🍋れもんハウスが必要だった5つの理由

西新宿にすてきな
一軒家を見つけました。

ベッドでごろごろしながら
物件を眺めていて
他のところより格安で
リビングが広くて
お庭もついてる売り物件。

これだ！と思って
心拍数があがったのを覚えてます。

奇跡的な巡り合わせで
その一軒家を借りることができることに。
その名も「れもんハウス」

私がなぜこの一軒家にピンときたのか
何を求めていたのか
この「れもんハウス」がどうして
必要だったのかをお話しします。

①「家族」をひと休みする場をつくること

「家族」がしんどくなる時がある。
「母親」を休みたくなる時がある。
「お姉ちゃん」をやめたくなる時がある。
「〇〇」であることから
解放されたくなる時がある。

煮詰まることも
息苦しくなることも
どうしようもない苛立ちが
湧き上がることもある。

「助け合うものだ」と
眼差しを向けられる
家族感みたいなものと
現実とのギャップに
自分を責めたり、
焦ってしまったり。

いろんな家族のかたち、
在り方があるのに
家族の中にいると
なかなか他の選択肢は見えません。

一緒にいることがしんどくなったり
少し距離を置きたくなったり
離れたくはないけど
誰かに一緒にいてほしかったり。


そんな時に、
子どもがお泊まりしたり
親子一緒にお泊まりしたり
できる場所がほしいなーと
思っていました。

②安全な家出場をつくること

実は新宿区には
「子どもショートステイ」という
子どもを乳児院や協力家庭に
数日間預けられる制度があります。
それをつかって親も
「ちょっと休憩」が
できるようになっていて。

けど、これは親が
子ども家庭支援センターに
申し込みをして利用できるもの。

子ども発信で
「今日はお家帰りたくない」
「ちょっと親と距離置きたい」
そんな時に、親も子も安心できる
公式家出場所があったらいいな
と思っています。


帰りたくないけど
いろんな感情を押し殺して
家に帰る子、

帰った後に気持ちが爆発して
親と衝突してしまう子、

帰りたくないから
SNSで知り合った人のところに行って
怖い思いをしてしまう子、

行く当てもなく野宿をして
寒さの中にいる子。


そんな子にとって、
ぽっと頭に浮かぶ場所があれば。
そういう願いがずっとありました。

③ゆるい用事をつくること

人生いろんなことがあって
ゆっくり心と体を休める時間が
必要なときもある。


けど
すかすかのスケジュールをみて
寂しさや焦りが湧いてきたり、

ずっと家にいると
よくないことばかり
考えてしまったり、

身体の痛みに気持ちも集中して
心まで疲弊していったり、

働いてみたいけど
決まった時間に
自分のコンディションを
整えられるかが不安で
ぐるぐるしたり。


そういうときに
ある場所に行って
誰かと何かを作ったり
お掃除をしたり
お花を植えてみたり

そんな「用事」があったら
自分のことをもっと
「よしよし」してあげられる人も
いるよなーなんて思っています。


どんなに誰かに
「あなたはいるだけで十分」
「とにかくゆっくり休みなよ」
と言われても、
どこかもやもやぐるぐる
悪循環になってしまうことは
どうしてもあるから、

無理なく「用事」が作れる
そんな場所も必要だと
感じていました。

④「今」に応えること

「今」しんどくて
「今」泣いていて
「今」抱きしめてほしくて
「今」会いたい

そういう「今」を
できるだけ、できるだけ
逃さないでいたくて。


予約が必要だったり
「今度話しましょう」になったり
窓口の対応時間が決まっていたり
そんな“事情”は
しょうがないのだけど
しょうがないにしたくない
そんなもどかしさと
なんとかしたい意地みたいなものが
私の中から湧いてくることがあります。

全ての「今」に
応えることが
叶わないという
人の限界を知りつつ、
それでも自由な場があることで
少しでも応えることのできる幅が
広がるのではないか、
そんな期待を持っていました。

⑤〇〇さんとして出会うこと

育児を休憩したくて
ショートステイを利用したいのに
会ったこともない「協力家庭の人」に
自分の子どもを預けることが
億劫で利用できない人もいます。

けど、
リラックスできる場で
たまたま出会ってお茶をして
あ〜〇〇さん安心できるなー
と思えた人になら
「ちょっと一泊」をお願い
できるかもしれません。


「子育て世帯」のために
何かできることをしたい
と思っていても
実際に関わる機会がなくて
「何ができるだろう」とぐるぐる
している人もいます。

けど、
いろんな人が集まる場で
一緒に何かをつくったり
時間を共に過ごすことになったら
〇〇さんのこの困りごとに
自分は協力できそうだなと
具体的にイメージが湧いて
一歩踏み出せるかもしれません。


“支援者”として「他機関の人」と
連携していこうとするときに
相手のスタンスが分からなくて
勝手にもやもやしたり
協力するモチベーションが
低くなってしまうことがあります。

けど、
フラットな場で〇〇さんとして出会って
お互いの人となりを知ることで
信頼してお願いし合って
チームとしての土台が
できていくかもしれません。


どんな場合でも
〇〇さんとして出会うことで
広がる世界があって、
一緒にごはんを食べたり
お茶をしたり遊んだりするような
あったかい場でそんな出会いを
仕掛けていきたいなんていう
野望も持っていました。

必要を叶える場

そんな5つの
「あったらいいな」
「できたらいいな」

細かくいったら
5つどころじゃないけど
その願いを叶えるために
やっぱり「場」があったら
いいなーとずっと思っていて、

本当はもっと先の話になると
思っていましたが
このお家と出会ってしまったから、
このお家で〇〇さんの笑顔
〇〇ちゃんの寝顔が見られることを
想像できたから、
奇跡の様な巡り合わせがあって
たくさんの人たちが
後押ししてくれたから、

だから「れもんハウス」を
始めることにしました。

さあ、どんな場に
なっていくのかな。