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【うつ病書評】70:うつは薬で治るもの? -HSPとうつ 自己肯定感を取り戻す方法-

うつ病休職から11ヶ月も経とうとしている中
なかなか症状が消えず、ここまで引っ張って
います。

おかげでnote記事を書けている側面も
ありますがね。

さて、そんな中で自分がどういう状況に
置かれているか、もう少し詳しく知りたくて
図書館で本を借りてきました。

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 HSPは「Highly Sensitive Person」
 普通より感覚過敏な人です。
 気質であり、疾患ではありません。
 全人口の2割ほどだそうです。

そのHSPとうつと自己肯定感に関する内容で
浜松医科大学名誉教授の高田先生が
書かれている本を選びました。

これがある意味大当たりでした。


まず面白いのが、
先生にうつ病罹患歴のあること。

つまり、うつ病とは何たるかを知りつくし
実体験もされている先生なのです。

そんな先生が書かれた内容が衝撃的でした。

煽っておいてなんですが、今回は冒頭部分
のみにフォーカスを当てた書評となります。

というより、冒頭部分だけでも
大きなテーマになるのです。

現在、多くの人が「うつ」に苦しんでいます。
その中には「うつっぽいもの」から「自○願望」まで…(中略)…。

でも、病院に行くのはちょっと待ってください。
原因不明の不調に悩む多くの人は、病院を訪れるとさまざまな薬を処方されます。…(中略)…

その薬を飲むうち、薬を手放すことができないまま、治してくれるはずの薬が原因で別の体調不良に襲われ、本当の病気になっていく多くの人を診てきました。
かつての私のように。

引用:HSPとうつ 自己肯定感を取り戻す方法 高田明和 

判断は人それぞれになりますが、
体調が悪くなると皆さんは病院に行きますよね。

特に原因不明の不調の場合、精神科や心療内科を
受診する方も多くいらっしゃると思います。
僕もかれこれ4年ほどお世話になっています。

ところが、著者がそれに「待った」をかけて
いるのです。
さらに「薬が原因で病気を作り出す」とまで
あります。

精神科医が、精神医療を否定している???

いえ、そうではないのです。

病院に行く前に、まずは自分の現在の状態を
チェックしてみてください。

あなたのそのマイナスぐるぐる思考は、私と同じく、実は「HSP」かもしれません。
その不安感は「神経が昂って(たかぶって)いる」
だけかもしれません。…(中略)…
とにかく、「正確に把握する」ということが、とても重要です。
たとえ時間がかかっても正確に自分の状態を把握することができれば、解決方法をできることから一つひとつ積み上げていくことができます。

同上

つまり、不調の原因(マイナスぐるぐる思考)が
不明のまま病院に行くのではなく、
自分を見つめ直して原因がどこにあるかを
見据えてから、正しい行動を取りましょう
ということなのです。

不調なのに病院に行く必要のない場合もある。

 ただ、不調のときに冷静に自分を見つめ直す
 ことができるのか、疑問ですよね。

 本書の中に「HSP」と「うつ」との
 特性のどちらが強いか、チェック表が
 あります。それが参考になりそうです。

 ちなみに僕がやってみたところ、
 何と同点でした。

 え、どっち?

 ちなみに僕は全く起き上がれないうつ特有の
 症状を経験している為、少なくともうつ病で
 あることは間違いないです。

両者の違いについては下記の通りです。

「うつ」は、自分の中の暗闇にどんどん入っていく。他人は関係ない。…(中略)…
「HSP」は、他人の言葉、大きな声や音、電磁波などによる神経の昂りから体調が崩れ、それを身体が不安や恐怖と「間違って」とらえてしまう。
…(中略)…
いずれの場合も今の苦しみやつらさは「あなたの性格の弱さが原因でない」

同上

 例えば、天気頭痛なんかはHSPの特性の
 可能性があります。
 僕はなんだかチェックシート通りミックス
 しているようですね。

そして著者は、
精神科や心療内科を受診し
対症療法的に処方された薬は一度飲み始めたら
やめると離脱症状で苦しくなる、と
仰るにとどまらず

うつ病は、薬では治らないと思っています。

同上

と、言い切っているのです。

え、そしたら今飲んでいるカプセルや錠剤は
何の為?

