」
あるインタビュー記事でメンバーのphritzさんが次のように語っていました。
電子音楽だけど、あまりに無機質で冷たいデジタル的な音楽に終始するのではなく、どこか自然物的、生物的、アナログ的な柔らかいサウンドを作ろうとしているんだと理解しています。
「river relief」ひとつ取ってみても、電子音楽であると同時に、自然の音を感じさせるものがあります。これはPAS TASTAのメンバーたちの音楽がもつ特徴のひとつかもしれません。
これは彼らの音楽におけるすごく魅力的なポイントだと思います。
6. blanc benzo (PAS TASTA & Peterparker69)
Peterparker69は、「Flight to Mumbai」という楽曲がApp Storeの公式CMに起用され話題になりました。
私の大好きなピーナッツくんも「2022年1番再生した楽曲」として「Flight to Mumbai」を歌っていたのが印象深いです(「【ガチ】話題のVtuberピーナッツくんに100の質問やってみた!」)。
「blanc benzo」は初めて歌詞を見ながら聞いたとき、「いつ歌が始まるのかな」と思って待っていると、気づいた頃には「2つ重ねた線…」という4節目の箇所が始まっていて面喰らいました。歌声が加工されすぎていて、歌唱パートだとは思わなかったんですよね。こんな歌がありうるのかと思いました。
歌詞の解釈は難しくて、あまり根拠のない飛躍もあると思うので自信が持てませんが、とりあえず自分なりに感じたことをご共有します。
まず、今のところ「blanc benzo」というタイトルは「ブランク・ベンゾ」と読むのでいいのではないかと考えています。
blancは歌詞にある「空白」のことで、benzoは睡眠薬や抗不安薬として使用される「ベンゾ系薬剤」のことなんじゃないかなと思っています。(そんな薬があり「ベンゾ」と呼ばれることも割とあるようです。付け焼き刃の知識ですが)。
私は、この曲では主に次の二つの事柄が歌われているのではないかと感じました。
追い詰められた心境にある若者がbenzoを過剰摂取し意識障害を起こしている状況
人間関係における距離感の難しさ
私が「追い詰められた心境にある若者のbenzo過剰摂取による意識障害」みたいな情景を感じ取ったのは以下のような歌詞からです。
()内は筆者によるものです。
心理的に追い詰められ、参っている人がフラフラになりながら祈ってる感じがします。
ここの歌詞からは「傷付きやすさ」や病的なイメージを受けました。
なおベンゾ系薬剤と皮膚疾患との関係については調べてもあまり出てきませんでした。「肌荒れにbenzoが効く」だとか、あるいは逆に「benzo飲み過ぎたら肌荒れになる」などの話があるのかと思いましたが、自分には見つけられませんでした。
"Stuck in the middle"は「行き詰まり」「どうしようもない」といった意味合いらしいです。
何もない空白にゼロを足しても空白のままですから、なんだか侘しい話です。
自分で自分がわからなくなっているような印象を受けます。思春期の悩み事っぽさも少し感じます。
また、「人間関係における距離感の難しさ」の要素を感じたのは以下のような歌詞からです。
愛してほしくて、自分の秘密の部分を開示している様子が伝わってきます。
さっきは「素直にみせた」と歌われていましたが、今度は「みせたくないから」と歌われています。
自分の心理の深い部分を開示してそれを受け入れてもらえると他者と繋がっている感覚を強く得られるため、それはきっと素敵なことです。他方で、あまりに自分の深い部分にまで他者を立ち入らせてしまうと、自分だけの領域が損なわれたような感覚になったり、心理的に近づきすぎて適切な距離の取り方がわからなくなったりしてしまう場合もあります。そのように、重なった2つの線がほどけなくなってしまうとかえってしんどくなることもあります。
どれくらい他人と深いところで繋がるか、またどれくらい他人を自分の領域に踏み込ませないでおくか、といった事柄は、人間関係について悩んだことのある人にとってはそれなりになじみ深い問題ではないでしょうか。
こちらもなんだか思春期から青年期あたりで特に顕著になってくる問題だという気がします。
ちょっとそういうことを考えたことがあったので、歌詞もそういう解釈になりました。
なお、「身近な人に深刻な悩み事を話せない」といった心理は、薬物の過剰摂取(オーバードーズ)の問題ともそれなりにかかわりがあるようです。この機会に自分が読んだ記事をご紹介しておきます。
(なおベンゾは市販薬ではないそうです。依存性あるし、過剰摂取やアルコールとの併用が危険らしいので)。
そんな感じで、自分はこの曲から「ベンゾ」と呼ばれるお薬と人間関係の距離感のお悩みのモチーフを感じ取ったのでした。
◇
ただ、「blanc benzo」の作詞と歌唱を行っているPeterparker69のJeterは(この曲とは直接関係のない)インタビュー記事で次のように語っています。
「あんまり歌詞の内容は気にしていない」「そもそもリリックを聴き取らせたいと思っていない」「音として聴いてほしい」だそうです。そう言われてしまうと、あまり歌詞解釈に深入りするのもよくなかったかもしれません。