日頃、精神科医の益田裕介さんや
鹿冶梟介さんの記事をフォロー、拝見させて
いただいています。

うつ病のメカニズムや精神医療の記事では
いずれも症状に合わせた投薬による治療で
うつ病が「治る」とは確かに仰っていません。
(鹿冶さんには下記記事コメントで
質問させていただきました)

一般的には再発率が高い為「寛解」を目指すと
されています。

また、フォローさせていただいている社会福祉士のけんぷさんは著者寄り、むしろさらに踏み込んだ
主張をされています。

では、患者側はどう思っているのか?

あくまでいち患者として心療内科(精神科)で
不安障害、うつ病の治療をうけてきた僕が
精神医療(投薬治療)の感想をのべさせて
いただくと、以下のとおりです。


・合わない抗うつ薬を処方されたときは
 ひどい眠気など副作用になやまされた
 (合うまで人体実験のように感じた)

・合う抗うつ薬、抗不安薬は確かに症状に
 対して効いた実感がある
 →この薬を急性期に飲めたおかげで
  比較的落ち着いている今があるのは
  間違いない

・ただ、抗うつ薬は症状を安定させている
 だけで治療に終わりがみえない
 →現時点では薬で一時しのぎはできても
  治る感じはない(潰瘍性大腸炎と同じ)

以前、記事で書いた通りですね。

まとめると

「現段階で、うつは薬で治らない」
「抗うつ薬を服用、継続するのは急性期を
 乗り切る対症療法であるが、急性期を
 抜け出しても波があり、それが落ち着かないと
 減薬断薬できない」

と考えてよさそうです。


今回の書評はここまで。
以降の内容は、目次に沿って抜粋して書きます。

ここからが治療法を含めた記載のある
メインに当たる内容ですが、メインだからこそ
実際にお読みいただくことをおすすめします。

著者の意図を誰の意見、感想も介さず
読んでいただくべき内容だと思うのです。

「つらい」「苦しい」はうつかHSPか
 →他人に振り回されるHSP=気質、
  自分に振り回されるうつ=状況でなる
心の声を無視すると身体が壊れる
  心を失うと身体は栄養を受け付けない
  不安、恐怖 ≠ 神経の昂り
  エネルギーヴァンパイア
  心身の不調の原因
   電磁波、脳内ホルモン、気候
  疲れたら、とにかく「ぼんやり」すること
  周りの環境を知る
  つらいときは「別の自分」になる
薬は真犯人を隠すダミー
  うつ病はガンや糖尿病に匹敵
  うつの悪循環にハマる精神科のしくみ
  うつが薬で治らないのはなぜか
どんな悩みもたちまち解決する「自己肯定感」の魔法
  自信を持つのが難しいのはなぜだろう
  すべてを持っている人が自信があると限らない
  自己肯定感を育てる7つのステップ
  「人に振り回されない」7つのステップ
今感じている弱さ、つらさはあなたを救う才能
  症状はある日突然なくなる
  偉大な人物の多くはうつにかかっている
  あなたの才能を開花させるためのヒント

同上(要約)

思いがけず長文となりましたが、
冒頭だけでもおなかいっぱいの内容でした。

精神医療ってまだまだ未成熟ですが
これからAIなどで急激に伸びてきそうな
領域ですね。

貸出期限までもう少し深く読みたいと思います。
納得いくまで読み切れるかな…。

特に自己肯定感が低いと感じる、予期不安、HSP、うつ病に悩まれている方には一読をおすすめ
します。

長年の悩みにピリオドをうてるかもしれません。

本記事を読んでいただき、ありがとうございます。

by とことこてー(とこ)


以前の記事は自己紹介記事から参照下さい。

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