しかし、たとえそうだとしても、聞き手として感じたことを表現するのは音楽の楽しみ方としてそれなりに正当性あることだと信じているので、どうか許してほしいです。
完全に的外れな迷走した解釈だったら残念ですけどね。
「blanc benzo」は歌詞が聞き取れないほどに歌声が加工されているのが特徴ですが、それはjeter自身のリリックに対する思想とよく合致していることがわかります。
こういう捉え方ができるようになるのは、インタビュー記事のありがたいところです。
◇
深みにはまってしまいこの曲だけ長々と解釈を述べてしまいましたが、ここからは感想を語ります。
曲としてはかなり好きです。めちゃくちゃ気持ちいいと思います。
あと、この曲に関する個人的な体験を話したいです。
「blanc benzo」は終盤の「右とか左もないな」が始まる直前あたりから、音楽としてすごく神秘的な拡がりを見せます。序盤の歌詞にある「弾けるミスト」を思い出させるような拡散具合です。
私は先日この曲を聴きながら自転車で夜道を走っており、この神秘的な音楽が拡がる瞬間に、曲の盛り上がりに呼応するようにして自然にぱっと夜空を見上げたのです。そしたら、想像していた以上に一面の星空が拡がっていて、そのことに対する驚きと感動が音楽的な展開によって増幅させられ、私はこのまま上空へ飛んで行って宇宙と一体になるかと思うような瞬間的高揚を体験しました。耳に流れ込む音楽的快感と現実の視覚情報とが見事に嚙み合い、まれに見る恍惚とした音楽体験ができたのです。
音楽の展開に合わせて身体を動かすとたまにこういうことが起こるからたまらないですね。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番スピリチュアル。
7. turtle thief (PAS TASTA)
直訳したら「カメ泥棒」ですかね。おかしなタイトルだなと思います。
「sunameri smoke」と並ぶ最初期の楽曲だという印象が強いです。
PAS TASTAらしい不可解で妙に攻撃的な(ストレス発散してそうな)歌詞と透明感ある音割れサウンドが感じられてよいです。
最後の方の英語の歌詞を少し見てみましょう。
自分なりに翻訳するとこうです。(Google翻訳を参考にしてイメージで適当に解釈しました)。
なんだか音楽が好きなんだなという感じがしていいですね。
あと、「all night」のときも、「まだ睡眠ってとったことないな」「別に寝たいとか思ったことない」などの歌詞がありましたが、PAS TASTAの歌詞は妙なイキリを感じておもしろいです。
歌声も優しくて綺麗だと思います。複数人で歌っているように聞こえる箇所も楽しくて好きです。
ギターソロみたいな感じで盛り上がる箇所は非常に気持ちよくて好きです。
一言感想:『GOOD POP』の中でなんか一番影が薄い気がする。(曲としてはいい曲ですが)。
8. zip zapper (PAS TASTA)
この曲は、「sunameri smoke」のような穏やかな雰囲気が帰ってきた感じがして嬉しいです。アルバムの最後をしっとりと締めようとしている心意気が伝わってきますね(途中までは)。
「なお魂は残る税理士」って歌詞がありますが、じゃあ肉体は失った税理士がいるんですかね。いったい何の話なんでしょうか。
中盤以降の暴走パートは初見で聞いたとき予想外すぎて笑っちゃいました。
詳しくないのでわかりませんが、この部分はEDMとかハードコアテクノなどと呼ばれるジャンルになるのでしょうか。クラブミュージックっぽいですよね。
そこに一瞬だけ寄り道して、またすぐ穏やかな音楽に戻ってくる感じがおもしろくてたまりません。
なんか最後「終わりでいいんじゃないですか笑」「とりあえずね」みたいな会話が入っていて、楽しんで作っている様子が伝わってきます。
「zip zapper」は合宿までして制作されたそうです。いかに気合が入っていたかが伝わってきます。
というのは冗談で、かなりリラックスした雰囲気の制作風景が語られていました。
あまり長く語れませんが、「zip zapper」はかなり好きです。
一言感想:『GOOD POP』の中で一番肩の力抜いて聴ける。
さいごに
ここまで読んでくださってありがとうございました。
総括
PAS TASTAはちょっとうるさいですが、楽しかったり驚かされたり不思議だったりするすごくおもしろい音楽を作っていて、聴いていて気持ちがいいので好きです。
アルバム全体がお気に入りです。どの曲もいいです。
私はこの8曲に「all night」を追加した全9曲のプレイリストを作成してループ再生でよく聴いています。
今後の活動も楽しみです。
5月3日リリースパーティ『GOOD POP FOR YOU』
2023年5月3日に渋谷WWWXにて、1stアルバムリリースを記念したワンマンライブ『GOOD POP FOR YOU』を開催するそうです。
AVYSSの記事には「ゴールデンウィークの滑り出しに、ゲストを招いた異種格闘技戦が披露される」との説明もあり、どんなゲストが来てくれるのか楽しみですね。
私はPAS TASTAとピーナッツくんのファンなので、両方とも見れるといいなと思っています。チケットもすでに買いました。
PAS TASTAの音楽が好きな方はぜひ。
おわり
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